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「ヒトラー」ツイートを読み解く

あんたも菅直人元総理大臣の「ヒトラーを思い起こす」ってツイートが偉い騒ぎになっているニュースを眺めているかい?

まず、大前提として俺の菅直人さんという御仁の評価はメチャクチャ低い。
日本が未曾有の危機にあった3.11のときに彼が首相だったことによって、どれだけ救われたはずのヒトが救われなかったのかと思うと、民主主義ってやつの限界を感じてしまうやつだ。

その意味で、菅直人さんが政治家を続けている現状は、日本の政治を良くする方向には働かないって俺個人は思っているんだ。

その前提の上で、菅直人さんの「ヒトラー」ツイートって何が問題の本質なんだろうって考えたくなったりしてないかい?

今回はこの「ヒトラー」ツイートを因数分解してみようって回だ。

ちっと冷静に言葉を紐解いてみようぜ。

ヒトラーという固有名詞への拒否反応

まずは菅直人さんのツイートの内容をおさらいしてみよう。

橋下氏をはじめ弁舌は極めて歯切れが良く、直接話を聞くと非常に魅力的。しかし「維新」という政党が新自由主義的政党なのか、それとも福祉国家的政党なのか、基本的政治スタンスは曖昧。主張は別として弁舌の巧みさでは第一次大戦後の混乱するドイツで政権を取った当時のヒットラーを思い起こす。

出典:菅直人さんのツイート
菅直人さんのツイート

文脈から読み取るに、維新は主張内容が曖昧だけれども弁舌が立つ。
その巧みさはヒトラーみたいだよねってことなんだろうか?

まず思ったのが、ヒトラーって固有名詞に対して、一般人が比較的強めの拒否反応を示すだろうってことを想像できなかったのかってことだった。

ヒトラーという人物が具体的にどんなことを政治判断してきたのかってのを詳細まで抑えているヒトはレアだろうけれど、それでもホロコーストだのユダヤ人迫害だのってことは常識として知られているキーワードだと思う。
つまりはヒトラーって言葉を使うだけで、結構な数の敵を作り上げるってのは中学生だって想像できる話だと思うんだよね。

そのリスクを菅直人さんが想定していなかったのか?
そいつは考えにくい。
仮にも総理大臣にまで上り詰めた経験を持つヒトがヒトラーという固有名詞の危険性を「想定していなかった」ってのはにわかには信じられない。

つまり、菅直人さんはそのリスクを超えて何かを得ようとしているってことなんだよな。

菅直人さんが手に入れようとしたこと

じゃあ、その何かってなんだって話だよな。

おそらく、菅直人さんの立憲民主党最高顧問って立場から考えると、前回の衆議院選挙での維新の躍進ってのは実に危機的な状況なんだと思う。

立憲民主党は野党第一党としての存在感を示すことが出来ているとはとてもいいがたい状況だし、今回のツイートによって、ある意味とどめを刺している気もする。

ただ、文面通り捉えると、菅直人さんは維新をどうしても貶めたかったんだと思うんだ。
普通に読むと、維新は大きい政府と小さい政府どっちを目指しているのか曖昧なのに、弁舌の技術で乗り切っているだけだって主張に読めるもんな。

つまり、菅直人さんは立憲民主党の存続を危機にさらしてでも維新を潰したいって思っているってことだ。
自民党よりもだ。

民主主義を信じていない元総理大臣

さらに思うのが、菅直人さんが俺たち民衆による民主主義ってものを心の根っこでは信じていないってことなんじゃないかとも思ったんだ。

だって、そうだろう?
ヒトラーは民主主義が生み出した政治家だ。

弁舌の巧みさだけで民衆なんてものはどうとでも動いてしまう。
そこに正義なんてものがあるかどうかなんてことは意味がない。
でも自分は違う。自分の正義に立脚して考えている。
だからこそ、民衆を弁舌の巧みさから救い出さなければ。

そんな自己中心的な考えが感じられるのは俺だけなんだろうか?

確かに民主主義は完璧じゃない。
いつだって衆愚政治の要素をはらみながら進んでいくしか無い政治形態だ。
でもさ。
政治家が民衆を信じられなくなったら、それって何か幸せを生み出すのか?
中国で起きている悲劇から俺たちは何を学んでいるんだ?

なあ、あんたはどう思う?

政治家が俺たちを信じられないってのが現実なら、俺たちは何を信じて政治を選べば良いんだ?

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