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今、必要な新人教育を考えよう

あんたのところには、もう新人君が配属されてきているかい?

俺のところは7月に入ってからなんだが、どうやらその新人君のトレーナーをやることになりそうだ。やるとすると、なんだろう15年ぶりくらいか?

この15年で環境は激変した。当然ながら同じやり方で良いってわけはない。

ただ、新人教育の目的ってやつを明確にしておかないと俺の中で話がぶれてしまう気がしている。

今回は、この15年ぶりの教育者になるべく、俺が復習しつつ、今の新人に思いを馳せる回だ。

まあ、完全に俺自身の話だが、まあ付き合ってくれよ。な?

上から目線の新人教育

まあ、教育なんて言葉を意識しちまうと「あれを教えなきゃ」「これを教えなきゃ」ってなっちまって、「○○しろ」とか「××しちゃだめ」とかに偏りがちだよな。

当たり前っちゃ当たり前なんだが、それでも相手は20年以上の自分の人生を過ごしてきた普通の人なわけで、その価値観の延長線上に無いことをいきなり言われても、すぐには出来ない。

実際、俺たちが新人教育をする目的はなんなんだと思う?

組織として考えるのであれば、組織の手続きに則って、かつ組織の利益を最大化する人材の育成ってことになる。

例えば、自分たちの利益構造の把握だったり、品質管理ってものの考え方。ついてはプロジェクトマネジメントってやつが果たす役割。
そして、その各々が関連している状態。

そいつらを伝えていくことになる。

でも、この俺たちにとっては息をするように自然に理解したつもりになっていることを、全くなんにも知らない人に伝えるためには何が必要なんだろうね?

そう考えると、「何も知らない」ってヤツに何かを「教えてやる」ってなるので、どうしても上から目線になっちまいがちだ。

上から目線で伝わることもあるとは思うが、どうも俺の好みじゃない。
なぜって?上から目線の教育じゃあ、100%うまく行っても俺のコピーしか出来ないからだ。

個性を組織になじませる方法を伝える

俺のコピーは俺以上に役に立つ人材は生み出せない。

自慢じゃあ無いが、組織人としての俺はいささかいかがなものか感が拭いきれない。
なんつっても、みんなを引っ張っていってやろうっていうリーダーシップを発揮しようという意欲がこの5年で相当萎えてしまっているからな。

だとすれば、新人君にはもっとアグレッシブに仕事を楽しむためのやり方を伝えていくことが大切だよな。

そのために必要なこと。それが個性を組織になじませるってことだよな。

これは想像の域を超えないところはあるとは思うが、今の学生は俺たちの学生時代に比べると、物事を把握するためのモノサシが一つに定まっていない状態が続いてきたんじゃないかと思う。

俺たちの学生時代は、受験戦争だ就職氷河期だと、何かと競争することが多かった。
必然的にそこには単一の指標が定められてきた。
学校は偏差値で評価されるし、企業は業績で評価されてきた。

ところが、いまやインターネットが生まれてきたときからある世代だ。

学校で教わることはちょっと検索すれば出てくるし、テスト対策だってちょいちょい検索すればいい感じのものがヒットする。

同じTV番組を見てそれを学校の話題にするのではなくて、YouTubeでお好みの動画を見て、クラスメイトとは共通の話題を探るのも一工夫をしてきた世代のはずだ。

自分の個というものに対して、俺たちの学生時代とは比べ物にならないくらいに向き合ってきているってことだ。

その個をどうやって組織になじませるのか?

おそらくは、新人君に伝えるべきはこの一点に尽きる。

すなわち組織が何を考えているのか、だ。

どうやって利益を伸ばそうと考えているのか?
どうやってトラブルを抑止しようと考えているのか?
どうやって組織の生産性を高めようとしているのか?

その意図を伝えることだろう。

そして、その組織の意図ってやつは、俺から把握するだけじゃ足りない。

自分で組織に触れに行く必要がある。
わかりやすいところで行けば、課長なり部長なり、その上なりと会話する機会ってやつを積極的にするように仕向けることだな。

そうすれば、学生時代にエンタメにおいて絶海の孤島状態にもかかわらず、友人を作り、共通の話題を見つけてきた今の世代なら、組織の意図ってやつを理解し、ともに歩く方法を見つけられる。

そう思わないかい?

さて、あんたはどうする?

あんたのところの新人を自分の足で歩く人なるように誘導できそうかい?

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