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東京都の抗議と東京都への抗議

あんたは東京都の政策企画局って部署がカンニング竹山さんに抗議文を送ったってニュースを見たかい?

なんでも、東京都が新型コロナ対策の広報費としてかけている費用が総額4.7億円になっているって事実に対して、動画制作1本あたりに4.7億円って勘違いを竹山さんがしていて、その勘違いに基づいた発言をアッコにおまかせの番組内でしちゃったってことに対しての抗議文らしい。

スタッフの方がその勘違いに気づいて、番組内で訂正をしているのに、さらなる「訂正」を東京都政策企画局がしたってことなんだと。

これってよ。
なんか二重三重におかしくね?

今回はこのニュースが抱えているおかしさについて考えてみる回だ。

ちっと俺らの感覚もアップデートしに行ってみようぜ。

訂正済みの発言を訂正する必要性

まず最初に感じるのが番組内で訂正済みの発言に対して、行政組織が一個人に対して抗議文を送るっておかしさだ。

記事によると、4.7億円という数字が独り歩きして東京都への批判が殺到しているから抗議文を送るという形で収束を図ろうとしているってことなんだそうだ。

この行政組織が一個人に抗議文を送らないと行政組織が批判を受け止められないってのが事実だとすると、すごい問題だと思わないか?

だってよ?
東京都が広告費として4.7億円を使ったってのは事実なわけで、その4.7億円を使うにあたっても正式な手続きを経て使っているわけだろ?

だとしたらその正当性を都民に対して説明するってのが筋じゃんか。

広告費がどの程度使われているのかってのは当然のように公表されている情報なんだから、その情報についての信憑性の裏打ちを取るためにその使いみちの正当性への疑問が寄せられているってんなら、それに真摯に回答していくってのは行政の機能の一つだと思うんだけれども、その疑問を寄せられると手間暇かかってしょうがないから、一個人を行政が攻撃した。

どんだけの言論封殺だよって話だ。

しかも番組内で訂正済みの発言に訂正を求めるってどこか徴用工やら慰安婦やらの話と通づることすら感じてしまう。

いつから東京都は情治都市に成り下がってしまったんだ。

この記事だけでは抗議文の内容の詳細はわからないから、事実誤認もあるとは思う。
それでも行政が一個人に抗議するってのは異常事態だと思うんだよな。

広告費を4.7億円使うことへの批判のおかしさ

もう一つおかしいと感じたのが「4.7億円という数字が独り歩きし、都庁に抗議電話が殺到し迷惑している」ってところだ。

何がおかしいのかって?

なんで東京都が4.7億円の支出をしたことを抗議してんだって話だ。

だってそうだろう?
この抗議をしたヒトたちはこの4.7億円を使わないほうが良いって言ってんのか?

つまり俺たちから税金を集めるだけ集めといて、その金を使わずに貯金しとけって言ってんのか?
おかしくね~か?それ。

東京都が4.7億円の支出をしたってことは、その4.7億円分の売上が民間に上がってるんだぞ?
つまりそれだけの需要を作り上げたって意味だ。

東京都の発注によって仕事ができる。
仕事に対して売上が上がる。
売上が上がれば利益が出て、仕事をしたヒトの所得が上がる。
仕事をしたヒトが可処分所得を増やすことになるから消費が促進される。
消費が促進されればさらなる需要が生まれる。
さらなる需要はさらなる仕事を生み出す。

何も悪いことないだろ?

いい加減、俺たちは「税金の無駄遣い」って言葉から脱却しなければならないはずだ。

ぶっちゃけ、どんな使われ方をしたとしてもその分民間に需要を創出するって事実をキチンと把握するのって、長いこと続いているデフレから脱却するための「はじめの一歩」だと思うんだよな。

でも実際に4.7億円という数字に対する抗議は殺到していると東京都政策企画局は言っている。

それが事実だとすると、俺たちは俺たちの首を締め続けているって事実が見えてくる。

そんなのバカみたいじゃんか。

なあ、あんたはどう思う?

この意味が全く見いだせない批判合戦を俺たちはどうして起こしてしまうんだろうか?

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