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クラウドと消費電力とパワーバランス

あんたも日々、ネットを眺めて過ごしているかい?

俺たちの日常の中にネットが浸透して、スマホによってネットと接続し続けることが当たり前の世の中になっている。

俺たちは気がつけば何かを調べて、何かを知って、何かを発信している。

そのネットを通じてクラウドという言葉で表現される「何か」で実に多くの情報が処理され、流通され、そして消費されている。

あんたもクラウドって言葉を聞いたことがあるだろう?
何?ファイナルファンタジー7の主人公だって?
あんたとは友だちになれそうだ。

今回はクラウドを支えているデータセンターについて考えてみる回だ。

ちっと俺たちの生活を支えるために必要なものについて整理してみようぜ。

クラウドを支えているデータセンター

クラウドで提供されているサービスって言うと、あんたはどんなものを想像する?

このnoteだってクラウドで提供されるサービスだし、Googleの検索だってクラウドで提供されるサービスだ。You Tubeもね。

要するにネットで眺めることが出来るほぼ全てがクラウドで提供されるサービスってことだ。

で、当然だけれどもそのサービス提供をするためにはシステムを動かす必要がある。
つまり、その機能を提供するためのサーバと言うコンピュータが動いているってわけだ。

そのサーバは物理的に何処に居るのかってことについて、俺たちはサービスを利用するにあたって、あんまり意識することは無いと思う。
だって、そのサービスを使うためにはURLがわかっているだけで普通に使えるしね。

ところが、サーバは論理的な存在ってわけじゃなくて、コンピュータという実体を伴っている。当たり前だよな。
俺たちは何処にあるかもわからないコンピュータに処理された情報を日々使って生活しているってわけだ。

データセンターの消費電力

で、そのサーバが置かれている場所のことをデータセンターって言う。

俺は職業柄、データセンターに出入りすることも普通にあるわけだけれども、多分見たこと無いヒトにとっては、データセンターの中の様子ってすげぇインパクトがあると思うんだ。

極限にまで効率的に詰め込まれたサーバが「ラック」と呼ばれる棚にはめ込まれていて、そのラックを床から天井にかけて冷却するための空気が通るように設計されている。

そこかしこでサーバが動作する音と、冷却するための風の音が響き渡り、湿度も温度もヒトが長いこと居ると体調を崩すくらいに低くなっている。

ヒトによっては1時間も連続で作業できないって言うこともあるくらいだ。

そのくらい全力で冷やしているんだね。
で、その冷やすって行為は当然エアコンのおばけみたいなもので行われている。
データセンターの電力消費の半分はこのエアコンのために使われているんだそうだ。
そして、そのデータセンターの電力消費は全世界の電力消費の2%くらいを締めているんだそうだ。
これは航空業界全体の電力消費と同じくらいなんだと。エグいね。

増え続けるデータセンターの電力

で、ただでさえ消費電力が多いデータセンターだけれども、これからもっと増えるらしい。
何でも全世界の電力消費の15%まで行くって話もあるらしい。

いやいやいや、中国とかで電力不足とか言われている話が出てる中で7.5倍になるとか、対応できんのかって話だ。

高市政調会長が核融合炉がどうのこうのって言っているけれど、そんな時間軸で間に合うのかってくらいの危機感なんだよね。

じゃあどうすんのって話だけれども、世の中の賢いヒトたちは当然のように色々と策を講じているらしい。

一つが単位体積あたりのデータ量の集約化。
つまり同じ場所にどんだけでっかいデータを詰め込めるようにするかって話だ。

さっきも書いた通りデータセンターの消費電力の半分は冷却に使われるんだから、同じ面積に10倍のデータを詰め込めれば効率は良くなるでしょ?って話だ。

もう一つがデータセンターを置く場所。
そもそも冷却に電力がかかるんだから、もとから寒い場所に作ればいいんじゃね?って話だ。
実際、アイスランドとかの寒冷地域にデータセンターをつくるって動きは普通にあるらしい。

そうなるとシベリアの様な寒い場所に新しい価値が作り込まれるってことになるかもしれないけれど、国のパワーバランスにも影響を及ぼす可能性が出てくるってことなんだろうな。
実際ロシアがこんな状況になってしまっては、カントリーリスクでどうにもならないこともあるよな。

実際、日本にもデータセンターはいっぱいあるわけだけれども、日本の場合は地震やら台風やらの自然災害がエグいので、世界的にはあんまり良い場所じゃないんだそうだ。
確かに昨日の地震とか考えたら、リスクでかいって誰だって思うと思う。

日本がデータセンターにとって条件がよろしくない事実は、俺たちの個人情報を扱うサーバが普通にロシアにあるとか、中国にあるとか言う状況が生んでいる。
ちっと怖い話だよな。

なあ、あんたはどう思う?

俺たちの情報を俺たちがコントロールできない「場所」で管理されているって事実をどう捉えていけばいいんだろう?

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