政治のジェンダーギャップを考える

2022年7月31日 05:22

あんたも日本のジェンダーギャップが世界で146カ国中で116位にだだ下がりしたってニュース見たかい？

ぶっちゃけ、このジェンダー指数ってやつについては、あんまり実体としてのジェンダー差ってのを正確に評価できない仕組みだって感覚はあるんだけれどさ、どうもこの順位になった最大の原因ってのが「政治への女性参画」が進んでないってことみたいだ。

俺の中では結構存在感を醸し出している女性議員さんはいると思うんだけれども、議員数って意味で考えると確かに異常なまでに少ない。

今回は女性議員が増えない理屈を想像してみる回だ。

ちっと選挙ってやつについて考えてみようぜ。

現在の女性議員数

まずは現時点での女性議員がどんだけいるのかって数字を眺めるところからだよな。

上記の資料によれば、衆議院は465人の議員数に対して45人の女性議員（9.7%）で、参議院は245人の議員数に対して56人の女性議員（22.9%）なんだそうだ。

参議院の方が人数も比率も高いってわけだ。

これってどういうからくりなんだろう？

候補者数の違いがあるのか？って思って資料をあさってみる。

上記の資料によれば、衆議院の最新データでは女性候補者の割合は17.7%。
参議院の女性候補者の割合は28.1%なんだそうだ。

確かに参議院の方が女性候補者が多い。
そして、衆議院は17.7%の女性候補者がいるにも関わらず、実際に議員に慣れているのは9.7%って数字も見えてくる。
対して参議院は28.1%の女性候補者に対してなれた議員は22.9%。

衆議院と参議院で明らかに女性候補者が議員になれる確率が違うってことをこの数字は見せてくれているよな。

単純に候補者の数が違うってことだけで衆議院の女性議員が少ない理由にはできないってことをこの数字は見せてくれているよな。

女性候補者割合がそもそも衆議院では少ないってのはあるにしても、候補者の割合に対して女性当選者の割合がワリカシ有意に少ない傾向が見れる。

これってなんなんだ？

まず最初に考えるのが選挙制度の違いだよな。

衆議院の選挙方法は小選挙区比例代表並立制で選挙区での当選は１選挙区から1人だけしか当選しない。
対して参議院は比例代表並立しているのは同じでも選挙区での当選人数が選挙区によって違う。

つまり、衆議院選挙は選挙区で一等賞をとらないと当選できないけれど、参議院は二等賞でも議員になれるケースが多いってことだ。

そこで、選挙での風景を想像する。
ぶっちゃけ、各議員さんの全員の政策を把握して投票できているヒトってレアだと思う。

なんなら政策なんて一個もしらないけれども、この政党を応援しているからって理由で投票することもあるだろうし、いつもこのヒトに投票しているからって理由もあるだろう。

要するにどんだけ顔を知られているかってのが何よりも大事なわけだ。

あと、組織票。
どんだけそのヒトをフォローする組織がでかいかってのがものを言う。

組織としても議員に当選してもらわないことには自分達の利益が得られなかったり奪われたりしてしまうので死活問題だ。

で、衆議院選挙での女性議員がその選挙区で一等賞をとれるかどうかって値踏みをするわけだ。

結果の数字だけ見れば、衆議院では候補者に対して女性が当選する確率が低い。つまり一等賞はとりにくいってわけだ。

そうなれば、組織票としては勝率の高い方に突っ込みたくなるってのが自然な判断だよな。

そうなっちまうと、そもそも女性の候補者をたてにくい状況が生まれるし、あえてジェンダーを意識していないでも、俺たち日本人は女性議員をあまり一等賞にする傾向が少ないってことなんだよな。

女性議員が当選しにくいってのは数字が示している。
組織票が当落に大きく関与しているって現実を考えれば、女性議員を組織は選択しないって理屈も、まあわかるじゃんか。

なるほど。女性議員が当選できる確率が低いから女性議員が増えないってことか。
なんだそのジレンマ。

たださ、女性議員を増やした方がいいのかどうかってこと自体、あんまり意味があるようにも思えないんだよな。
だって、議員さんの政策に合意できるかどうかを考えるときにジェンダーなんて考えないだろ？

すげぇ議員さんだと思うヒトには女性もいるし男性もいる。

本来は政策を見て賛同できるかどうかで投票するのが良いんだろう。
でも、忙しい日々に翻弄されている俺たちはそんなこともままならない。

なあ、あんたはどう思う？

政治に女性の意見を反映させるために必要なのは女性議員なんだろうか？

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