モニタの向こうに
あんたも日々の戦争に関するニュースを眺めているかい?
ウクライナ戦争は一向に着地点を見出すことが出来ない中で、イスラエルで起きている戦争状態。
それ以外にもアフガンやシリア、調べればいくらでも戦争、紛争が現在進行系でヒトの文字通り命を危険に晒し続けている状況ってのが見えてくる。
それでも、俺たちは考えている。
今日の晩ごはん何にしようかなってね。
他にも仕事でのミスを悔やんだり、自治体や学校などの地域に対する集金でお釣りが無いように小銭を常備するようにしてみたり、運動不足を解消するための通販グッズを調べたりと、俺たちは俺たちの心を日常の何かに持っていかれていることのほうが多いよな。
そりゃあ、直近の「やらなきゃいけないこと」とモニタの向こうにしかないように見える「影響度は高いけれど急がなくて良いこと」ってのを天秤にかけたら「やらなきゃいけないこと」を優先しちまうってのはものすげぇ自然だ。
実際のところ、その「やらなきゃいけないこと」ってのがこなされているからこそ、世の中が回っているって側面もあるわけだしね。
いや、戦争という悲劇をなんとかする行動ってのが「急がなくて良いこと」って明示的に意識しているヒトは少数派だと思う。
そもそも意識の天秤に乗せる要素ですらないってのが現実だろう。
今回は「急がなくて良い大事なこと」について考える回だ。
ちっと俺たちの時間の使い方について考えてみようぜ。
経営者に求められること
よく経営に関する情報のなかで、この「急がなくて良い大切なこと」の取り扱いについて言及されているものってあるじゃんか。
経営なんて常に待ったなしの状況が次から次へと舞い込んでくるわけだから、戦略を練っていくと言う意識を持たない限りは、その「急がないといけないこと」に忙殺されるって状況から抜け出すのは容易なことじゃない。
何しろ急がないといけないわけだから、一番早い方法で事に当たらないといけない。
で、大抵の場合その一番早い手段を実現するリソースってのは自分で何とかするって方法だ。
だって、誰かに頼むためには説明が必要で、その説明のために時間というリソースを突っ込むと言う「投資」をするって「判断」が必要になっちまうからね。
でも、それじゃあ当然ジリ貧になることは目に見えている話なので、世の中の経営に携わっているヒトは「変える」ための努力の大切さってのを肌で感じているわけだ。
そして、これは経営者に限った話でもない。
俺みたいな一兵卒でも、学校に通う子どもたちも、中間管理職として日々を駆け抜けているヒトも、引退して自分の生と言うものと向き合っている御老体も、みんながみんなこの「変える」ための努力ってのの大切さは感じていると思うんだ。
何を変えたいのか
経営ってキーワードで考えるなら、その経済活動の目的にそって、「変える」べきものが何なのかを判断していくことになる。
今どきの言葉で言うなら「パーパス」ってやつだな。
話は微妙にずれるけれど、この何でもかんでもカタカナ英語でわかった気にさせる風潮ってなんとかならんかね?
オポチュニティを活かすとか言われても「なんのこってすか?」ってなるヒト多くね?
それこそ「急がないで良い大切なこと」だと思うんだよな。
この訳の分からないカタカナやアルファベットでごまかす風潮を変えるのってさ。
で、いきなり前言撤回で「パーパス」って言葉を使ったわけだけれども、要するに「自分が何のために生きているのか」ってことだよな。
「目的」って言葉の中での主体性ってところに軸足を置いた感じの考え方だと思うんだよ。
で、最初に触れた世界の各所で起きている戦争や紛争。
これをなんとかしたいってのが「パーパス」にできているヒトってのはどんだけいるのかってのが状況判断にあたって必要だと思うんだけれど、まあ、少数派だよな。そう言うヒトって。
戦争や紛争の当事者でもない限り、そこに主体性を感じるってのは無理があるもんな。
でも、情報が伝達していく速度は加速度を増していくって現実がある中で、今まではモニタの向こう側に押し込めていくことが出来た出来事が、ある日突然に無理やり当事者にならざるを得ない状況に変化するってのが今は起きているってのがあると思う。
世界情勢の不安定化は輸入品目(燃料、原材料、食料など多岐にわたる)のコストが上がって行くことにつながっているし、なんなら日本が戦争に巻き込まれる寸前の状況が周辺地域で起き続けている。
なあ、あんたはどう思う?
俺たちが今までモニタの向こう側に押し込めてきた「急がないけれど大切な情報」を俺たちの心の天秤に乗っけるには何が必要だと思う?
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