2024年3月14日(木)

そういえば昨日の『マッチ工場の少女』はあの辺りでよく見かけるお爺さんが観に来ていた。いつもヨレヨレの革のジャンパーを着てスポーツ新聞を持っている。赤ら顔で髪の毛も少ないけれど、日本人離れした顔立ちで、今でも十分ハンサムだと言える。どんな仕事をしてきたのだろうと考える。毎日どうして過ごしているのだろうと考える。いずれにせよアキ・カウリスマキを観に来るような趣味を持ち合わせたまま退職した人だということ。スポーツ新聞以外の部分に対する少しの憧れ。

昨日は1時に寝て(記録的な早寝)、朝は7時半に目覚めた(記録的な早起き)。京都シネマで『マエストロ:その音楽と愛と』。前半はモノクロだがそのあたりの方がトーンが明るくて、明るいというかもうちょっとした躁状態で、バーンスタイン本人の音楽を使った劇伴に合わせたリズミカルな動き、歌、ダンスの連続はほとんどミュージカル。場面転換も必ずと言っていいほど滑らかなしかしあからさまなアクションつなぎ的演出。楽しい。後半に入ってカラーになると一転夫婦関係に暗雲垂れ込めて、前半の明るいリズムは失われ、明るい音楽や激しくも楽しいテンポの場面転換も消え去る。キャリー・マリガンの「Any question?」で印象付けられた二人の関係の復活。直後の長い長いミサ曲の演奏とブラッドリー・クーパー渾身の指揮! この数分のために数年間指揮の練習をしたらしい。そして悲劇的だが優しい終盤。序盤では激しい愛情を表したキャリー・マリガンの「あなたの匂いが好き」という言葉とは対照的な死の床における「あなたツナくさいわ、タバコも」は深い愛情を示す。そしてブラッドリー・クーパーの「Any question?」。

午後は一転して就活だが遅々として進まない。レポートならあんなに無限に文字を生成できたのに。

夜はマクドナルド。てりたまが出ていた。宮崎あおいって老けないですね、当たり前だけど。しかしなぜ春にてりたまなのかしら。春要素がないのに。

さっき「就活ができない!」という人のnoteを読んだらその人は夏にインターンに行っているし合説にも出ているし模擬面接もしていて、ちゃんとしてんじゃんという感じだった。下には下がいるから安心してほしい。私はそのどれもまだやっていない。インターンはやらずじまい、合説も出ぬまま各企業の説明会予約だけしている。模擬面接などもちろんやったことがない。SPIの勉強もまだまだ。ため息が出るが、まあ自分のペースでゆっくりやる。この一文は焦りを隠すために書いたのだがダメだった。どうしようもないのだ。なぜ自分ができないのかがわからない。やりたくないとかめんどくさいとはその通りなのだけど、でもやりたくなくてもめんどくさくてもやってることはあるし。人生をやっていくのがかなり苦手なので、誰か得意な人にお任せして、自分だけフェードアウトできないかしら。これちょっと前の日記にも書いたな。

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