【洞窟の奥はお子様ランチ】で【冒険小説風】♯毎週ショートショートnote
「黄泉の国でご飯食べてくる。帰りは遅くなる」
勇者がそんな書き置きを残して宿屋から失踪した。
勇者、魔術師、僧侶、盗賊のパーティで、前衛がいなくなった。
もう滅多なことじゃHPが0にならないからって自ら三途の川行くか、とか、友達と飯食ってくるわみたいなノリで黄泉路へ行くなよ、とか言いたいことはいっぱいあった。
それでも大切なパーティの1人だ。黄泉の国とやらから勇者を連れ戻す冒険の旅が始まった。
幾多の困難を経て、三千世界の彼方にあった黄泉の国へ着いた。
僧侶は教義に反すると言って旅の途中で抜けた。盗賊は気づいたらいなかった。
黄泉の国への道は暗くて狭くて、そして騒々しい。
「お子様ランチは旗をつけてくれなきゃやなのー」
どうやら勇者は昔食べたお子様ランチを再現するため、故人の料理人をここまで追ってきたらしい。
冒険はここで終わらせよう。でもアンデット系の呪文は苦手なんだよな、とひとりごちた。
<所感>
お子様ランチはドライアイスで煙を出してる汽車のやつが好きです。
以下の企画に参加しました。
自分の凡庸な発想力に驚きを隠せません!
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