見出し画像

収益物件の価値を高めるリノベーション

築年数の経った投資用不動産。空室が目立ってお困りのオーナー様も多いのではないでしょうか。今回は単身者向けの狭小ワンルームマンションでの空室対策リノベーションプラン事例をご紹介します。
弊社では、プラン前に物件のターゲットや近隣の競合物件について調べ、どのような戦略で優位性を生み出すかという目線でご提案を行います。

物件概要

鉄骨造 築35年 ワンルームマンション 専有面積16㎡ 
空室が目立つようになり、ご相談を受けました。オーナー様は賃料を下げず、むしろ現在の賃料より上げることができるような改修をご希望でした。賃料を下げると、入居者の質が悪くなる確率が高く、綺麗に使ってもらえず原状回復に費用がかさんだり、近隣トラブルに繋がる問題があるからです。ご依頼いただいた時点で空室率は20%でした。

Before

改修前の間取り

元々共用ランドリールームのある物件でしたので、室内に洗濯機置き場がなく、ユニットバスは3点式でトイレと洗面台とバスタブが一緒でした。
昨今の物件探しのサイトでは条件絞り込みをする際にこれらの仕様は人気がないので、まず候補からはじかれて閲覧すらされない可能性があります。
特に女性の入居者からすると、防犯面で安心感があることと清潔感は重要な物件選びの基準ですので、室内洗濯機置き場や独立トイレ(温水便座付き)は入居者の見込み客を増やすために必須の条件です。内装色も昔の仕様のままで、築浅の競合物件と比べた際にターゲットである若年層が入居したいと思える内装ではありませんでしたし、押し入れのような収納も使い勝手が悪く、現代の生活様式にマッチしておらず多くの課題がありました。
競合の築浅物件と比べてウィークポイントが多く、現状のままでは家賃相場水準より大きく賃料を下げるしか入居促進は難しい状態です。

改修前

ご提案

ご提案間取り
内装材のご提案

16㎡の限られた寸法の中でトイレとシャワーユニットに分けセパレート型のキッチンを納めるために現場調査では1室1室慎重に実寸をとり、1㎜単位で各所の有効寸法を確保する施工の必要がありました。㎡数が狭いと工事も簡単なように思いますが、実は狭いほうが施工時に材料や道具の取り回しが困難で普段の工事より手間がかかります。収納は扉をつけると圧迫感が出ると共に、広い奥行きが必要になるので、オープンクローゼットにし、その代わりに最大限幅を取りました。エアコンの向かいの位置でハンガーパイプに服を吊って洗濯物を乾かし、乾いたら横に移動させるだけで収納が完了するので非常に機能的です。その他キッチンと玄関収納も収納容量アップ仕様にしました。トイレと洗面脱衣室は分け、シャワーユニットを設置。洗面台は独立させるスペースがないので、キッチンで手洗い歯磨き洗顔していただく仕様です。湿気のこもる三点ユニットの中で歯を磨くよりキッチンで行った方が清潔ですし、シャワーユニットなら気軽に朝シャンできるのでミニマルな一人暮らしの居住空間を追求すると案外洗面台必要ないのかもしれません。

After

築年数を感じさせない仕上がりとなりました。専有面積がこれだけ小さくてもここまで機能的な間取り・快適な居住空間に仕上げることが出来ます。

施工後写真

Before→Afterいかがでしたでしょうか。
こちらの物件は最初12部屋空室がありましたが、1室を見本部屋として先に改修して入居者様をご案内し、その後3月の賃貸物件商戦前に全ての空室を改修することで、現在すべての空室が埋まりました。このような手法でしたら、案内する時点で改修が済んでいなくてもスムーズに入居が決まります。

その後アフター点検で各部屋を回らせていただいた際には、入居者の皆様が思い思いに工夫しながら快適に住まわれているようで安心しました。やはりと言うべきでないのかもしれませんが、男性に比べて女性の入居者の方が綺麗に住まわれている確率が高く、物件の治安やメンテナンスを考慮すると女性が済みたくなる物件にするというのは大事な視点かもしれません。

次回は2部屋を1部屋に合体させ、大学生-20代前半をターゲットにした物件から20代後半-30代の社会人をターゲットの物件に変えるプランをご紹介します。

#投資物件
#賃貸
#収益物件
#リフォーム
#リノベーション
#インテリア