見出し画像

『ヨーロッパ高速道路アレコレ』

日本はGWで久しぶりに大移動の季節になっていることでしょう。
イタリアもこの春は特に欧州内での往来が盛んなようです。季節がよく、日が長いこの時期に旅を楽しむ人がたくさんいます。
日本と違い、外国に行く手段として電車や車での移動の選択肢がある欧州なのですが、今日は車の移動や高速道路の光景を書きたいと思います。

画像5

行楽の季節に車を走らせる人が多いと思いますが、イタリアにいて日本と決定的に違うと思うところが、

1. 国境越えはほぼノーチェック、欧州内の移動は個人IDカード携帯、パスポートは不要
2. 国内外を走る車のナンバープレートが多国籍
3. 日曜日の高速道路では平日よりトラック台数が少ない

1. 国境越えはほぼノーチェック、欧州内の移動は個人IDカード携帯、パスポートは不要
そこでまず、国境越えチェックはパスポートやビザより、移民を不法に同乗または荷台に乗せていないかにピリピリしている感じがします。
ロックダウン後に往来が自由になったときも、グリーンパスのチェックよりこちらに神経を尖らせているのがイタリアとフランス国境での印象です。高速道路走行用 印紙を購入する国はその前のサービスエリアまたはその場で購入します。
現時点では次の国が高速道路料金先払いで、それぞれ有効期限があります。
オーストリア、スイス、スロヴァキア、スロヴェニア、チェコ、ハンガリー、ブルガリア、ルーマニアです。
ちなみに高速道路料金ですが、EU内で一番高いのがフランス、その次がイタリア、ノルウェー、スペイン、ギリシャと続きます。
ただし国境越にトンネルが有料トンネルを通る場合などはその料金は別なので、ドライブ前にルート選びをしておく必要があります。

画像6

また、季節により有料トンネルを使わないと道路が閉鎖されている場合もあるので、気をつけておいたほうがいいでしょう。

画像1

2.内外を走る車のナンバープレートが多国籍
EUのナンバープレートは桁が国により異なりますが、白地で、左右両側がブルーです。そのブルー左側部分にアルファベットの白文字が表記されているので国が識別できます。例えばイタリアはIフランスはFドイツはD

イタリアの場合は、右側のブルー部分に県を示すアルファベット2文字が入ります。これは入れても入れなくてもいいです。ただしローマは例外でROMAの文字が入ります。ちなみに州は20州ですが、県は107県あります。近年、州都がある県は、市と県機能を統合しつつあります。日本は都道府県、市町村なので、イタリアの県にあたるものがありませんね。
海に囲まれた日本と異なり、違う国へ行くのも陸続きだからこそ色々な国の車が行き交うのは当然なのかもしれません。

画像2

3. 日曜日の高速道路では平日よりトラック台数が少ない
日曜日に高速道路のトラック走行数が少ないお話し、これはイタリアに関してですが、物流車両に貼っている緑のステッカーを目にします。
四角い緑の枠にアルファベットで「a」や「d」と表記されていて、これにはちゃんとした意味があります。
「a」は、「Trasporto derrate alimentari deperibili」生鮮食料品輸送、食品を意味する「alimentari の a」です。
ただし、保存性が高い食品は含まれません。
「d」は、「Trasporto derrate deperibili」鮮度や温度管理が問われる食品外輸送、モノや商品を意味する「derrate の d」です。医療品、医薬品輸送です。
許可証がなくても輸送業はできますが、原則7.5トン以上の車両は日曜9時から22時(冬7時から22時)まで、高速道路走行ができません。ただし、この許可証があれば輸送ができます。
宅配も特別な場合は土曜日配送がありますが、日曜日の配送はあり得ません。(もちろん時間指定不可)運ぶ人もきちんと休みを取って平日に運ぶのがこの国の日常です。

画像3
画像4

ドイツ、スイス、オーストリアに比べて近年は随分と日曜日に開いているお店を目にするようになりましたが、それでも『5月1日メーデー』 この日は大型店もお休みなところが多いです。運ぶ人はもちろん、働く全ての人がきちんと休む環境、オンとオフの切り替えは大切なのでしょう。この日に限らず、有給休暇取得をして何とか回る企業やお店、この国、欧州、維持できる体力をしっかりと備えているのかもしれません。


『L'essenza della vita(レッセンツィア・デッラ・ヴィータ)~ 暮らしへのエッセンス ~』

画像7


この記事が参加している募集

休日のすごし方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?