OPSは昨季から3割超の大幅減! 膨大なプレーデータから読み解く、楽天ペゲーロの「大不振」驚きの実態

「日本一の東北へ」をスローガンに、満を持して優勝旗を目指す2018年。

ところが、ぼくらの楽天イーグルスは開幕から歴史的な大失速である。
4/27現在、23試合6勝16敗1分の勝率.273。
まさかここまで・・・という『未曾有の低迷』に苦しんでいる。

パリーグ打撃成績を確認すると、打率十傑、OPS十傑、そのどちらも楽天打者の名前がない。
11位以下に目を落として、打率15位にようやく岡島豪郎、OPSでも12位に同じく選手会長が顔を出すのが最高値なのだ。
その岡島も4/13西武戦まで打率.226に低迷していた。

どのチームにも1人や2人いそうな『開幕から打撃好調の選手』の存在が、今年の楽天には見当たらない。

唯一、それに近い存在を探すと、藤田一也だろうか。

3/30開幕戦(○E3-2M)の延長12回決勝打に、翌日(●E2-6M)は代打で出場してタイムリー含む2安打。
プロ14年目を好発進したベテランは、4/27現在、規定打席に届かないものの、打率はチーム1位の.283を記録する。

しかし、この人の欠点は四球を選べないこと。
そのため、打率よりも得点との相関が強い出塁率/OPSの数値が上がらず、それぞれ.327/.653にとどまっている。

他にも、銀次は珠玉のミートセンスを失い打率.211。
事実上の副主将に就任したウィーラーは当方調査でゴロ率59.7%とゴロ打ちマシーンと化し、昨季全試合出場で覚醒をみせた島内宏明は右内腹斜筋の損傷で全治4週間...

重症患者が多く、チームは戦線維持できず早くも潰走寸前。

そのどん底のチーム状況を如実に象徴する選手が、カルロス・ペゲーロだ。

昨季の今頃は『恐怖の2番打者』として球界に君臨した。
茂木栄五郎と強力な1、2番コンビを組み、破壊力ある楽天打線の推進力を担い、数多の戦功を挙げた。

ところがだ。
まずは下記表をご参照ください。

◎ペゲーロの成績を開幕77打席時点で比較してみた

上記表のとおり、昨年は開幕77打席で7ホーマー。
その打率/出塁率/長打率は.303/.403/.682の好成績を叩き出した。

ところが、今年は同じ開幕77打席で3本塁打。
スラッシュラインの数字は軒並み半減レベル。
打率は自身の身長を下まわり、チーム最小・西巻の身長と同じ数字なのだ。

◎ペゲーロ 年度別 三振率、空振り率

とくに酷いのは、三振の多さだ。
三振が全打席の44.2%を占める異常事態。
空振り率も1年目、2年目を大幅に超過する22.5%を記録した。
この空振り率は球数ベースのため、スイングベースで確認すると、バットを振りにいった45.7%が実に空振りになっていた。

いったいぜんたい、今、ペゲーロに何が起きているのか?
まるで別人になってしまった今の状況はどうして生まれたのか?

いくつか原因はあると思うが、今回はぼくがつかんだ『データ上の決定的な差異』をご紹介できればと思う。

つまり、問題はペゲーロの外にも存在する!ということなのだ。

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