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【試合評】楽天打線を悩ませた、由規が作り出した「イメージの罠」~6月14日●楽天2-3ヤクルト

最後まで見せ場作るも、1点差に散った神宮の夜

「パリーグ首位のチームですし、とにかくまあ、仙台人らしく粘っこくという感じで頑張りました」

お立ち台で白い歯を覗かせニヤリとした笑顔で第一声を放ったのは、相手先発の由規だった。

7回まで投げた由規を相手に、楽天は6回まで毎回走者を出塁させて攻め立てたが、散発の3安打、挙げた得点はわずかに1点と、まさに粘っこいピッチングを許してしまった。

楽天先発は右大腿二頭筋部分損傷で出遅れた安楽。
今季初登板という緊張感も相当あったと思われるなか、5回まで2失点と1点差の接戦をゲームメイクした。

しかし、6回だった。
安楽が痛恨の被弾をくらう。
2死走者なしから、5番・グリーン。
ボール先行2-1からの内角144kmストレート。
これを完璧に仕留められ、打った瞬間の大当たりは、ライトのペゲーロの足がほぼほぼ動かない釘づけの、右翼スタンド上段に消えていく一発になる。
(楽1-3ヤ)

8回には4番・ウィーラーがルーキの152km撃ち12号ソロ。(楽2-3ヤ)
9回は2死無走者から途中出場の三好が相手守護神・秋吉から粘っての左前安打でつなぎ、2番・ペゲーロの一発に期待をかけたものの、空三振。

「明日は楽天、由規投手の前に苦戦しそうな予感がしますよ。今シーズン、荒れ球投法でストレートが走っている投手を苦手としてますから。安楽投手がいかに1、2失点でしのげるかだね」
https://twitter.com/eagleshibakawa/status/874615115907190785

前日Twitterでツイートした心配事が、まさに敵中するかたちになったイーグルスが惜敗した。

これでチーム成績は1位、56試合38勝18敗の勝率.679。

各種戦績は、交流戦8勝6敗の6位(パ4位)、6月戦績6勝6敗、ビジター戦績17勝10敗、先制された試合10勝12敗、1点差試合10勝7敗、相手先発ハイクオリティスタート試合4勝8敗になった。

ゲーム差は、2位・ソフトバンクも敗れたため2.5変わらず、3位・西武と4.5、4位・オリックスと11.0、5位・日本ハムと14.0、6位・ロッテと19.5とした。

両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(遊)、2番・ペゲーロ(右)、3番・聖澤(左)、4番・ウィーラー(三)、5番・銀次(一)、6番・島内(中)、7番・藤田(二)、8番・足立(捕)、9番・安楽(右投)

ヤクルト=1番・坂口(左)、2番・上田(中)、3番・山田(二)、4番・雄平(右)、5番・グリーン(一)、6番・西田(捕)、7番・藤井(三)、8番・廣岡(右)、9番・由規(右投)

由規に意表を突かれ、イメージとのギャップに苦しむ

由規の前に22打数3安打の対戦打率.136。
3安打のうち2本は、バントヒットを含む内野安打だった。

良い当たりといえる打球が少なすぎた。
1点を追いかける4回2死3塁で左翼フェンス直撃コースながらも相手守備範囲に収まる左飛を打った9番・足立。
2点差を追う5回2死2,1塁、左翼フェンス直撃のタイムリー二塁打を放った4番・ウィーラー。
2回と4回の得点圏で強い当たりのピッチャー返しを2本弾き返したが、由規の好フィールディングに阻止された7番・藤田。
捉えた当たりは、この3者4打席だったと思う。

ちょっと...イメージからかけ離れる内容になった。
由規に「意表」を突かれるかたちになったのだ。

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