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【試合評】夢舞台、暗転...~6月15日●楽天2-6ヤクルト

夢舞台、暗転

まさか、よもやの7回6失点、1失策(タイムリーエラー)、3暴投(タイムリー暴投1含む)になった。
則本の6失点は4月12日西武戦(●E5-10L)以来、今シーズン2度目。
1試合3暴投はプロ初の痛恨ミスになった。

対するヤクルト先発・原樹理は9回4安打、無四死球、2失点、121球を投げ抜いたプロ初の完投勝利。
今シーズン、強打楽天から完投勝利を収めたのは、本戦の原が一番乗りになった。

楽天は2-6で敗れ、2連敗。
6月に入って3度目のカード負け越しを喫し、成績は1位、57試合38勝19敗の勝率.667、貯金は19に後退している。

各種戦績は、交流戦8勝7敗の6位(パ4位)、6月6勝7敗、ビジター17勝11敗、先制した試合28勝7敗、6回終了時に負けている試合2勝15敗。

ゲーム差は2位・ソフトバンクと再び縮まり1.5、3位・西武と4.5、4位・オリックスと12.0、5位・日本ハムと14.0、6位・ロッテと20.5としている。

両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(遊)、2番・ペゲーロ(右)、3番・岡島(左)、4番・ウィーラー(三)、5番・銀次(一)、6番・島内(中)、7番・藤田(二)、8番・嶋(捕)、9番・則本(右投)

ヤクルト=1番・坂口(左)、2番・上田(中)、3番・山田(二)、4番・雄平(右)、5番・グリーン(一)、6番・大引(遊)、7番・藤井(三)、8番・西田(捕)、9番・原(右投)

エースの前に立ちはだかった雄平

目指すは前人未踏の9試合連続二桁奪三振。
大学時代に明治神宮大会で腕を振った思い出の地。
その神宮で「世界新記録」を狙った則本に、予想外の「陥穽」が待ちかまえていた。

エースの前に立ちはだかったのは、4番・雄平だった。

則本を相手に中安、左安、中二(打点1)。
8回二番手で登板した入野からも中安と4打席4安打を許した。

2回の第1打席は、立ち上がり2個の三振を含む圧巻のワンツースリーをみせ、今晩あるかも?と期待を抱かせた「ノーヒットノーラン」「完全試合」の夢が早くも潰える、則本が本戦初めて許した被安打になった。
1-2と追い込んでから嶋のサインに2度首を振って投じた134kmチェンジアップを上手く中前へミートされてしまった。

楽天が4番・ウィーラーの13号ソロで1点を先制した後、5回の同点劇は雄平の2打席目、先頭打者安打から始まっている。
インコースの154kmを詰まりながらも逆方向へ運ばれてしまった。

雄平が1塁に出て、続く5番・グリーンとの対決。
変化球で連続で空振りを奪い、追いこんでから決めにいったフォーク。
マネーピッチがまさかの惨劇になってしまった。
ワンバウンドした投球が、嶋の喉元、右あご付近にアッパーで直撃...
かなりの痛みで暴投処理が遅れた隙に、雄平は一気に3塁へ。
その後、嶋はマウンド付近にうずくまったまま動けなくなり、急遽、足立がマスクをかぶる事態になった。

予期せぬ正捕手の負傷退場、女房役の変更がリズムを崩す要因になったか。
足立も突如のことでスクイズまで想定できなかったか。
そんなことはないとは思うが、1死3塁、6番・大引にファースト前方に絶妙なスクイズを決められ、3塁・雄平に同点のホームを踏まれてしまう。(楽1-1ヤ)

そして、カギになった第3打席だ。

1-1の同点で迎えた6回だった。
先頭の8番・西田に中前へ弾き返され、9番・原はバント失敗に追いこんだものの、1番・坂口には1,2塁間を射抜かれてしまい、3,1塁。
2番・上田で相手が仕掛けたヒットエンドランで高めの力強い真っすぐで詰まらせ三飛に封じたものの、3番・山田との勝負で慎重になりすぎ、フルカウント7球勝負はフォアボール。
塁上全て埋まり2死満塁で、雄平との3度目の対決だった。

0-1からのフォークがストンと落ち切らなかった。
雄平に体勢しっかり残して応戦され、その落ち際を上手くバットに乗せる巧打で右中間に弾き返されてしまい、走者2人が悠々生還する2点タイムリー。
これで緊張の糸が途切れてしまったか、なおも2死3,1塁で5番・グリーンへの2-2からの変化球が1塁側ベンチに飛び込むほど大きく弾いたワイルドピッチになり、三走生還、打者走者に振り逃げを許して、さらに1失点。(楽1-4ヤ)

翌7回にも自らのミスも絡んで2点を手放した。

1死2塁で9番・原のバント処理で、則本の3塁送球が外野後方まで抜けてしまう悪送球で2塁走者生還。
原も一気に3塁まで進んで、1死3塁で1番・坂口に1塁線を破られるタイムリーを浴びた。(楽1-6ヤ)

今から思えば、雄平との対決は、もっと慎重を期すべきだったと思う。

というのは、ぼくはこのことを思い出していた。

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