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無事に桜島にゴールを果たしたというお話。

Ride a Life Journey 2021 DAY19
鹿児島市→垂水市(海岸でテント泊)
走った距離:45.4km

無事に桜島にゴールを果たしたというお話です。

これはほんとに毎回のことなのですが、子どもたちと旅をしていると、彼らは意外とゴールの瞬間はあっさりしています。最初はなんだかこちらが拍子抜けしていたのですが、最近思うのは子どもたちの日常というのはそれくらい濃いのかもしれないなぁということ。

「一生に一度の体験」と言ってしまうのは、たくさん経験と後悔をしてきたオトナの考えかたで子どもたちにとってはやっぱり「いま」なのかもしれません。どうしても僕らオトナって、そしてこうして旅をリアルタイムでお伝えしながらの旅って「ドラマ」を求めがちです。感動した子どもたちの姿を見たい!みたいに。

けれどほんとに心から子どもたちの心が動いている瞬間って、意外とオトナがまじそこか!みたいなときにやってきたりします。

ということでレポートです。

ゴールの桜島に渡る朝。もうテントの片付けは慣れたもので、特別声をかけなくてもある程度サッとこなしている。最初はパッキングも慣れていないから、ものをとりあえず詰めて隙間だらけ。外から見ると下手に入れているからバッグもボコボコ。
自分がいれたものがどこにあるか分からないからカッパも着ない、手袋もしないみたいだったのです。ほんとに。おおカッパ着てるなぁ、おぉ探しもの出してくるのが早くなったなぁとか、そこらへんはほんと習慣というか、毎日同じことをしているあいだに身につくものなんだろうなぁと思うのです。今日で旅に出てから2週間。やっぱり14日間はいるなぁ。あったほうがいいなぁ。旅と呼べるには、旅という感覚に入っていくには、どうしても物理的な時間というのは必要な気がしている僕です。


朝のミーティングの終わり、みんなで手を合わせて「ゴールへの思い」を掛け声にして出発。20分も経たないうちにフェリー乗り場にたどり着いた。海の向こうに見える桜島には火山がどかーんと見えている。もくもくと今日も煙をあげていた。

子どもたちが楽しみにしていたイルカは見れなかったけれど、子どもたちにとっては船旅はやっぱり特別なよう。わざわざボックスに入れたお菓子セットを持ってきてたり、写真を撮ったりしながら、思い思いに楽しんでいるようだった。


さて桜島に到着。子どもたちが設定したゴールは山の中腹にある湯之平展望台というところ一気に300mほど登る。えっちらこっちら、ぜーぜー言いながらものぼる。前のように自分はもうダメだアピールをすることはない。自分たちで登ってる。ほんとこういうところ成長したなーと思う。

これいつまで続くのー!?と言いながら、もくもくする煙がだいぶ近くなってきたころに、僕らがゴールとして設定していた展望台が現れた。

さあ最後はみんなで自転車押すぞーと動画を撮りながら自転車を押してラインを踏もうと思ったんだけれど、相変わらずマイペースでひとり飛び出してガッツポーズしてしまう◯◯。おもろいなぁ。昔の自分を見ているよう。

この続きに書くけれど、夜のミーティングではこれまでのような「1日の振り返り」ではなく、僕とほのかがそれぞれに対して感じていること、成長したところ、まだ課題としてあるところを話して聞かせることにした。

まだ僕たちには数日あるから。ご家族のもとに送り届けるまでは僕とほのか、そして3人の子どもたちのなかでインスタント家族としてそれぞれが思っていることをみんなで共有する。

たんたんとしていたゴールも彼らにとっては、やはり意味があるものだったのかな。ずっとしっかりしていた◯◯はプレッシャーが抜けたのか、展望台から下りきって続きの道を走り出してからはだいぶ緩んでいた。緩みすぎるくらいに。それでいいよ。ずっとガチガチだった君は、一度空っぽになったらいい。そしたらまたそこにいろんなことを詰め込んでいけるから。

さて次の僕たちの目的地は大阪へのフェリーが出る志布志港。まだ距離を残しているので、できるだけ前に進むことにして走りはじめた。目的地に向けて一直線というよりかは、ちょっとお話していたり、キョロキョロしていたり、だいぶ走ることにも余裕が出てきた。

ほんとうにいつも「いいなぁ旅になってきたなぁ」というくらいに終わってしまう。いつだって一瞬だ。一瞬で終わってしまって、次はまた違うメンバーで違うルートで違う世界でゼロからはじまっていく。だからこそ、その一瞬を心に刻めるような過ごしかたをしたい。ほんとのこと言って、自分が「子どもたちを守るということ」そして「待つ」ということだけが僕の役割かもしれないとさえ思ってる。

桜島を抜けて、コンビニで乾杯をして、お友だちが差し入れに焼き芋とおまんじゅうを持って温泉まで駆けつけてくれて、美味しいもの食べながら子どもたちははしゃぎまわって、それからグッと引き締めて暗いなかを走って海岸にたどり着いてテントを張った。道の駅のところなので火は使わず夜はコンビニで買い食い。今夜のテント場は子どもたちがはじめて自分たちで地図で選んだ場所。バッチリだわ。

やったー!桜島も見えるサイコーのキャンプ場やー!と喜んでいる僕たちには、夜中から祝福の雨のシャワーが降り注いでくれて子どもたちは朝めちゃんこテンション低かったです。

これぞ旅。旅の神さま。ありがとう。

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