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ロンドン駐在記013 : エレベーター

1. 閉まるボタン

 ヨーロッパではエレベーターにドアを“開く“ボタンはあっても、”閉じる“ボタンが無いことが多い。急いで閉める必要性がないのであろう。なかなかドアが閉まらないのでいらいらしてしまうのは、日本人の悲しい性であろうか。ただし、オフィスは番号を二度押しするとドアがしまる機能になっていると知り、それからは常に連打していた。

2. 先着順位

 4つのエレベーターが並列で設置してあり、それぞれに現在の回数を示す表示板が設置されている。日本のオフィスのようにランプの知らせが無い為、どのエレベーターが先にくるのかはその表示板を見て比較しないと分からなかった。しかし、エレベーター前でうろうろ歩いている怪しげな人は、私の一日前に駐在開始した日本人以外に見たことがない。現地社員に聞いてみると、聴覚を使えとの事だった。真ん中付近で立って待ち、ドアの開く音がする方向に進めば乗れるとの事だった。

3. 心遣い

 日本ではエレベーターのドアを開けておくために、先に入り“開く”のボタンを押す癖が付いていた。しかし、こちらでは先には入らずに外でボタンを押し続け、最後に入るのが礼儀である。レディーファーストと同じく、頭では理解しているつもりが、ついつい日本の癖が反射的に出てしまう。ちなみに、先に入ってボタンを押す日本人の善意の行動は、こちらの人から見ると早く入ってドアを閉めてしまおうと意地悪をしているように見えるそうなので要注意である。

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