ドンドンドンドンドン・グリス♬　ぼくらはともだち～～～～♪♪

メルヘン村をご存じだろうか？

佐賀県武雄市にある、少し変わった理由で話題になっているテーマパーク。千葉県のネズミしかり、佐賀県のリスといえばこのドン・グリスだ。

彼を知ったのは駅に貼ってあった１枚のポスター。
最初は何の気なしに通り過ぎようとした。
しかしポスターのキャラクターが醸し出す、得も言われぬ雰囲気と訴求力に引き寄せられた私は、気づけばスマホカメラのシャッターを押していた。

「ｺｯﾁﾆｵｲﾃﾞﾖ」

見えない力に操られたように、ポスターの写真と共に下のハッシュタグを付けてツイートした。

＃ こっち見んなｗｗ　＃ メルヘン村　＃ 目がイッテる　＃ ドン・グリス　　＃ 遊園地のキャラクターとは思えない。　＃ 製作者の意図　

２日後。

メルヘン村公式アカウントから、まさかのリプライ（返信）が来た。

…見られているｗｗ

無言の重圧。　

公式からわざわざ返信が来た意外性と、内容のユニークさにときめいた。
途端に興味が沸き、もっとメルヘン村のことを知りたくなった。
調べると公式グッズも販売しているようだ。

…ハンカチ1枚　6,454円？

え、エルメスですか？

目を疑った。
よくよく調べるとドン・グリス氏が遊びで作ったサイトの価格で、本当の値段は1,289円のようだ。（それでも少々お高い気がする）
「ドン・グリスよだれかけ」はリアルにこの値段で販売していることに更に驚いた。

森とリスの遊園地　メルヘン村　公式グッズ

数日後

Twitterでフォロワーさんとメルヘン村をネタに楽しく会話をしていた。

数時間後

監視されていた・・・！！！

どうやらドン・グリスはメルヘン村に関連する投稿全てにリアクションをしている様だ。

私は素直に感動した。
これだけ情報社会に於いて、自分の会社が話題になっていることを見逃さず、すかさずリアクションするのは暇人でも大変な作業である。「愛」が無いと出来ない偉業だ。

ドン・グリスの中の人が経営者なのか、着ぐるみのキャストの人かは解からない。
いちスタッフにドン・グリスの動向全てを一任しているとすると、この企業は風通しが良く、ユニークさと柔軟さを持ちあわせた時代に合わせて変化出来る強い企業だと感じた。

コロナ禍で更に過疎化が進んでいる状況に対し、自虐的なツイートで笑いを取るサービス精神も忘れない。

前例のないことをするのはリスクが高い。
伝統がある会社ほどバッシングや失敗を恐れる為、古いやり方に固執し、固定観念を守ろうとした挙句、大衆に飽きられる。

その点このように一見ふざけていることを大真面目にやる企業こそ、経営者の意図や今後の展開を知りたい気持ちで興味と関心を惹かれる。
ドン・グリスの一貫したキャラクターに面白さを感じたファンが、今後のメルヘン村の行く末を案じ、応援したい気持ちにさせられる。

これはまるで秋元康氏がＡＫＢを作る時にコンセプトにした
「ファン参加型イベント」「一緒に作り上げていく感」を演出したマーケティング戦略ではないか。

現にドン・グリスのツイートから「恐ろしくて目が離せない」「メルヘン村がどれだけ過疎状態か確認したい」とジワジワと話題を集め、遠方から足を運ぶお客さんも多いようだ。

私も「年内にメルヘン村に行きたい」意向をツイートしたらこんな返事が来た。

切実…。

早くメンヘラ、いやメルヘン村に行かなくては…！！！

ちなみにこんな可愛らしいデザインのリスも居るのに、何故か公式のグッズはドン・グリスのみ。企業センスが面白すぎる。

最後に、絶妙な不協和音がクセになる公式テーマソングをどうぞ。

ぼくらはともだち～～～～～♪♪

※私はメルヘン村とは一切関係がありません（笑）

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エバ＠エグくて優しい随筆家🖋志望

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