見出し画像

映画「えんとつ町のプペル」について

左の頬を、涙が伝った。

前評判も聞いていたし、もともと絵本ということもあり最後のオチも知っていた。

だけど泣いた。

周りの目など関係なかった。

僕が映画館で泣いたのは、
27年の人生ではじめての経験だ。

涙があふれた瞬間、
同時に心が揺れるような感覚もあった。

鼻をすする人、ハンカチで涙を拭う人

どんどん館内が感動で包まれていくのもわかった。

もちろんこれまでも、
ふつうに感動する映画はいくつも見てきた。

ただ、

・ここまでストレートにメッセージを伝え
・自分の人生と重ねることができ
・前向きな気持ちになれる

こんな映画は初めてだった。

僕は単純なのかもしれない。

しかし

見終わった瞬間、こんなに晴れやかな気持ちになるものかと思った。

優しくて、あたたかくて、強い。

きっと僕は、
もう一度この映画を観に行くだろう。

あまりネタバレになってしまうとマズイので、
今日は書ける範囲で、この映画について僕の感じたことを記したいと思う。

【1】ゴミ人間の設定について
【2】前向きな言葉の数々


【1】ゴミ人間の設定について

劇中に登場するゴミ人間の「プペル」

ハロウィンの日に現れた不思議な生き物だ。
いつも酷い臭いを放ち、独りぼっちの存在。

街のみんなからは嫌われ、のけ者にされていた。

このキャラ設定だけを聞くと、
「かわいそうだな」「大変だな」とは思うが別に泣くところまではいかない。

しかし、今回このゴミ人間。

実は「夢追い人」だと言うのだから話は別だ。


すでに作者である西野亮廣が事前に公開しているので、この話は僕も気にせず話す。


この物語は、「夢」という本来キラキラした輝かしいものを、対極の存在である「ゴミ」に置き換えて作られている。

主題歌の歌詞にもあるが

夢を持てば笑われて
声を上げれば叩かれる

現代社会でよくあることだと思う。

大人になればなるほど

夢を語ったり、
人とちがうことをすると否定される

同調圧力の強い日本ではまさにこういったことは毎日繰り返されてるように感じる。

しかしなぜ夢を追う人や、
人と違うことをする人のことを否定し、
素直に応援ができないのか?

それは

自分も夢に挑戦した経験があり、
しかもそれを諦めたことがあるから


こういう設定のもと作られている。

みんな小さい頃は

・プロ野球選手になりたい
・歌手になりたい
・ダンサーになりたい

何かしらの目標や夢があったはずだ。

しかし、大人になればなるほど、
さまざまな事情でやむを得なく夢を諦めるしかなかった人達もたくさんいますよね。

・金銭的な事情
・家庭の事情
・人間関係の事情
・実力的な事情
・故障的な事情

大人は複雑なことがたくさんありますからね。

だから、自分が諦めた夢を他の誰かが叶えようとすると、面白くないんです。

あの時諦めた自分がバカみたいになるじゃないですか。羨ましいじゃないですか。

なんであいつばっかりって。

だから、叩くんです。止めるんです。
羨ましいから。自分は諦めたから。

だから、「夢」はみんなが捨てたもの。

その捨てたものでできた生き物が

「ゴミ人間」

ゴミ人間は、夢人間なんです。

凄い設定だな、と思ったと同時に
僕はとても好きな設定だなと思いました。

これから映画を見る方は、
ただの嫌われ者のプペルではなく、
こういった背景を感じながら見ていただくと

より作品に入り込むことができると思います😊

【2】前向きな言葉の数々

劇中では、
とにかく前向きな言葉が乱発される。

CMでも有名なシーンだが、
この芦田愛菜演じる主人公ルビッチの言葉は
何度聞いても鳥肌が立つ。

「あの煙の向こう側を誰か見たのかよっ!誰も見てないだろっ!?だったら、まだ分かんないじゃないかっ!」

星はないと諦め、空を見上げることを辞めた住人(夢を追うことを諦めた人達)には、大声でこれを叫ばれたら脳みそが揺れるほどの衝撃があったことでしょう。


★映画予告動画↓

その他にも

「他の誰もみていなくてもいい。黒い煙のその先に、お前が光を信じたのなら、行動しろ。思いしれ。常識に屈するな。信じ抜くんだ、たとえ一人になっても」

こんな言葉もある。これは主人公ルビッチの父親ブルーノの言葉だ。

いつだって夢を追う人を応援する言葉は綺麗だ。僕はそう感じる。


他にもたくさんあるが、これ以上はネタバレになってしまうのでもうやめておく。

といっても元が絵本なこともあり
既にネタバレはされているのだが。。

とにもかくにも、
100年に一度と言われるウイルスが猛威を振るい、前を向くことが難しくなってきた現代社会において、少しでも前向きになれる作品が公開されていることは本当に意義が大きいと感じる。

昔夢を諦めた人も、
今夢を追っている人も、
不安な毎日を送ってる人も、
一歩踏み出す勇気が欲しい人も、

きっと奇跡が近づいてくるので、
ぜひとも観てほしい作品である。

あぁそれと、
1つだけ言い忘れました

当日ハンカチだけは、お忘れなく。

END

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?