看護師国家試験過去問(老年)
みなさんこんばんは、えび丸です。
最近投稿頻度が減ってしまって申し訳ありません。
さて国家試験が近づいてきましたね。
ラストスパート頑張ってください。
今回は老年看護の問題を掲載しますので、ぜひ解いてください。
1問目
第101回 午前59問
高齢者の看護に活用できる理論とその説明の組合せで正しいのはどれか。
1. 離脱理論 ― 高齢者の活動の権利を擁護する。
2. 生涯発達理論 ― 高齢者が生産活動に関与することで老化に適応する。
3. ストレングスモデル ― 高齢者の強みを援助者が見出す。
4. マズローのニード論 ― 高齢者が人生を振り返り意味を発見する。
解答
×1. 離脱理論 ― 高齢者の活動の権利を擁護する。
離脱理論は老化に関する社会学的理論で、属する社会から離れると、他者との相互作用が減少し、健康や身体機能を失うという理論である。
×2. 生涯発達理論 ― 高齢者が生産活動に関与することで老化に適応する。
生涯発達理論は人生は一生を通して変化し発達するという理論である。
〇3. ストレングスモデル ― 高齢者の強みを援助者が見出す。
ストレングスモデルは高齢者の本来の強みに着目し、援助に活かすことである
×4. マズローのニード論 ― 高齢者が人生を振り返り意味を発見する。
高齢者が人生を振り返り意味を発見するのはライフレビューであり、マズローのニード論は基本的欲求の5段階のことである。
老年看護学に関連する理論はさまざまに活用されるようになってきたので、ストレングスモデル、コンフォート理論、老化に関する社会学的理論などの内容まで学習する必要がある。
2問目
第101回改変 午前62問
高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査(2019年)による、家庭内での高齢者虐待の特徴で正しいのはどれか。
1. 被虐待者は女性が多い。
2. 経済的虐待が最も多い。
3. 配偶者による虐待が最も多い。
4. 被虐待者は要介護5が最も多い。
解答
解答・解説
〇1. 被虐待者は女性が多い。
家庭内における虐待で被虐待者は弱い立場になりやすい女性が多い。
×2. 経済的虐待が最も多い。
最も多いのは経済的虐待ではなく、身体的虐待である。
×3. 配偶者による虐待が最も多い。
家族形態としては、未婚の子と同居である場合が最も多く、続柄としては息子が最も多い。
×4. 被虐待者は要介護5が最も多い。
介護状態区分では、要介護1が25.7%で最も多く、次いで要介護2の21.7%である。
高齢者虐待の問題では調査結果が変化しているので、調査年度にも注意する。
3問目
第103回 午前55問
高齢者のエイジズムについて正しいのはどれか。
1. 高齢者の価値を認めるものである。
2. 高齢者の権利を擁護するものである。
3. 高齢者を生活環境の違いで区別するものである。
4. 高齢者という理由で不当な扱いをするものである。
解答
×1. 高齢者の価値を認めるものである。
高齢者の価値を認めるものではない。
×2. 高齢者の権利を擁護するものである。
高齢者の権利を擁護するものではない。
×3. 高齢者を生活環境の違いで区別するものである。
高齢者を生活環境の違いで区別するものではない。
〇4. 高齢者という理由で不当な扱いをするものである。
高齢者のエイジズムは、高齢者という理由で不当な扱いをするものである。
エイジズムは年齢による差別のことで、特に高齢者差別のことをいう。高齢者の権利擁護については「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(高齢者虐待防止法)に定められている。
4問目
第101回 午後67問
介護保険におけるサービスの説明で正しいのはどれか。
1. 通所介護では機能訓練を行うことができない。
2. 通所介護を行う事業所には医師の配置が必須である。
3. 通所リハビリテーションでは個別の理学療法が提供される。
4. 通所リハビリテーションの利用に介護保険は適用されない。
解答
×1. 通所介護では機能訓練を行うことができない。
通所介護でも機能訓練を行うことはできる。
×2. 通所介護を行う事業所には医師の配置が必須である。
通所介護を行う事業所には医師の配置は必須ではない。介護老人保健施設では常勤医師の配置が必須である。
〇3. 通所リハビリテーションでは個別の理学療法が提供される。
通所リハビリテーションでは個別の理学療法が提供される。
×4. 通所リハビリテーションの利用に介護保険は適用されない。
通所リハビリテーションは介護保険で利用できる。
介護保険のサービスは種類だけでなく、内容や利用方法なども知っておこう。
もう一息ですね。
頑張りましょう。
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