【スタジオジブリ最新作】君たちはどう生きるか、を予想する
前情報が一切無い異例の”宣伝”
今年注目の映画の一つ、「君たちはどう生きるか」がいよいよ7月14日(金)に公開されます。スタジオジブリ最新作、アーヤと魔女(2020年)からは3年ぶり、宮崎駿監督作品としては実に10年ぶり(風立ちぬ 2013年)として注目されています。
が、この映画、なんと、全く前情報を明らかにしない、という異例の”宣伝”をとっています。
ジブリが公表した一枚のイラスト画のみです。CMや公式サイトもなし。
ここに来ていくつか記事は出ているものの、何せ、本当に情報が全く無いのです。映画があたるかどうか、どんな映画なのか。ジブリが公表した一枚のイラスト画と、過去の宮崎駿監督や鈴木敏夫プロデューサの発言から予想するしかない、という形になっています。キャストや主題歌も公表なし、ですから。。すごいですね。。
タイトルの意味は?
映画のタイトルの元になった「君たちはどう生きるか」は吉野源三郎が1937年に発表した小説を元にしている、と公表されています。一方で、直接原作にはなっていないと言われています。
どういう意味。。うーん、なんだかタイトル的には割とテーマ重視な内容になりそうな気がしますが、冒険活劇、なんですね。どういう感じなんでしょう。
冒険活劇。。?内容を勝手に予想
時代は近現代日本が舞台かな?
せっかく公開が迫っているので、勝手に想像を膨らませて内容を予想してみます。タイトルの元になっている「君たちはどう生きるのか」の文学作品や、『失われたものたちの本』がストーリーの元になっている可能性が指摘されています。
前者は第二次世界大戦前の日本を舞台に、後者は第二次世界大戦下のイギリスを舞台にしています。
近年の宮崎駿の監督・脚本の作品は、近代日本を舞台にしたものか、完全ファンタジーの場合は文学原作になっています。
風立ちぬ(2013年):大正ー昭和
コクリコ坂から(2011年):昭和ー戦後
借りぐらしのアリエッティ(2010年):児童文学原作 近代
思い出のマーニー(2014年):児童文学原作 近代
そう考えると、今回は前者のように具体的に時代を設定しての作品になるのかなあと思います。あるいは例えばハイブリッドのような、舞台は近代日本だが、耳をすませばのように空想や異世界に入り込む、みたいな設定になるのではないでしょうか。
10年前の風立ちぬが戦争に向かおうとする時代を描いていましたから、その頃の”君たちはどう生きるか”を昭和ー現代に適応して、というのは安直な予想でしょうか。
なんとなく、「さらば全てのエヴァンゲリオン」になるような気がする
2020年に公開された庵野秀明監督のエヴァンゲリオンシリーズ最終作「シン・エヴァンゲリオン」は、最終作として非常に感動的な作品でした。というのは、作品の内容もさることながら、主人公の成長や、ストーリーの結末にこれまでの作品を重ねて感じることができたからです。主人公=庵野秀明監督を重ねてみることもできました。
宮崎駿は今82歳ですので、おそらくこれで本当に長編映画は最後になるような気がします。風の谷のナウシカから約40年。。。なんだかこれまでのジブリや宮崎駿作品のいろんな想いがオーバラップする作品になっていたら感動しそうです。
「生きる」をテーマにし続けてきた宮崎駿が観客に問うのでは?
これまでの作品を振り返ると、宮崎駿の作品は生きるとは何か、生と死、登場人物の生き様に常に焦点を当ててきました。
過去の作品を思い出すと、生き方や生きること自体、こいつらはこんな感じで生きているんだよ、というのを映画の中でしっかりと見せつけられてきた気がします。
キャッチコピーを振りかってみても
「4歳と14歳で、生きようと思った」(火垂るの墓)
「生きろ。」(もののけ姫)
「カッコイイとは、こういうことさ。」(紅の豚)
「上を向いて歩こう。」(コクリコ坂から)
「生きねば。」(風立ちぬ)
と、映画には必ず、生や死がテーマとして盛り込まれ、あるいは観客は登場人物の生き方に魅了されていたような気がします。
そんな彼らが、私たちはこれまでこんな映画を作ってきた。これがその集大成だ、さあ、君たちはどう生きるのだ?と、最後はそんな感じで投げかけるのではないのかなと思います。
宮崎駿は何を残すのか
文字通りの集大成です。10年前に引退を表明してから、再度取り組んだ作品として、逆に自由な表現の内容になっているのではと期待します。
宮崎駿は私たちに何を残すのか、何も前情報を入れずに是非観に行きたいと思います。
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