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仕事で我慢し過ぎる時代は終わりました

広告代理店の制作部署にいたときは、クライアントは神様。文句は言われっぱなし。気に入らないと「担当を変えろ。上が謝りに来い」と怒られます。無理なスケジュール、理不尽な注文、そして細かすぎるイチャモンに反論する気は微塵も起きませんでした。自分の能力不足と寝不足の頭で何か反論するには、忙し過ぎて時間が無さ過ぎました。できない自分に負い目があるから、無理と理不尽も受け入れひたすら嫌われないように、ひたすら頑張るしかありませんでした。それが嫌ならば辞めるしか選択肢がありませんでした。

そんな日々を過ごし限界を迎えていたある日、PR会社の仕事に出会え併走型のサービスがあると知り迷わず転職しました。転職してからは、併走はしますが下請けではないからプロとしての発言ができるようになりました。やっと認めてもらえて仕事にやりがいを感じられるようになりました。続けていくうちにクライアントに頼ってもらえるようになりました。

転職してすぐにそしてあるメーカーのオーナーの方に出会えて、自分のサービス業の概念が大きく変わりました。「外注の方や代理店に威張るなんて、そんなもったいないことはしないほうがいいよね。いろいろと言うと、言われたことしかやらなくなるし、うちを嫌いだと手を抜こうと考えるよね。
逆にこの会社が好きで応援したい気持ちでいてくれたら、同じお金でもたくさん働いてくれるよね。そのほうが絶対得。外からの意見も聞かせてほしいしね。たくさん話しながら理解しあって長い付き合いをした方が効率がいいんだよ」
。と話してくれました。今もお付き合いがあるその方はホントの合理的とコスパを考えています。

これの逆で業者を奴隷みたいにしてしまうヒトは今もいるようです。PR会社の担当がダメで17人目チェンジしたと豪語していた広報部長もいました。ある会社の宣伝部部長は、ダメだから広告代理店を出入り禁止にしたと息巻いてました。そうゆう武勇伝を社内は意外に冷ややかにみていたりします。なぜなら頼むところが無くなるからです。外注の私物化や個人の権限範囲を超えて、発言すると先達が積み上げた、経験や時間がパートナーシップごと捨ててしまうことになりかねません。やりすぎはいけないんです。新しい業者探しって意外と大変で時間のロスなんです。

その逆の代理店側からの隠れ出入り禁止も昔からあります。そこを担当したヒトがメンタルをやられ、会社に来なくなり続々と辞めちゃうから、そこから「コンペに出ませんか?」と言われても、今は忙しいくてごめんなさい。他でとやんわりと断られるのが続きます、逆出入り禁止メーカーは結構名の通っているところだったりするのです。マーケ・広報宣伝の担当が半年サイクルで替わるブランドもあります。

そうゆう理不尽な会社に転職した途端、最初は穏やかだった方が、数ヶ月で眉間にしわが入り、口角は下がり、下あごは出て、話すときに詰問口調になり別人になります。そして大概長く続きません。一度キツクなった物言いがなかなか直らないヒトもいます。プライベートでも人間関係が悪くなりがちなんです。

仕事だからと、無闇に我慢しなくちゃいけない時代は終わりました。自由にしなやかに節度をもって発注する側もされる側もプロとしてのチカラを認めあえるといいなぁと思います。どんな仕事でもどんなポジションでも穏やかに話し合えるとよいですよね。できないものはでないというのが仕事ではルール。できないものを受けるから無理が来るんだと思います。正直でないと続けられません。



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