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デザイン未経験のワーママでも、本当にクライアントワークってできるの?

こんにちは。4歳児と1歳児の育児に奮闘しながら、デザイン勉強中のえっかです。

私の通っていたスクールでは、卒業制作としてクライアントワーク(実務)を行うのですが、「デザイン未経験の初心者、しかも子育て中で自由に時間を確保することが難しい状況の中、クライアント探しから依頼、ヒアリング、打ち合わせに制作って、本当にできるのか?そもそもこんな私に協力してくれるクライアントなんて見つからないし、あてもない・・・」と入る前から不安でたまりませんでした。

でも個人でデザインを生業にしていくなら避けては通れない道。だったら、勉強しているうちにやってしまった方がアドバイスもいただけるし、糧になるはず!とプラスに捉えるようにしていました。

今回は、そんな私がどうやってご協力いただけるクライアントを見つけて依頼したのか、そして実際に制作物を納品するまでの過程と制作物の紹介をまとめてみました。

スクールで学んだ成果については、以下の記事をご覧ください。

制作スケジュール

<2023年>
12月14日 InstagramのDMでクライアントワークへの協力依頼
12月18日 クライアント様から連絡をいただく
12月23日 実際にお会いして依頼内容の説明とヒアリング
12月29日 初校提出(3案)
<2024年>
1月4日 初校戻し(実際にお会いしてフィードバッグ)
1月7日 再校提出
1月9日 再校戻し(デザイン確定)
1月9日 3校提出(軽微な修正)
1月14日 最終確認
1月15日 納品
1月15日 卒業制作発表

スクールでも卒業制作期間が設けられていたのですが、私の場合、発表日までに年末年始を挟んでしまうことから、なるべく早めにクライアントを見つけて、年内にヒアリングを済ませ、年末年始を活用して作業を進めよう!と、他の課題と並行して、協力依頼は早めに行いました。

最初の依頼の時に具体的な話をしてしまっていいのか、依頼の段階である程度の提案を用意した方がいいのかとといった依頼の仕方はもちろん、制作スケジュールのことやもし断られてしまったらどうしようという不安な気持ちまで、メンターさんにたくさん相談にのっていただき、本当に安心して進めることができました。

クライアント探しで意識した3つのこと

  1. 知り合いではなく、一から探す
    営業の勉強にもなるし、私を知ってもらえる良い機会にもなると思ったので、依頼先は一から探すことにしました。

  2. 周辺地域で事業をされている方や活動している方に依頼する
    将来デザイナーとして活動するなら、自分が住んでいる地域をデザインを通してよりよくすることができたらいいなと思っていたので、最初にデザイン制作するなら、周辺地域で事業をされている方や活動している方のお役に立ちたいという理由で依頼先を検討しました。

  3. 私自身も「力になりたい」と思える相手かどうか
    仕事にしていくなら、こんな軸は必要ないのでは?上から目線じゃない?と思われそうですが、最初の案件かつ、知り合いではない方への依頼、営業をかけなければいけないということなので、私も信頼できる相手なのか判断することは必要ですし、協力してもらえるならどこでもいいというスタンスでは、相手にも失礼だと思ったので、このような軸を持って探しました。
    お互いの気持ちがマッチした方がよりよいものを一緒に作れるのではという想いがあっただけで、決して上から目線という気持ちはありません。

どうやって依頼したの?

まず、依頼したクライアント様についてですが、埼玉県・宮代町で「モルック(Mölkky )」というスポーツを通じて、周辺地域がチョットだけ幸せになることを目指し活動している「宮代町モルック普及協会(通称:みやモル)」という団体で、私も2回ほどこの団体が主催する大会に参加したことがあり、その楽しさにすっかり魅了されていたんです。
もちろんモルック自体も楽しいスポーツなのですが、みやモルが醸し出すあの空気感や参加者同士の一体感が絶妙で、私もみんなにこの良さを伝えたいと思っていたことを思い出し、ここしかない!と依頼を決めました。

依頼はInstagramのDMから送りました。
Instagramをメインに情報発信していたこと、また説明文にDMでお問い合わせくださいと記載してあったので、このような形をとりました。

依頼内容は、簡単な自己紹介とDMした理由、そして主催の大会に参加したことがあったので、その時に感じた想いや私が思うみやモルの魅力などをまとめました(ほぼ感想が占めていました)。
卒業制作への協力のため費用はかからないということだけ伝えて、詳細は長文になってしまうので、前向きにご検討いただける場合に送るようにしました。

ヒアリングは事前準備でスムーズに

ヒアリングは、デザイン制作するうえでの要。だけど、相手あってのことなので時間に限りもある。いただいた貴重な時間を無駄にしないためにも、しっかりと事前準備をしました。
まずは、クライアント様が日頃どのように情報発信しているのか、また制作するとしたらどんな媒体がいいかなど、DM上でやり取りをさせていただき、これらの情報をもとに、以下の内容を盛り込んだプレゼン資料を作成しました。

  • 競合リサーチ
    他の地域でモルック活動をしている団体は、どのように情報発信しているのか、媒体や掲載情報などを調べてまとめました。

  • 制作アイデアを用意
    自分だったらどのようなご提案ができるのか、事前のやりとりをもとに制作アイデアを用意。実際に用意したものは「SNSのアイコン制作」「Instagramのサンクスページ、テンプレートの制作」「イベント告知のポスター制作」の3つ。
    どんなことができるのか明確にしておくことで、相手も選びやすいし、この中にないものを希望する場合も、私自身理解しやすい(これ以外を希望してるんだと)かなと思いました。

  • 制作スケジュール
    あくまでも予定ですが、全体の流れとクライアント様にお願いしたいことや日程を事前に伝えることで、先方もこれだったら協力できそうとか、見通しが立てやすいと思います。

  • 自己紹介と受講しているスクールの説明、これまでの制作物の紹介
    私がどんな人物なのか知らないで進めるのは、先方に不安や不信感を抱かせてしまうと思ったので、どんな人物なのか、どういったものを制作できるのかをしっかり伝えなければと思いました。

何もない状態で「どうしていきたいですか」「どうしますか」と聞いても、先方もイメージできないだろうし、話も進みにくいと思います。しっかりと準備したおかげで、限られた時間でも充分にお話しできたし、先方の想いや考えも共有することができ、どのように作っていくかという方向性を決めることまで進めることができました。

<大切にしたこと>
"質疑応答にならないようにする"こと。
必須で確認したいことを事前にいくつかまとめておいて、あとは会話の中で少しずつ聞いていき、理解を深めていくことを心掛けました。
私自身、質疑応答的な感じでこられると、少し構えてしまって本当の気持ちが言いづらいなと思うことがあるので、相手が本当に求めていることは何なのかを引き出すためにも、しっかりと対話(コミュニケーション)することは忘れないように意識しました。

制作物

今回は、InstagramのサンクスページとCanva用の投稿テンプレートを制作させていただくことなりました。
実際に納品した制作物をご紹介します。

制作概要

  • 目的
    イベントへの集客と参加者へのわかりやすい情報伝達
    団体への認知

  • ターゲット
    小学生の子どもを持つファミリー層

心掛けたこと

Instagramの更新にあまり時間をかけられないのと、写真の加工までは手が回らない、複数人で更新しているということだったので、簡単に更新できて、かつ誰が投稿しても統一感があり、ユーザに情報をしっかり訴求できるものということを意識して制作しました。

写真の構図や色味などに時間をかけられないので、フレームを付けることで統一感を出す工夫を。
イベントの情報やメッセージ性の強い投稿は、文字情報が目立つ方がユーザに伝わりやすいので、文字メインにしたデザインに。

デザイン説明

納品を終えて

まずは、制作にご協力いただいたクライアント様に感謝の気持ちでいっぱいです。
至らない点も多かったと思いますが、直接お話しできる場を設けてくださったり、密に連絡もとっていただいて、こうしたお心遣いでスケージュールが大幅にずれることもなくスムーズに進めることができました。
本当にありがたいです。
実際に使用してくださった投稿を初めて見たときは、言葉にならないくらい胸がいっぱいになりました。
運用する中で、制作しているときには見えなかった部分(使い勝手など)がわかってもきたので、お話を聞きながらアップデートしていけたらいいなと思っています。

そして制作を通じて感じたことがありました。
私は地域でデザイン活動ができればと思っているのですが、地域で個人または少人数で事業されている方や活動されている方は、なかなか広報活動まで時間をさけない方が多いということ。
素敵なInstagramやサイトは、コンセプトもしっかりしていて、写真もこだわっていて、統一感があって、、、
こんな風にやりたいけど、手一杯でそこまでできない。
Canvaを使って、Wixを使ってなんとかやってみたけど、自分らしさや伝えたいメッセージ・イメージがうまく出せない。

そんな方々に、簡単に投稿や編集ができて、かつ伝えたいメッセージを表現できる場を提供できたら、と思い始めています。
CanvaやWixなどの無料のツールで使用できるデザインの制作。
例えば、今回のようなInstagramで使用できるCanva用のテンプレートデザインやWixを使用して制作したホームページを納品させていただいくなど。
しっかりとヒアリングして、個々にあったデザインを制作していけば、無料ツールでも操作や作業は簡単なのに、オリジナル感は出せるコンテンツが作れる。
実際にそのような事業をされている会社も多くあり、個人事業として成り立つのか、というお声をいただきそうですが、ぼやっとしていた夢が今回の経験でここまではっきりしてきたということと、今の気持ちを残したくて恥ずかしながら記してみました。

一歩ずつ夢に向かって歩み続けたいと思います。


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