尽きる

この日々がいつまでも続くような気がしている。けれど続かない。お金は尽きる。信用も愛情も次第に薄まっていく。それを、肌で感じている。

午後四時、窓の外からはまだ蝉の鳴き声が聞こえてくる。本当は明日の朝食用の食パンを買いに行くつもりだったけれど、無理だった。

蝉というグロテスクな生物がこの世に産まれてきた理由がわからないけれど、きっと蝉にとっても、わたしのようなグロテスクな人間が生きている理由はわからないと思う。誰もわからないと思う。そして正解は無いと思う。無いと言って欲しい。で、誰に?

うまく出来ない、簡単ではない、難しい。生きることが難しい。
いつからだろう。けれどそういう答え合わせはしたくない。過去に原因を見つけたところで何も変わらない。かといって未来に夢を見るかと言うと、それも出来ない。

一昨日、家族が言った。

未来にどういう妄想をしてる?

きっと優しさだと思う。けれど、どんなにオブラートに包んでくれたとしても、わたしには

将来のことはちゃんと考えてるの?

としか聞こえない。そして本意はそれなのだから。本意だって。頭が良さそう?そんなことないね。

地球が丸くなかったとして、ああでもそしたら地球という名前ではなくなってしまうから、この世界と言い換えたとして、そしたら端まで行って落ちてしまいたい。
きっとそんな世界になったら、落ちたがりの動物が端に押し寄せて、まるで人で出来た滝のような流れが出来上がるだろうね。それを神様、あなたはうっとりしながら見ている。

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