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#015 あなたの地域の人には"らしさ"がありますか?

先日、大学の観光学部の先生と意見交換する場をいただいた。こちらはDMO(観光地域づくり法人)の戦略や事業のことを、先生は大学の取組をそれぞれ話した。和やかな雰囲気で1時間半談笑する中で、先生から「あたなの地域の人には”らしさ”がありますか?」との問いをいただいた。

言葉に詰まった。

私は鹿児島に住んでいるが、鹿児島人”らしさ”とはいったいどういうものか、考えたことがなかった。

関西人の”らしさ”はイメージできる。関西弁をしゃべる。飴のことを飴ちゃんと言う。値切る。商売上手。阪神タイガースが好き。どんどん出てくる。

一方、鹿児島人。イメージが沸かない。自分のことなのに言語化できない。なぜか。

東京に行く。大阪に行く。鹿児島から外に出て、人と話をする時に、なんとなく、鹿児島弁を使わないようにしている。その方が言葉が通じるような気がして、無意識に標準語で話そうとしている。(もちろん、完全な標準語ではなく、もどきになっている。)

でも、関西の人は、東京に行っても、鹿児島に行っても関西弁を通している。それが関西人の”らしさ”かもしれない。

改めて、鹿児島人”らしさ”とは、どういうことか?

まず、鹿児島弁を話す。大河ドラマの西郷さんのように「おいどん」とは言わないものの、「いいですか?」代わりに「いいけ?」、「どうですか?」の代わりに「どうけ?」など、語尾に「け」をつける。
また、繰り返し言葉を使う。「そうです。」の代わりに「です。です。」
子供に「順番に並ぼうね。」と言う代わりに「順番、順番ね。」など。

また、桜島が噴火しても驚かない。平然としてしている。県外からのゲストが、桜島の噴火を見て興奮する中、鹿児島人は日常生活を送っている。桜島は年平均200回程度噴火しているので、生活の一部となっている。

芋焼酎が好き。私は下戸であるために該当しないが、芋焼酎が好きな人は多い。とりあえずビールの後は、芋焼酎を楽しむ。

でもでも、どれも鹿児島人の特徴であるが、本当の鹿児島人の”らしさ”とは、鹿児島で、一番、”らしく”なれるということかもしれない。

鹿児島にわざわざ来ないと、見れないし、わからないということかもしれない。

鹿児島人は、鹿児島では、気兼ねなく、「け」を多用するし、思いっきり「です。です。」と人に共感する。

だから、東京や大阪、和歌山、広島など県外に出てきた鹿児島人に会った方には、ぜひ、鹿児島でもう一度、再会してほしい。

鹿児島弁を連発する様子も、桜島の噴火に平然としている様子も、好きな芋焼酎を好きな飲み方で好きなだけ楽しんでいる様子も、鹿児島に来ないと見れないのだ。

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