経済学研究科に合格するまで.4  院試の感想 e.t.c.

 前回は英語(TOEIC)対策と研究計画書を書く際に参考にしたものを紹介しました.
 また,総閲覧が100いきました!皆さんのおかげです.本当にありがとうございます.

 今回は院試の内容と感想を徒然と書いていきたいと思います.あと,経済のビッグ5といわれている大学の,ネット上の情報をもとにした偏見と独断を書いていきたいと思います.

1.院試の内容と感想
2.経済学のビッグ5に関して

1.院試の内容と感想

 もう2ヶ月ほど前のことなので,いくつか覚えていない内容や記憶の誤りもあると思います.あらかじめご了承ください. 

 まず,一次試験の内容ですが,制限時間は120分でミクロ・マクロ・エコノメトリクス(統計)・経済学史の中から2つ選んで解答をします.休憩時間などはないので時間配分は自分で決めることができます.これはかなり助かりました.
 阪大のミクロ・マクロの試験は計算問題が中心になります.これは3年連続同じですし,急に傾向が変わることはないと思います.

 ミクロは題問が3つあり,1つ目が簡単な語句の意味を5行程度で答えるというもの(ギッフェン財や公共財など).
 2つ目が3人の経済主体を想定した公共財の分配に関するものでした.さらに細かく問題が分かれていて,最終的に公共財の価格を決めるというものでしたが,個人的にはこれが一番の難問でした.
 リンダールプロセスを使うというということは見当がついたのですが,経済主体の所得や初期保有が与えられていない状況でどう式をつくったらいいのかパニックになってしまいました.(今思うとリンダールプロセスがあいまいにしか理解できていなかったのが大きかったと思います)
 3つ目はゲーム理論のオークションの問題でした.基本的には2人のうち,片方の最適消費関数を導出し,そこから2人に関数を拡張して,実現する範囲を答えるというものでした.効用関数を積分することで最適消費関数を導出するという形で計算しました.(たぶんこのやり方であっていると思うのですが…)

 ミクロは基本的に奥野ミクロを応用することで解ける,あるいは,回答の方針を決めることが出来ると思います.

 マクロも同様に題問は3つで,1つ目は語句の意味を答えるというものでした.
 2つ目が…記憶が怪しいのですが,代表的家計と企業の2つの経営主体を考え,家計が労働時間をどのように決めるのかなどを答えるというものだったと思います.
  3つ目はソローモデルを用いて最終的に定常状態の経路やその条件を答えるというものでした.

 マクロも堀・二神マクロと同程度の難易度の計算問題だと感じました。やはり教科書を完璧にすることが大切だと思います.

 ミクロ・マクロに共通することですが,題問は細かく問題が分かれていて,これがガイドラインとなって,順番に答えていけば最後の問題まで回答する事が出来るつくりになっていました.

 次に,二次試験の口答試験に関することを書きます.
 二次試験は一次試験の合格発表から1週間ほど時間があったのでこの時期は自分の研究計画書・参考文献・ミクロの教科書・統計の教科書を読んでいました.
 ミクロの勉強は,ネットでミクロの定理の問題などを理解しているか聞かれることがあると見たためにしていました.しかし,自分は聞かれることがなかったので,人によるのかもしれません.
 また,統計学に関しては,大学院で使いたいと考えていたのでので教科書を読んで勉強していました.使用したのはこちらのテキストです.

 こちらのテキストは複雑な数式などを扱うものではないため,エコノミトリクスの問題のために用いるには力不足ではあります.しかし,計量経済学をわかりやすく紹介している上に,プロビットモデルなどの発展的なモデルも紹介しています.そのため口答試験で統計について受け答えをするには十分なのではないかと思います.(統計の知識を聞かれることはありませんでしたが…)

 それでは阪大の二次試験で聞かれたことを書いていきたいと思います.
 ネットでは阪大は圧迫面接の傾向があるということも見ました.,少しそうかもしれないとは思うこともありますが,心配するほどのものではないと思います.基本的には研究計画書をつめていれば答えられる内容だと思います.
 自分が聞かれたのは主に次のようなものでした.

1.自分の研究計画書を説明してほしい
2.テストの手ごたえはどうか
3.どのような分野を学びたいか
4.日本型経営やアメリカ型の経営はどのような要因によって決まると思うか
5.成績について
6.ゼミは決めているか

 1.に関しては研究計画書の内容を要約して話しました. 
  2.ミクロは不安だが,マクロは自身があるという風に答えました.
  3.に間しては,経営にも関係する分野を書いていたためだと思います.発展として経済成長をやらたいこともあるし,マクロがやりたいと答えました.
 4.に関しても研究計画書に関連しての質問でした.社会的要因が強いと思うと答えたのですが,新古典の強い阪大では微妙な答えだったかもしれません.
 5.については,成績のいい講義と悪い講義の差が激しいことを指摘されましたが,成績はもうどうしようもないと思い,少々パニックになってしまいましたが,ゼミでいろいろな活動をしていたということをしどろみどろになりながらも話しました.
 6.ゼミは院合格後に半年かけて決めていきたいと答えましたが,阪大の教授は誰か知っているか?とも聞かれたので教員はもっと調べてよかったなとも思いました.

  二次面接は会場にいた人が大体入試情報にあった募集合格者数とほぼ同じような数だったので,”やるだけ”なのではないかなとも思っています.
 なんにしても自分の研究計画書と参考文献を再度確認することが最も効果的な対策になるともいます.

2.ビッグ5

 ということで自分の院試に関して,書きたいと思っていたことは書き終わりましたので,経済学のビッグ5と呼ばれている大学に関して,ネット上の情報をもとに書いていこうと思います.
 かなりいい加減な内容ではありますが,お付き合いいただけたら嬉しいです

 まず,ビッグ5とは東京大学・京都大学・一橋大学・大阪大学・神戸大学を指します.以下,各大学の強い分野を書いていきたいと思います.

 まず,東京大学ですが,全体的に強い印象です.また,一橋大学にいらっしゃった川口先生が東大に移られたので,川口先生の専門の労働経済学も学べると思います.
 2つ目に京都大学です.京大はゲーム理論が強い印象です.あとは異端派とかも強いのではないでしょうか?
 3つ目は一橋大学ですが,実験経済学などが強いのではないでしょうか?
 4つ目の大阪大学ですが,経済成長理論・労働経済学・実験経済学が強い印象です.
 5つ目の神戸大学ですが,経営が強いという印象があります.

 以上ネットの情報を使ってビッグ5について書きました.ソースも不確かかもしれませんし,自分は知識があるわけではありませんが,大学を決めるときにこういう情報があったら助かったかもなと思ったので書きました.もしご指摘いただけたら,修正してアップデートしていきたいと思います.

  ということで自分の大学院受験のことをいろいろ書かせていただきましたが,今回で筆をおこうと思います.もし,大学院受験関係のことでリクエストとかあったらそのことを書くかもしれません.

 次は,今勉強している計量経済学関係のこととかを書いてみようかな…笑

サポートいただいたお金は教科書や研究に関する本に使いたいと思います.読みたい本がいっぱいあるので…