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【総合型選抜のすゝめ】 〜不登校・通信制高校から難関大学に進学するために〜


Ⅰ はじめに

1 筆者の略歴

 中学不登校の引きこもりで、通信制高校を卒業した後、知識ゼロから、10ヶ月間で4000時間勉強し、翌年、同志社大学法学部法律学科に入学しました。

2 この記事の内容

 この記事では、不登校・通信制高校から難関大学に合格する極意を解説しています。
 大学に入学するための受験方式は、実に多様であり、一般入試だけではありません。ペーパーテストの点数ではなく、「大学入学後の勉強意欲」や「高校生時代の勉強態度」を総合的に評価し合否を決める総合選抜型選抜や指定校推薦などの受験方式もあります。
 今回は、「不登校生や通信制高校生に有利な受験方式」について解説します。


Ⅱ  総合型選抜とはなにか

1 概要

 学力や大学での学びの意欲に加え、これまで熱中して取り組んできたこと、将来のビジョンなどが多角的に評価されます。 従来のAO入試の要素に、小論文や学力テストといった学力検査が加わり、総合型選抜と呼ばれるようになったものです。

2 試験での考慮要素

 ①知識・技能
 ②思考力・判断力・表現力
 ③主体性・多様性・協働性

 つまり、「どうしてもこの大学で学びたい!」という意欲や明確な目的意識が求められています


Ⅲ 総合型選抜が有利な理由

1 受験対策がほぼ不要

 総合型選抜や指定校推薦では、英語や数学などの科目試験を課されることは稀です。一般入試では私立大学でも2〜3科目のペーパーテストが課されるのに対して、総合型選抜や指定校推薦では内申点や面接で合否が決まり、テストがあっても小論文など比較的対策が短時間で終わる科目である場合がほとんどです。
 この受験制度は、勉強することがあまりできない不登校生や通信制高校生にとっては有利に働くことが多いです。難関大学に一般入試で合格しようとする場合、中高6年間真面目に勉強してきた偏差値60-70の進学校に通う高校生がライバルになりますが、彼らと同等の学力を身につけるのは膨大な勉強量と時間が必要になります。一方、総合型選抜や指定校推薦ではペーパーテストでなく、面接や小論文も合否の考慮要素になるので、対策が短期間かつ最低限で済みます

2 入試倍率が低い

 総合型選抜は一般入試よりも倍率が低いことが多く、合格のチャンスが高いというメリットもあります。総合型選抜(AO入試)の倍率は1.5~3倍のところが比較的多いです。なかには、有名大学にも関わらず1.0倍のところもあります

3 受験が早く終わる

 総合型選抜は、早い大学であれば10月初めに合格発表があります。そこで合格してしまえば、入学までの約6ヶ月間、自由に時間を使うことができます。この休みの期間を利用して留学に行ったり、インターンをしてみたりなど、高校生活でやりたいこと、やり残したことを存分にすることができます。


Ⅳ 狙い目の有名大学

1 関東圏の大学

⑴    日本大学

 総合型選抜入試での倍率は約1.5倍であり、ほぼ全入状態です。
 *以下の倍率は23年度入試のもの
  ・日本大学文理学部・中国語【1.3倍
  ・日本大学文理学部・英文学【1.0倍
  ・日本大学文理学部・ドイツ語【1.0倍
  ・日本大学文理学部・化学【1.1倍

⑵   駒澤大学

 総合型選抜入試での倍率は約1.5倍で、人気学部でも2倍未満です。
 *以下の倍率は23年度入試のもの
  ・駒澤大学仏教学部【1.1倍

⑶  東洋大学・専修大学

  23年度入試でも倍率が2倍以下の学部が多いです。

⑷    中央大学

 *以下の倍率は22年度入試のもの
  ・中央大学国際経営学部【1.6倍】


2 関西圏の大学

⑴   京都産業大学

 *以下の倍率は22年度入試のもの
  ・京都産業学部文化学部【1.87倍】

⑵    関西学院大学

 *以下の倍率は22年度入試のもの
  ・関西学院大学総合政策学部【1.75倍】
  ・関西学院大学経済学部【1.31倍】
  ・関西学院大学建築学部【1.3倍

⑶    立命館大学

 *以下の倍率は22年度入試のもの
  ・立命館大学グローバル教養学部【1.3倍
  ・立命館大学生命科学学部【1.65倍】


ⅳ まとめ

 総合型選抜は、入試が不明確な分敬遠されがちですが、一般入試よりも倍率が低く、対策もし易く、非常にお勧めな受験方式です。特に、勉強が苦手な不登校生や通信制高校生にとっては、最短且つ最低労力で有名大学に進学することができる受験方式になるので、一度大学のホームページなどで詳細な受験要項を確認してみると良いでしょう。


ありがとうございます♪