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【行政書士】試験の概要と使用した参考書

Ⅰ はじめに

1 筆者の略歴

 2023年11月現在、同志社大学法学部法律学科に在学中。司法試験予備校伊藤塾本科生。

2 この記事の内容

 この記事では、「行政書士試験」について「対策と傾向」について解説しています。勉強方法、試験の問題形式、出題の傾向など試験に臨むうえで押さえておきたいポイントを説明しています。また、使用した参考書やその使い方も解説しす。 
 
 ※試験問題は著作権上の理由で掲載しておりません。

3 筆者の感想 -受験を終えて-

 筆者は、2ヶ月間(約175時間*StudyPlus)にわたって勉強し、先日、本試験を受験してきました。正直、手応えはあまりないですが、試験1週間前に受けた模試では合格点を取れていたので受かっているといいなと思います。結果が出次第、追記します。※追加:自己採点の結果184点でした(11/13)。
 非常に勉強のモチベーションになる試験ですし、法律資格の中でも独学し易い試験であると思いました。将来、ロースクールに進学したり、司法書士や司法試験を受験しようと考えている方は、一度チャレンジしてみても良いかと思います。

Ⅱ 試験の概要

1 試験日・試験時間

 例年、11月第2日曜日午後1時〜午後4時です。 
  *受験申し込みは、例年、7月下旬から8月下旬の間に行われます。

2 試験科目

 行政書士試験には、法律知識が出題される法令科目と、一般教養や時事問題・読解問題が出題される一般知識科目があります。
  ・法令科目:憲法、民法、行政法、商法、会社法、基礎法学
  ・一般科目:政治、経済、社会、情報通信・個人情報保護、文章理解

3 出題形式

 マークシートを使用した筆記試験で、5肢択一式多肢択一式記述式が出題されます。

4 難易度

 行政書士は、8士業(士業とは日本における名称末尾に「士」の字を用いる職業の俗称)のうちの一つであり、難関資格に該当します。
 もっとも、司法書士や司法試験と比べて試験難易度は低く、上記資格試験の登竜門に位置付けられています。


Ⅲ 合格基準

1 合格基準

 300点満点中180点得点(6割得点)で合格となります。絶対評価です。
 また、各科目で足切りがあり、①法令科目の得点満点の50%以上、②一般知識科目の得点満点の40%以上試験全体の得点満点の60%以上であることが必要です。


Ⅳ 得点戦略

1 法令科目を重視する

 行政書士試験の配点は、法令科目が244点、一般知識科目が56点であり、法令科目の配点が非常に高いです。したがって、学習時間の大部分を法令科目に割くことが重要です。

2 行政法・民法を重視する

 法令科目の配点の内訳を見ると、行政法・民法だけで合格基準(300点満点の60%である80点)を超えています。また、行政法・民法では1問20点と配点の高い記述式が3問も出題されます。したがって、行政法・民法の2科目が重要科目になってきます。

3 一般知識科目の対策は最低限に留める

 一般知識科目は、56点分しか出題されない上に、出題範囲が膨大なので、あまり力を入れるべきではない科目といえます。


Ⅴ 使用した参考書・使用方法

1 インプット教材(基礎固め)

⑴ 『合格革命 行政書士 基本テキスト』(2023・早稲田経営出版)

⑵ 『合格革命 行政書士 基本問題集』(2023・早稲田経営出版)

 知識の網羅生が高く、文章が読み易い『合格革命 行政書士 基本テキスト』(2023・早稲田経営出版)、『合格革命 行政書士 基本問題集』(2023・早稲田経営出版)をインプット教材として使用しました。
 使用方法は、「基本テキスト」で各科目のテーマを読んで理解したあと、「基本問題集」でテーマごとに該当問題を解いて理解しているか、またどのように出題されているか確認していました。例えば、「基本テキスト」で憲法の「人権」を読んだら、「基本問題集」で「人権」に該当する問題を解きます。
 「基本テキスト」が約800頁、「基本問題集」が約700頁あり、一周目が非常に大変でした。テキストを読み問題を解くことを繰り返していくほど、内容の理解が早まり、全体像が把握できます。筆者は、全体で三周、行政法に限っては五周しました。


2 アウトプット教材(応用・発展)

⑴ 『2023年版 出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集 1 法令編』(2023・LEC東京リーガルマインド)

 『2023年版 出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集 1 法令編』(2023・LEC東京リーガルマインド)を使用して、過去10年分の過去問を解き、出題傾向や問題形式に慣れました
 筆者の使用方法は、①間違えた問題、②知らなかった論点の問題に限り印をしておいて、そこを試験前に繰り返し解き直しました。


⑵   『2023年版 出る順行政書士 当たる!直前予想模試』(2023・LEC東京リーガルマインド)

   『2023年版 出る順行政書士 当たる!直前予想模試』(2023・LEC東京リーガルマインド)で、本番の試験形式で問題を解いてみます。
 得点率が低く、苦手な科目・分野は『合格革命 行政書士 基本テキスト』(2023・早稲田経営出版)、『合格革命 行政書士 基本問題集』(2023・早稲田経営出版)に立ち返り、復習します。基礎を固め直し、知識の精度を高めていく作業です。試験本番まで以上を繰り返します。
 余裕がある場合は、『2023年版 出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集 2 一般知識編』(2023・LEC東京リーガルマインド)で、一般知識も万全に対策しましょう。

⑶   『2023年版 出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集』(2023・LEC東京リーガルマインド)

 余裕がある場合、記述問題の対策もしておいた方が無難です。なぜならば、60点もの配点があり、ギリギリ合格圏内の受験生の合否を分けるからです。
 例年、記述問題では、過去に択肢で出た問題に関連するテーマや分野に関する記述問題が出題される傾向があります。 『2023年版 出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集』(2023・LEC東京リーガルマインド)で、解答の作法を確認しつつ、過去問で出てきた問題の論点や要件を確実に押さえておくことが重要です。


Ⅵ  まとめ

 今回は、行政書士試験の概要と、筆者が実際に使用した参考書について解説しました。国家資格であるだけあり、受験者も多く、合格率も10%ほどと低いですが、しっかりと対策することで、180点の合格点を取ることができるようになると思います。


ありがとうございます♪