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バラ色の人生

枝瀬です。
主に、教育、心理、コミュニケーションや
自己啓発、日々の気付きを発信しています。

「だい@初担任のサポーター」と
同一人物でして、

3月は

「だいアカウント」で
平日(月・水・金)3回
教育系の発信を、

「枝瀬アカウント」は
土日(不定期)に、
素の自分発信をしています。

最後までお付き合いいただけると
嬉しいです。


不意打ちの別れ


3月25日(月)
終業式の日、

高校教師を退く
挨拶をさせていただきました。

一般的な異動の場合、
3月末に市のHPや新聞等で
人事の発表があります。

「あの先生、異動しちゃうの?」

そんな話題が出るのは
通常、このタイミング。

公式のお別れ挨拶は、
4月初旬の離任式時になります。

ただし、
(定年を含む)
退職の場合は、

終業式の日、
半ば不意打ちの形で
お別れをすることになるわけで…、

イヤだな、と
ずっと思っていました。

別れるなら
前もって伝えたかったし、
来年度の行事づくりの引継ぎも
きちんとしておきたかった。

でも、それはかなわない。

部活やコンクールの表彰、
春休みの過ごし方、
校長先生のお話、

いつも通りの式次第が進む中で

司会の先生が
「それでは最後に、
 今年度、学校を去る先生方に
 あいさつをいただきます。
 壇上にお上がりください」
と合図。

誘導にしたがって
僕の他に退職される先生たちとともに
ステージ脇から登場しました。

「えーーー!!」
という生徒の声(叫び)。

いやだなあ・・・

ずっと思ってました。

お別れの挨拶

壇上に立って
生徒の表情を見ると
不思議に気持ちが穏やかになりました。

大体、以下のような内容をしゃべりました。

突然すぎるよね・・。
ビックリしたでしょ。
実は自分もビックリしてるんだよね。

この学校には8年間お世話になりました。
今年度は、
〇年〇組・・・の国語の授業を担当しました。

部活動は陸上部と、競技かるた部。

生徒会活動では
体育祭や文化祭をはじめ
多くの場面で君たちの活躍を
目の当たりにしてきました。

楽しかった、本当に。
君たちからいつもエネルギーを
もらっていましたよ、ありがとう。

さて、さきほど生活指導の先生から
「学生の本分を意識しよう」という
お話がありました。

みんな、
「学生の本分」って何だと思う??
(しばし沈黙)

普通なら、
「勉強」とか「部活動」とか、
そのあたりが「学生の本分」なんだろうけど、

僕は、
誰かと誰かが「付き合う」という話も
「学生の本分」だと常々考えていて、
恋愛話とか大好きなのですが・・・・、

よく考えてみるとね、
自分と一番長いお付き合いになるのは、
恋人でも、家族でも、友人でもなくて、
「自分自身」なんだよね。

自分自身と縁を切ることは
絶対にできない。

幸か不幸か、
一生、お付き合いすることになるのは
「自分」なんです。

だから、
自分を好きにならなくちゃいけない。

100%、自分、だーいすき!!
っていうのは、ちょっと困るかもしれないね。

イヤなところもあるけれど、
まあ、これはこれでいっか。
トータルで自分が好きだ・・・

そのくらいの感覚で自分を好きになると
バランスがいいですね。

自分を大切にして
自分の可能性を、
誰よりも自分が信じてあげて、

寄り添い辛抱しながら
付き合ってあげてください。

君たちのこれからを
いつまでも応援しています。

8年間ありがとうございました。

言いたいことは
朝起きたときに、
ひらめいた内容で、

これが壇上で
生徒たちにしゃべる
最後なんだと思いながら、

間を空けて、
生徒の反応をかみしめるように
ゆっくり語りかけました。

不意打ちの来客


「だい先生、
 〇〇さんという来客がいらしてます」

別れの挨拶を終え、
後任へ仕事の引継ぎをしながら、
机周りやロッカー、更衣室を片付けているとき、
不意な知らせを受けました。

〇〇さんは
僕が大変お世話になった
前校長先生です。

僕が高校教師を退く知らせを
伝え聞いて、わざわざ激励にやってきた模様。
(ありがたや!)

〇〇さんは、
その経歴が特殊で
伝記にして出版したら相当売れると思います。

新聞沙汰になるようなトラブルを
いくつも乗り越えながら、
学校の理念を守り通した人で、

壇上に立って生徒の前で話すときは
すべて原稿なし、

アドリブで
5分でも10分でも
聴衆を引き付ける語りができます。

公立学校の一校長とは
思えないほど
人脈も豊かで

定年で校長職を退いた後は
某大学の特任教授として、
教職を目指す学生を指導しています。

「僕の講義、
 学生たちからは好評なんですよ」

カラカラと笑う、
その雰囲気も語り方も
好々爺そのもので、

おだやかな雰囲気に包まれて
2時間程、談笑しました。

自分がこれから志すことも
少しお話させていただいたら

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「だい先生の今後は
 ますます楽しみですね」

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

実は……、
このシンプルな言葉を
記録に残したいのが、
この記事を書いている裏目的で(笑)。

それほど、うれしい言葉かけでした。

良い先生は
ひとときの出会いや、
何気ない一言で、

人の人生を大きく左右するような
エネルギーをもっているんです。

僕の前途を明るく照らしてくれる
嬉しいお言葉でした。

生徒からの不意打ち

生徒たちからの不意打ちも嬉しかったな。

お別れの挨拶をした日も、
職員室に来てくれて

「国語の授業ありがとうございました」
「先生のお話、おもしろかった」
「体育祭、がんばります」

担任でもないのに・・、
嬉しかった!

一番多かったのは
「なんで、いなくなるんですか!!」
という恨み言だったけど(苦笑)

手紙もたくさんいただきました。

陸上部の部員、OBたちからは
ネクタイやお菓子をいただき、

「誇張したモノマネ」をされて、
笑われました。

競技かるた部の子どもたちは
色紙の真ん中に

「われても末に逢はむとぞ思ふ」
書いてくれておりまして。

これは、
百人一首かるた77番の歌の下の句を
意識した文言なんです。

瀬を早み 岩にせかるる 滝川の
われても末に 逢はむとぞ思ふ

【現代語訳】
川の瀬の流れが速いので、
岩にせき止められた急流が2つに分かれる。
そのように、今は(あなたと)別れたとしても
いつかきっと再会しよう

崇徳院

粋でおしゃれな色紙です。
ありがたく頂戴しました。

さらにビックリしたのは、
知らせを聞いた
卒業生も来てくれて、

近況報告とともに、
花束や日本酒(?)まで
プレゼントをいただき、

この1週間は
気恥ずかしくも、

本当に嬉しい時間でした。


嬉しくて写真に残しました!

バラ色の人生

この1週間、
自分の脳内で流れていた音楽は、

ルイ・アームストロングの
『バラ色の人生』

高校教師として
15年間務めてきました。

ツライ思いを何度も経験したし
自己嫌悪に陥って
精神的に落ち込んだ時期もあります。

でも
こうして
いざ辞める段階になると

思い出すのは
楽しかった出来事ばかり。

前校長や同僚
生徒や卒業生と話していても

「あんなことが、あったよなあ」と
笑っていました。

本当に本当に、
自分は恵まれていると思います。

運がいい。

明日(あと10分後だけど)からは
「だいアカウント」での発信を主軸に
心機一転、
ますます頑張ります!!


長文乱文、
最後までお付き合いくださり
本当にありがとうございました。

これを読んでくださった
あなたの少しでも気づきになれば
嬉しいです。

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