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理念と経営

私が勤めている会社にも企業理念があって、今年は理念浸透を会社内で取り組んでいる。掲げている理念の文言は素晴らしく、とても大切なことだと認識している。

特に当社の存在意義として掲げていることは、本業の追求ということだけではなく、そこで働く社員、その家族、お客様の幸せを追求している。
日本で一番大切にしたい会社の坂本光司氏は5人を大切にすることが重要だと述べられている。

5人とは、
1、社員、その家族
2、取引先、協力会社
3、顧客と未来顧客
4、地域社会と社会的弱者
5、株主、出資者など

まずは、社員が大切にされていなければ、その会社の本業が進まず、
顧客への感動などという話まで行かない。
そして、取引先を締め付けて自社の利益だけを求めるのは、
全くもって”いい会社”とは言えない。
未来顧客とは、今日はただトイレを借りに来ただけとかそういう人。
地域社会への貢献や障がい者雇用の門を大きく開いているか。障がい者は先天的なものから後天的なものまで様々だが、先天的なものにおいては生物の進化上確率的に絶対に起こり得ること。また高齢者に手を差し伸べているか。そして企業活動を支えてくれた出資者。

私自身も5人を大切にすることは、企業が健全に社会の一部として貢献していく上でとても重要なポイントだと感じます。

さて、我々の業種は、資源に関わるものであるため世界情勢に大きく影響を受ける。特に輸出入に関しては、相対国の政府方針に左右される面があり、自社ではどうすることもできない面が大きいが、そういった不況時にこそ会社の体質が見えてくる。

突発的に訪れる不況の波に対して、下請け会社や協力会社への締め付けも、
ある程度はお互いこの業界で生きる身としては致し方ない面もあるが、
自社だけが適正利益を維持するのは問題であると考える。
では、双方「痛み分け」を取るのが最善なのだろうか?
私は経営者ではないので最善な方法はわからないが、
私なら「痛み分け」の方法を取り、下請け企業や協力会社へも状況の
共有と今後の対策を共に練る。

でも最も重要なことは、こういった業界であるということを踏まえ、
時代の流れについて先を見据えて仮説を立てて対策を打つことだと、
今になって身に沁みて感じている。

我々は企業規模から考えても、こういった課題に直面する前に
次の一手を考えたり、新たな市場価値を生むことに注力すべきであった。

出遅れ気味ではあるが、この先の時代を見据えると、
今からでも動かなければ会社自体生き残れないという恐怖を感じる。
特に、協力会社や下請け企業への調整という方法でしか、
目先の利益を維持することしか企業経営の柱がないのであれば
なおさらのことだ。
間違いなく業界はこの先右肩下がりの曲線を描いていくであろう。

そうした中で理念浸透研修を通年で行なっているが、
理念が本業に沿っているのか? 
言葉だけが一人歩きしてはいないか?
また、企業や我々の存在価値は何なのか?
という点について、今一度振り返る必要があると感じる。

そんな中、ヒントを求めて読んだ本がとても面白かった。

これからの僕らの働き方 
File 4 保育園から社会を変える 松本 理寿輝さん

まだ読み始めですが、松本さんの起業に至った経緯や想いを読ませてもらって、これまでのキャリアの中から本質を見出したことや、社会的に課題となっている部分、顕在化されていないニーズを読み取ってくっつけてしまったことなど、本当にすごいなと思いました。

さて、自分はどう動くべきか、また、会社にどう働きかけるべきか?

1、社会的課題、または業界における課題を解決し社会貢献する事
 これは現行の会議スタイルを変え、新しいプロジェクトチームを作る。
 或いは、価値創造までの仮説を立て一人で進められるところまで行う。

2、事業として継続できる事
 事業として成り立つかどうか? 
 または、成り立たせる為にはどうすべきか?

3、理念、存在価値を追求する事
 理念が先走りしないように、
 『何の為に存在しているのか?』を見失わない。

課題解決への強い想い=理念、存在意義
とならなければ、経営と理念のバランスも保っていけないであろうと
経営者でもないくせに考えてしまいました。



 

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