エディブルヤードラボ

Explaygroundのラボの1つとして、東京学芸大学で協生農法を実践しています。 …

エディブルヤードラボ

Explaygroundのラボの1つとして、東京学芸大学で協生農法を実践しています。 Explaygroundホームページ https://explayground.com/

最近の記事

種まきの季節

なんと前回の投稿から1年半が空いてしまいました! 昨年一年も種まきや草刈りはしたのですが、一昨年のように野菜苗をたくさん植えなかったのと、草刈りの頻度が少なかったのとで雑草ばかりになってしまいました。例外は豆類で、インゲンなどが旺盛に育ったのですが、それらのツルが若い果樹たちに巻き付いてしまい、果樹のほうがすっかり生気を吸い取られてしまうという大誤算。 すっかり気分が冷え込んで迎えた冬もあっという間に終わり、今年は春が駆け足でやってきましたね。スギ花粉とともに。笑 さて

    • 春季の振り返り

      エディブルヤードにも梅雨がやってきて、今年も蚊に襲撃される季節がやってきました。協生農法といえども我が身を晒して献血するのは躊躇われるといいますか、うっかりすると10分間に10箇所くらい刺されてしまうので、夏の間は虫除けスプレーが欠かせません。 前回の投稿以降も、エディブルヤードは様々な種が育ちました。 こちらはブルーベリーの花。ホームセンターで買った苗を冬に植えたものです。少し大きめの苗だったのでしっかりたくさん花が付きましたね。右上に小さく写っている白い花はイチゴです

      • 棚田で協生農法

        今回は東京を離れて長崎県のお話です。昨秋、私フジムーが関わっている長崎のプロジェクトでも最近「協生農法やってみたい」という話があり、11月に現地を訪問しました。そこは昔から稲作が行われていた棚田なのですが、近年の高齢化などでお米が作られなくなってしまった区画がところどころに発生しているのです。その一角で試しに始めてみようということになり、さっそく畝を作って果樹苗を植え、野菜の種を蒔きました。 その地を先日4ヶ月ぶりに訪れてみて、東京で私が毎週訪れている畑との違いを観察してみ

        • 冬季の振り返り

          前回の記事に書きましたとおり、エディブルヤードにも春がやってきました。では、我々がこれまでに蒔いたり植えたりしたものたちはどうなっているでしょうか。 うわっ、これは言われないと素人目にはどれも「菜の花」にしか見えない!アブラナ科アブラナ属のファミリーがあちこちで咲いています。エディブルヤード始める前は、これらの野菜が同じファミリーだったとは知りませんでしたが、こうなると一目瞭然です。 そして、冒頭の写真の通り、ハチなどの小さな虫がブンブン飛び回り始めました。花が咲くのとタ

          エディブルヤードに春が来た

          またまたご無沙汰してしまいました。いけない、いけない。ご無沙汰しているうちに春が来てしまいました! 住宅地に暮らしていると、春の訪れは花粉症で感じたり、桜で感じたりする程度ですが、今年は「春ってこうやって来るんだ!」と改めて知りました。 コロナ感染対策で大学キャンパスが入構制限されていることもあり、私は基本的に週1回だけエディブルヤードに通っています。冬の間は「今日もあまり変わり映えしないな」と思っていました。(ベテランな人が見ればそんなことないのかもしれませんが。笑)

          エディブルヤードに春が来た

          冬でも青々

          しばらくご無沙汰してしまいましたが、エディブルヤードは初めての冬を迎えています。冬の畑というと、一面枯れ草というのを想像していたのですが、まったく違いました。そもそもエディブルヤードのある大学の庭がこんな感じです。 地面は青々としていますね。この庭、去年の冬も見ていたはずなのに、こんな様子であったとは記憶になく、どこを見ていたのだと思います。 近寄ってみると、オオバコ、ハコベ、ホトケノザ、ヤブジラミ、などが見分けられましたが、それ以外にも名前のわからない雑草がいろいろ。イ

          まさに探求学習!

          Explaygroundでは、様々なラボ活動のほかに、東京学芸大学の附属学校などの教育現場とのコラボレーションも行っています。そのひとつが東京学芸大学附属高校の探求活動サポート。同校の探究活動は、各自の興味関心に関係のある分野でテーマを設定し、年間を通じて研究する取り組みです。通常の授業は初めに知識を教わってから問題に取り組みますが、探究活動ではまず自分なりの問いを立て、それに向かって紆余曲折・試行錯誤していくことで学びを深めていきます。その中では、高校内で収まらない調査・研

          まさに探求学習!

          そこに何種類の植物がいるのか?

          協生農法は、多種多様な植物と昆虫や動物たちが混在する生態系を作ることを目指しますが、この「多種多様」というのが結構大変。ソニーの舩橋さんは「一般的には200種類くらいの植物を混生密生させて」とサラッと仰っていますが、そんなにたくさんどこから連れてくるんですか!? というわけで、エディブルヤードでこれまでに蒔いた種や植えた苗を数えてみました。その際に、同じ科の同じ属に分類されるものは1種類と数えました。すると、なんとチンゲンサイ、小松菜、水菜、コカブ、ブロッコリーは合わせて1

          そこに何種類の植物がいるのか?

          日なたと日陰

          学芸大のキャンパスには猫がたくさん住んでいます。ほかにもハクビシンとかカルガモとか。エディブルヤードをやっているエリアも、冬の昼間は猫が日なたぼっこする場所になっていて、今年もそういう季節になってきました。協生農法の生態系の中で猫がどういう役割を持つかも考えるべきところかもしれません。たとえばこのエリアにはモグラも住んでいるようですが、この猫はモグラを獲るのだろうか、とか、雑草や野菜も食べたりするのか、とか。排泄はどこでするのか、とか、歩きまわって踏まれることが草の成長に影響

          実りの秋!だけど

          気がつけば前回の投稿から1ヶ月以上経ってしまいました! その間ももちろん協生農法を目指して取り組んでいます。なかなか目立った成果には至っていませんが、まだまだ諦めていませんよ! 最初の頃の投稿にも書きましたが、エディブルヤードは協生農法と教育や学びとの関わりを追求しています。そのひとつとして、活動から得られる学び(リフレクション)を記録する「学びのポートフォリオ」を作っており、こちらはサボらずちゃんと毎週書いてチーム内で共有しています。 さて、久しぶりですので、この1ヶ月

          実りの秋!だけど

          秋蒔きのタネと苗

          最近はスーパーで年中野菜を買えるので、野菜の旬を意識することが少なくなってきていますね。もちろん本当は旬があることは知っていますが、ホームセンターのタネ売り場が季節によってラインナップを変えていることを知って驚きました。考えてみれば当たり前ですね。エディブルヤードを始めてから、割と頻繁にあちこちのホームセンターを物色しているのですが、8月辺りから秋蒔きのタネがたくさん並んでおり、9月第2週辺りから苗もたくさん入荷しています。 「種か苗か」の記事で書きましたが、協生農法では苗

          秋蒔きのタネと苗

          生食か、天ぷらか?

          基本的に週1回の活動であるエディブルヤードの今回は、農作業ではなく調理実習です。種から育てて唯一実っているオクラと、キャンパス内に自生しているシソとミョウガ、そしてもはやすっかりお馴染みのヤブガラシを天ぷらにしました。ゲストとして、スーパーで買ったナス(笑)。 協生農法の開祖ムーさんによると、無農薬・無肥料で育った野菜は、たいてい生食できるそうです。スーパーで買った野菜を生で食べると苦いのは、だいたいが肥料のせいであると。前回初収穫したオクラも、生で食べてとてもおいしいもの

          生食か、天ぷらか?

          畝立ては手強かった

          猛暑日が終わりそうで終わらない! いつも「来週からは少し和らぐ」という週間天気予報なのに、逃げ水のように今日も猛暑日。それでもカレンダーは進んでいき、9月が近づいてきました。「協生農法マニュアル」で「夏場の戦略の例:三つ巴のトレードオフ」と書かれている、草刈りと種まきのタイムリミットが近づいてきます。 これまで数平米の平地で2,3ヶ月やってきましたが、ここからは畝も作ってみたい。なので周囲の草ぼうぼうの空き地に少し進出して、草刈りと畝立てをチャレンジしてみました。 協生農

          畝立ては手強かった

          自分に起きた変化

          いや、そんなに大げさなことではないのですが、農業にも植物にも特に興味のなかった私がこの2ヶ月ほど取り組み始めて、、 天気が気になるようになったそりゃそうですよね。でも私の仕事ではコロナ前からリモートワークで、コロナが流行ってからは自宅に篭っていることが多くなったので、晴れようが雨が降ろうがあまり関係なかったのです。でも最近は毎日週間天気をチェックして、日照りが続くと心配になったり、雨が振りそうな日の前日に種を蒔きに行きたくなったりしています。笑 協生農法はアフリカの砂漠を緑

          自分に起きた変化

          自然農法か協生農法か?

          協生農法は「不耕起、無農薬、無肥料」を原則としているので、自然農法とよく似ているように見えます。私も最初は自然農法の一種だと思っていました。「色んな種類の種をどっさり蒔く自然農法」くらいのイメージ。でも全然違いました。 類似点や相違点を知るために、自然農法で有名な福岡正信さんの「わら一本の革命」を読んでみました。これが自然農法に関する本で一番のベストセラーみたいです。やはり根本的な問題意識はとても近いものがあると思いました。自然の動植物が織りなす食物連鎖や資源の循環はとても

          自然農法か協生農法か?

          積み木かジェンガか?

          私は現代の農業にも詳しくないですし協生農法も学び始めたばかりなので間違っているかもしれませんが、現段階での理解のひとつを記しておきます。 現代の農業(慣行農法)は、基本的に「ゼロリセット & 足し算」の発想。 例えると、「人間が生きていくには、1日あたり炭水化物◯g、タンパク質◯g、脂質◯gが必要で、それ以外にこれこれのビタミン類とこれこれのミネラル類がこれだけ必要です。だからそれらを純粋に配合した錠剤を1日3回飲めば健康に生きていけるし、余計なアレルギー物質や菌や毒素を

          積み木かジェンガか?