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謎の自分

年末に座布団を新しくした。
写真の座布団である。

実はこれ一昨年の年末に購入した物である。

猫がみまかった後、ファブリックもクッションも猫の物は全て処分した。

自分の座布団はそのままだった。
猫に引っ掻かれて糸ピロピロの惨状だったのに。

新調するつもりでネット注文はしたのだ。

なのに届いたきりずっと寝室に置いてあった。

いつかのどこかの夕暮れ

いつか交換しよう。

思っているうちに一年が過ぎていた。
別に猫が恋しいとかいう理由ではない。

私には何故か時々そういうことがある。

自分で納得しないと動かない。
何をどう納得しているのか?
我ながら謎である。

ずっとベンチであたためている
レースのカーテン

実はもう一品。
年末に交換しようと思っていた物がある。

レースのカーテンである。
ニトリで買ったのは昨年である。
大丈夫(何が?)まだ一年はたっていない。

脚立を用意して背伸びしながら古いレースのカーテンを外して、新しい物を掛けて……
と面倒な仕事なのでためらっている節もある。

そう言えば、やはり昨年買った木工用ボンドはまだ使っていない。

中身が固まる前に使って修繕をしなきゃ。

修繕を待つ板切れと木工用ボンド

実は私はかなりせっかちである。
いや、ここまで書いて信じる人も少なかろうが。

たとえば県民税市民税だの健康保険料だの振込用紙が届くとしよう。

すると次の日、いや何ならその日のうちに銀行やコンビニに支払いに出かけている。

会社を辞めれば次の日には保険や何やかやで市役所やハローワークに出かけたりする。

うっかりすれば役所の人に「まだ早いです」と言われるスピードである。

結果、二度も役所に出向くのも厭わない。

なのに、このようにじっくり寝かせている案件もある。

とりあえずお茶とケーキだ!

すると最近もっと厄介な案件が出来した。

部屋の襖の縁がガタついている。

襖を外して見れば縁を留めているネジがバカになっている。
ネジ廻しを使っても、くるくる回るだけである。

とりあえずネジの代りにセロテープで留める。

一時凌ぎである。

これはもう私の手には負えない。
管理会社に頼んでプロに修繕してもらわなければ。
と思いつつ、まだ電話をしていない。

嫌なのだ。

部屋に見知らぬ修理人が入って来るのが。

あまおうのちょこっとパルフェ
Denny'sにて

その一方で、入居以来一度も替えていない襖紙も張り替えて欲しいなどと高望みする。

いや、それ自体は当然の要求だ。
管理費だって払っているのだから。

だが電話一本かけられないくせに。

自分で自分のハードルを上げているだけである。

セロテープで凌いだ襖は次第に開け立てが悪くなっている。

もう無理だ。
だから管理会社に電話して……
って、一体自分はいつその気になるのか?

本当に自分で自分がわからない。

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