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【本】感情にうったえる絵画たち

「何かを文章でDiscribeする」ことをもっと練習したいな、と思っていたときに、ぱっと手に取ったこちらの本。<豊かな日本語と背景知識を使って、絵を表現した本>で、まさに探していたものにぴったりでした。

こちらシリーズものですが、本作では、絵は22枚セレクトされています。絵画自体の知名度が高いものもそうでないものもありつつ、どれも傑作揃いですし、それが描かれた背景、その作者の生い立ち、社会通念などがわかりやすくコンパクトにまとめられていて、美術館のオーディオガイドや添えられた説明書だけでは、知り得ないこともたくさんありました

なんなら、哀しみ、憤り、つらさ、やるせなさ…色んな感情が湧き起こる絵のチョイスは、わかりやすいとはいえ、「怖さ」だけにくくるのはもったいなく、「何も彼も、怖さに結びつけなくてもいいのにな…」という気がしたくらい。それに、掛け値ない喜び、とか、他の角度からも見てみたいかなと。

また、せっかく絵も載せてくださっているのですが、小さくて詳細がよく見えないので、拡大図を添えるか、そもそも見開きなどで大きく絵を印刷してもらえたら申し分なしでした。そういう意味では、単行本の方がよかったかな?

と、色々書きましたが、「絵を文章で表現すること」を改めて考えさせられた本でしたし、これまでと違う見方ができるようになった絵もたくさんあり…つまり、続編も読んでみたいと思います^^


よりたくさんの良書をお伝えできるように、頑張ります!