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専任教員、常勤教員、非常勤の違い分かりますか?

皆さん、こんにちは!!
現在私立中学高等学校で、数学の教員をしながら教員を目指している方や、教員に対する些細な疑問を持つ方たちに向けて情報を発信している、S.Kiriaです。

私立教員には主に3つの勤務形態があるのご存知ですか?
・専任教員
・常勤教員
・非常勤講師
本日はこの3つの勤務形態の違いについてお話し致します!
特に教員志望の方は必見ですのでぜひ、最後まで見ていただければと思います。

私立教員の勤務形態

1.専任教員

まず1つ目に専任教員についてお話しさせていただきます。
専任教員は一般企業で言うところの正社員

専任教員=正社員

の関係にあります。
業務内容としても、教科指導、生徒指導、部活指導、分掌など、ありとあらゆる仕事を任されることになります。
他の勤務形態と大きく異なる部分は「担任」を持つかどうかです。

私立学校のほとんどは、専任教員にのみ担任を持たせる傾向にあります。
担任は誰よりも担当する生徒たちのことを理解していなければならず、そのためには全ての業務を担い、生徒との触れ合う時間が最も長い専任教員が担任に務めることが1番相応しいという考えが私立学校には根強く存在します。

中には、常勤教員にも担任を任せる学校も存在しますが、ほとんどの場合が専任教員のみに担任を任せているのです。

また、給与面も大きく変わります。
専任教員は常勤教員や非常勤講師に比べて月額の給与もボーナスも満額支給されます。

そのため、常勤教員や非常勤講師に比べて遥かに年収が高くなります。

しかし、専任教員は終身雇用のため、何か問題を起こすor退職を申し出る以外基本的に辞める人はいません。
上記のように待遇がいい専任教員のポジションを手放す人がいないんです。
そのため、専任教員になるのは難しく、専任教員の採用試験は倍率が2桁を超えるのがほとんどです。

私が今の勤務校の教員採用試験を受験した時の倍率は36倍でした。
公立の教員採用試験の倍率が2.3倍であることを考慮しても、難易度が高いことが分かると思います。

2.常勤教員

続いて、常勤教員についてお話しさせていただきます。
常勤教員は一般企業でいうところの契約社員

常勤教員=契約社員

の関係にあります。
常勤教員は専任教員のように、教科指導、生徒指導、部活指導、分掌などを担うため、専任教員とほぼ仕事内容は変わりませんが大きな違いが主に2つあります。

・「担任」を持つことができない

先ほどもお話しさせていただいたように、ほとんどの私立学校で常勤教員は担任を持つことが許されていません。
契約社員と同じ扱いなので、契約も毎年更新のところがほとんどです。
裏を返せば、常勤教員は転職しやすいポジションにいます。
仮に常勤教員に担任を任した場合に、途中で転職させられては、学校としては信頼度を失いかねない、とても大きな損失となります。そのため、契約の上で1番信頼できる、専任教員に担任を任せているのではないでしょうか?

・専任教員に比べてボーナスが少ない

常勤教員は契約社員と同等のため、ボーナスは専任教員より少ない傾向にあります。

私の学校の場合
専任教員‥‥年6ヶ月分
常勤教員‥‥年2.3ヶ月
と3ヶ月以上も異なるのです。

しかし、学校によっては、部活を担当しなくてもよかったり、学校行事には参加しなくても良かったり、専任教員に比べて、仕事量をセーブすることができるので、専任教員ではなく常勤教員を目指す人もいます。

また、学校によっては常勤教員から専任教員に登用することがほとんどで、採用の段階では常勤教員しか採用しないような学校も存在します。

3.非常勤講師

最後の3つ目が非常勤講師についてです。
非常勤講師は一般企業でいうところのアルバイト

非常勤講師=アルバイト

の関係にあります。

非常勤講師は専任教員や常勤教員とは大きく異なります。
業務としては教科指導のみで、部活指導や生徒指導、分掌などは一切ありません。

イメージとしては、塾講師のアルバイトみたいな感じです。
そのため、基本的には出勤時間もバラバラで定時もなく、自分の任されたコマ(授業)のみを担当したら帰宅することが出るので、ライフバランスは1番いいのではないかと思われます。

しかし、1番ネックになるのは給与面です。
専任教員はもちろん、常勤教員よりはるかに給与は低くなります。
というか、1コマあたり3000円のように1コマあたりの値段で給与が支給されるため、担当したコマ数に応じて毎月給与が支給されます。
非常勤講師が給与面で1番きついところはボーナスが支給されないことです。
常勤教員のように、専任教員よりは少ないけど、数ヶ月のボーナスは貰えるということはありません。
そのため、非常勤講師のほとんどが複数の学校で非常勤講師をやり、生計を立てています。

ここまでのお話しで専任教員、常勤教員、非常勤講師の違いに関して少しは理解できるようになったのではないでしょうか?

ここからが一番の問題なのですが私立学校の採用試験を受けてると次のような言葉を目にします。

「任期制専任教諭」

「専任講師」

など

この業務形態で採用募集をしている学校には要注意です‼︎

この言葉を見ると、専任教員と業務形態、待遇が同じように思えますが、それは違います‼︎

任期制専任教諭や専任講師は常勤教員扱いの学校がほとんどです。

つまり、終身雇用ではなく、ボーナスも出ない、もしくは少ない場合がほとんどです。

では、この勤務形態は常勤教員と何が違うのか??

基本的には常勤教員と同じですが、

専任教員に登用されやすい
‼︎

という特徴があります。

学校側からしたらいきなり専任教員を採用するのはとてもリスクのあることです。
そのため、この人が本当にこの学校に相応しいかどうかを確かめる試用期間を設ける必要があります。
その勤務形態が任期制専任教諭なんです‼︎

つまり、任期制専任教諭は試用期間の働き方が評価されれば専任教員へ登用される可能性が非常に高いと言えます。

教員希望者がよく勘違いしやすい部分ですので、気をつけるようにしてください‼︎

いかがだったでしょうか?
本日は専任教員、常勤教員、非常勤講師の違いについてお話しさせていただきました。

私立学校の勤務形態は複雑で、勤務形態を理解しないまま就職活動をしている人もたくさんいます!
(私もその1人でした‥‥)

今回の記事で少しでも私立教員の志望者が、勤務形態の違いを理解し、自分の人生設計と照らし合わせ、最適な勤務形態、学校を見つけられることを心から願っております‼︎

本日は、お忙しい中、最後まで記事を読んでいただきありがとうございました!
今後も教員生活のありのままを発信していこうと思いますので、フォローのほどお願いいたします!

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