見出し画像

【泊まれる複合施設をつくる⑧】 整ったスタートではないけどスタートできた #ANSHINDO

こんにちは!EFC.incの志水 陽平です!

みんなでつくるANSHINDOプロジェクトを始めるに至ったストーリーを、赤裸々に綴っていくこのマガジン。
ANSHINDOプロジェクトとは、北海道上川町の中心市街地にある元薬局(安心堂)の空き店舗を活用して、1階をフロントと貸しテナント、2階をまちやど(宿泊施設)、3階をシェアオフィスへと整備して運営するプロジェクトとのこと。

前回までの記事はこちらです!


EFCという会社をつくって色々なことをやっているけど、“どんなに良いことでも稼げないと続けられない!”ということで新しい自社事業をつくろうと決心。
今回は思ったよりもめちゃくちゃ早いタイミングでやることになってしまった話。


その空き物件はチャンスか貧乏くじか

ちょうど1年前(2022年9月)に絹張からLINE。

「アンシンドウの物件が競売にかかるって!」

僕たちは小さなまちの物件情報に敏感で、『売りたがっている』『貸したがっている』なんて話を聞いたら飛んで見に行かせてもらって、こんな人に合う家だねとか、店舗が空いた時にはここは何屋ができるなと想像しながら情報と選択肢を持つようにしています。

それはまちは人だし、仕事、暮らし、その基盤である建物だとも思っているから。

住みたくても家が空いてないことが多い上川町では家情報がとても大切で、PORTOで移住や開業の相談を受けた時に「ここが空いているよ!」とお知らせできたり、自分たちスタッフの住む家問題の解決だったりすぐに使える情報になっています。
上川町ももれなく、空き家は多いものの、売りや貸しに出ている空き家が少ない現状です。そして小さなまち故に不動産屋さんもなく、自分たちで売り手を嗅ぎつけて住みたいという人に少しずつ繋げていっています。

ANSHINDOプロジェクトで進めるのは左の3階建ての方

“アンシンドウ”とは絹張たちが移住してきた2019年からみんなで店構えがかわいいねと言っていた二棟つながった元薬局の空きビルのこと。
ビルの持ち主が不在となって、売られることもされずに物件だけ宙ぶらりんになっているのも知っていました。

だからこそ競売にかかることにびっくりしたし、何より物件としてはそこまで高額じゃない。

まちの一等地で気にしていた物件、何かをしようとしたときに物件があるのは好都合だし、これは買っておくべきなんじゃないか...?

でも競売は書類に載っている写真しか見れず、内覧はできない仕組み。買った後に思ったものと違っても返品は効かない。
そして前記事でも書いたように自社事業で稼げていなかった僕たちは恥ずかしいことに会社は利益が出ているという状況でもなく、単純にいうと全然お金がない状況でした。

中を見ずに買うのは尻込みしてしまいそうだけれども、このチャンスはつかめるうちに!ということで絹張とふたりでえええい!と会社にお金をつっこんで物件を買いました。

全然想像もしていなかったけれど、移住者の僕たちが地元のビルのオーナーになったのです。
なんというか、大小関わらず物件を買うことは覚悟でもある気がします。地方ならより一層かも。(売ろうとなってもすぐに買い手がつかないし)

元薬局なので調剤室がある

年が明けて物件が引き渡され、はじめて実際に中を見れることに。

「こりゃ大変だ、、」
「お金かかるぞ~」
「なにに改装するの?できるの?」
「シャッターが開くのが楽しみだねえ」

自分たちも含め、中を見た人の多くは「大丈夫...?」という意見。

思ったよりも大きい。本当にこの建物をなんとかできるんだろうか...!

1階の一部分

あそこもここも直して、大体このぐらいかかるだろうから、いつかまとまったお金がいるな、どの制度が使えるだろう。
(当時かかるだろうと思っていた大きな金額が、いまは現実的ではないほど小さくて笑えてしまう)

とにかく今すぐにやるわけではないしと、山盛りの課題を前に、いつか来るだろう好機を待って、どうするかはその時に考えようと思っていました。

いつかと思っていたドミノが倒れた。やるしかない!

1階は飲食店かな?パン屋さんがいいな、アウトドア用品も置きたい!2階はまちの宿、夜は近隣の居酒屋を紹介したいな!
スケジュールに追われることもなく、妄想というか、いつかやりたいことを並べながらアイデアをならべながらアンシンドウの話をしていました。合わせてお金の面もざっっっくりと。

まちの制度や銀行からの融資をうまく使うほかに、補助金メニューがないだろうか。

そんなとき、ちょうど自分たちの構想と近い補助金を紹介してもらいました。(浦幌町の小松ありがとう)
ただこれも締切は3週間後。国の補助金だけにこれは申請に大きな労力をさかれるぞ、、と。

寝る間も惜しんで申請書を書いていると、だんだん自分たちのやりたいことが明らかになってきて、これは僕たちEFCのためでもあるし、まちに良い影響のある事業になるだろうと楽しみになってきたし、書いてまとめることの大事さにも気づきました。

役場、商工会、地元業者さんも協力してくれ、無事に提出。(まじで大変だった、、)

その甲斐もあり、なんと採択!やったー!

とともに、本当にやることになってしまった…!!

新事業をつくりたいと思い始めたタイミング、物件を取得できたタイミング、補助金が採択されたタイミング、今しかない。
でも僕たちの計画と準備のタイミングは全然伴っていない!どうしよう!!

これは友人達とやってみようというノリではなく、しっかりと事業づくりを学ぶタイミングかもしれない…!
ということですぐに事業計画に取り掛かることにしました!

次回はどのように計画をつくっているかの話です!具体的になるほど自分たちの実力を痛感しています!

上川町のまちづくりを一緒にしていただける事業者様を募集しています!

ANSHINDOプロジェクトはただ廃ビルをリノベーションして複合施設をつくるだけではありません。
移住者や新規開業でお店も増え始め、さらにインバウンド需要も回復してきて、海外からの旅行者も増え始めている上川町。

暮らしに近い中心市街地に新たな観光の拠点となる複合施設としてANSHINDOを整備することで、上川町全体の魅力を底上げすることに加え、各店舗や町内で動き始めている様々なプロジェクトと掛け合わせながら、中心市街地の活性化や、層雲峡温泉街への誘客にも繋げ、持続可能な観光のまちとしてさらに進化することを目指しています。

地域の暮らしと自然、そして上川町の基幹産業である観光をつなげて、住んでいる人も訪れる人も楽しく過ごせる町にしていくために、共に上川町の新しい景色をつくっていただける『まちづくり・地方創生』に関心のある事業主様を募集しています。
ANSHINDOにテナントとして入ったり、ソフト事業として関わったり。
まずは下記のフォームからお気軽にお問い合わせください!
お問い合わせフォームはこちら!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?