息子へ「愛しているよ」と伝えて眠る
僕は息子を寝かしつけるとき、息子に愛の言葉を伝えている。
「パパはきみを愛しているよ」
「今日も楽しい1日をありがとう」
枕に頭をつけ、目を閉じて眠りそうな息子の背中をトントンしながら、僕は息子にそれらの言葉をかける。
すると息子は、僕の手を握ってきたり、手のひらに唇をつけてきたりする。
彼は僕が発する言葉が、自分への愛情だとなんとなくわかっているのだろう。
最近では、「パパ、チュー」と言って、僕に頬を差し出してくる。息子の中で「チュー」とは、頬と頬をつける行為だと思っているようだ。
片方の頬をつけると、息子は「はんたい!」と言って、もう片方の頬もくっつける。
そうすると息子は満足そうにして、いつの間にかスヤスヤと眠っている。
息子の寝顔を眺めるのは、僕が大好きなひとときだ。
現在2歳。イヤイヤ期真っ盛りの息子の育児は、大変なことが多い。
食事、着替え、お風呂を頑なに拒否し、救急車の動画を見たいと言うからその通りにしたら、「ちがう!」と主張してくる。
ときに、「いったいどうしたらいいの?」と天を仰ぎたくなる。
加えていまは、今月2度目の発熱中。前回のように手足口病ではないけど、体調が悪いので不機嫌だ。看病は神経を使う。
それでも、我が子はかわいい。
「パパ、だっこ」と両手を僕に差し出してきて、僕の顔を見たら嬉しそうな表情を浮かべる。抱っこをしたら、声を出して笑ってくれる。
僕が彼を抱っこできる時間は、限られている。
これから息子が小学生、中学生と成長したら、いまみたいに隣では寝ていないし、抱っこもしなくなる。愛の言葉を言っても、彼はいまのように受け止めてくれないかもしれない。
息子を思う存分抱っこできるのは、いまの僕がいまだけ持つ特権なんだ。「あのときもっと抱っこしておけばよかった」「もっと愛していると伝えておけばよかった」と思うことのないように、僕は息子に「愛しているよ」とたくさん言うんだ。たくさん抱っこをするんだ。
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