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映画感想/「SWANSONG」

って事で、今日は書く習慣1ヶ月チャレンジをお休みして先日の「SWANSONG」の感想を。

皆、単館上映の映画は好きかー!!!
ゆんは大好きです。レイト以外の時間帯で余り上映やんないのとか。
街の、ちっさい映画館でしか上映されてないのとか。
めっちゃ大好き。
なんか、落ち着くんですよね。大ヒット作はそれはそれで面白いんだけど、ゆんが1番好きなのはこういう映画だったりします。

「SWANSONG」は元々映画.comの上映予定一覧でいつものように「めぼしい映画……めぼしい映画……」って漁ってる時に見つけてから気になっていた作品。
熊本だとそもそもこういう映画を上映してくれる映画館は1箇所しかないし、上映期間も短いのであるか本当にわかんなくて。
毎週の如く映画館の前を通っては次の上映予定をチェックするのですが、その時に「SWANSONG」を見つけてうぇーい!!!ってなってました。

さて、肝心の「SWANSONG」のあらすじはこちら。

引退したヘアメイクドレッサーが亡き親友に最後のメイクを施すための旅を、実在の人物をモデルに描いたロードムービー。

かつてヘアメイクドレッサーとして活躍した「ミスター・パット」ことパトリック・ピッツェンバーガー。ゲイとして生きてきた彼は、最愛のパートナーであるデビッドを早くにエイズで亡くし、現在は老人ホームでひっそりと暮らしている。そんなパットのもとに、思わぬ依頼が届く。それは元顧客で親友でもあったリタの遺言で、彼女に死化粧を施してほしいというものだった。リタのもとへ向かう旅の中で、すっかり忘れていた仕事への情熱や、わだかまりを残したまま他界したリタへの複雑な感情、そして自身の過去と現在についてなど、様々な思いを巡らせるパットだったが……。

いやぁ、面白かった。
賛否両論あるとは思うんですけど……パットの妄想や、幻覚や、回想と現実が混ざって少し展開が掴みづらい部分もあるんですが、とにかく主人公のパットが憎めない。

嫌いな人は大嫌いなタイプだと思うんですよ。
自分勝手で、自分のセンスとスキルに絶対な自信を持っていて、兎に角それを譲らない。自分を持ちすぎて、周りをハチャメチャに振り回してしまうタイプ。無視したくても、目が離せなくなるタイプ。
ゆんは、割とそういう人が大好きです。

偶に「道徳的にどうだ」と突っ込みたくなるシーンもあるんですが、昔、輝かしい過去を持った方が何もかもを失って年齢を重ねるとありがちじゃないかな、とも思う。

でも、親友への死化粧をするか迷いつつ旅をするパットが昔の自分をどんどん取り戻していく姿は兎に角魅力的で。
いいなぁ、全盛期のこの方と友人だった人は最高に幸福だろうに。

旅をする最中でリタとパットの友情を決定的に壊してしまった理由を察する事ができるのですが、なるほど、辛い。
人から偏見を受けている時に親友にまで1人にされるのは、本当に辛いだろう。

きっと、顧客から離れたのなんて些細な事でしかないんだ。

傍にいてくれなかった。
傍にいたかった、でもできなかった。 

親友だったからこそ許せなくて。
許して貰えないだろうと思いつつも、自分の中では大好きな親友で。
そして、最後の希望を持っての、死化粧の依頼だったんだろうなと思います。

ラストはとても寂しい気分になりつつも、とてもチャーミングな一面を覗かせるパットの魅力が光るラスト。
靴のセンスだけは最高って言ってたもんな、分かるよ。

頼むから、エンドロールが終わるまで席を立たないでね。
とても幸せな気分になれるから。

後ね、この映画本当に音楽の使い方が魅力的で!!
めっちゃ途中身体縦ノリしそうになったわ。ショーでのシーンは心底楽しいから是非楽しんで。


ゆんね、お恥ずかしながら「SWANSONG」って言葉の意味を映画を見た後に知ったんですよ。
全然、意味知らなくて。
映画を見た後に「そういえばなんでこのタイトルなんだ?」ってなって、調べて納得。
確かに、めちゃくちゃ最高の作品でした。
ゆんも、亡くなった時にはあんな死化粧がいい……日本にそういうサービスないんか?

去り際に1番美しくありたいもんだな、と思った映画でした。

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