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#植物図鑑 『総集編』

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IPHONE片手にフィールドで撮影した色んな植物を掲載。 植物のもつ魅力的なデザインと同時に、その生態も紹介。
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2023年9月の記事一覧

HIBISCUS

HIBISCUS

ハイビスカス (HIBISCUS)

アオイ科、ブッソウゲ属の多年生植物であり
木質化した大きなものは5mにまでもなる。

この植物は、ハワイ、マスカリン諸島、中国、
アフリカ、とそれぞれ離れた地が原産国であり
その地域別に違う特徴を持っている。

南国の花として、プルメリア (PLUMERIA)
とは、首位の座を競い合う花である。日本国内
の南九州含め、ハワイ、グアム、インドネシア
では、どち

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吾亦紅

吾亦紅

吾亦紅 (ワレモコウ)

バラ目、バラ科、ワレモコウ属の植物。

独特な花を咲かせる面白い植物で、団子花の
名も付いている。

この植物には葉がなく、茎が伸びた先に花が
密集して、まさに団子の様な塊となって咲く
特殊な形態を持った植物である。

この密集部分を間近で観察すると、無数の花
が一塊となり咲いているのが確認できる。

この無数に咲いている花は、花弁ではなくて
萼(ガク)と、苞(ホウ)で形

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鬼菱

鬼菱

鬼菱 (オニビシ)

フトモモ目、ミソハギ科、ヒシ属の一年生の
水生植物であり、浮葉植物となる。

この植物の実は冒頭の写真を見てお分かりの
通り、鋭い棘があり武器に使われてきたもの。

日本では忍者が追っ手からの追撃を逃れる為
地面へとばら撒いた撒菱(マキビシ)として
有名である。文字通りこの実を撒いただけで
一端の武器になったもの。

四方に飛び出た鋭い棘は、鋭く尖ってとても
固いものであり、

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MATSUKAZE SO

MATSUKAZE SO

松風草 (マツカゼソウ)

ムクロジ目、ミカン科、マツカゼソウ属の
多年生草本で、草丈は1mほどのもの。

人里を離れた山間部などに自生する植物で
夏が終わりを告げる頃に白い花を咲かせる。

牧野富太郎博士は、この過去に付けられた
松風草(マツカゼソウ)の名称に対しては
『草の姿に趣があるからだろう』との事で
敢えてこの植物に対しては新たなる命名は
しなかったのである。

半日照の山道脇や、奥深く

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秋ノ野芥子

秋ノ野芥子

秋ノ野芥子 (アキノノゲシ)

キク科、タンポポ亜科、アキノノゲシ属の
一年生、もしくは二年生の植物である。

原産は、台湾や中国で、稲作と共に日本へと
入ってきた史前帰化植物となる。今では全国
でその姿を見る事ができる。

その花の姿が春に咲く野芥子に似ている事と
それが秋に咲く事からアキノノゲシの名前が
付いている。この花は午前中には咲くものの
午後には萎んでしまうもの。

花言葉には『控えめ

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酸模

酸模

酸模 (スカンポ)

ナデシコ目、タデ科、イタドリ属の多年生植物。

酸模 (スカンポ)の名前は、虎杖(イタドリ)の
別名である。その葉は口に含むととても酸っぱく
そこからの別称となっているもの。この葉っぱに
含まれるポリフェノールはダイエット効果があり
イタドリ茶は健康茶として流通している。

虎杖(イタドリ)の名称は、以前の記事にてこの
植物に含まれる薬効成分により、身体の痛み等を
とってくれ

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力芝

力芝

力芝 (チカラシバ)

イネ目、イネ科、サンキュラス属の多年生植物。

力芝の名の由来は、これを抜くのに労力を要する
事からのもので、地下に株を作ってこれが抜く時
すごい抵抗力となるからである。

穂先を近付き観察すると、単独で種が付いており
これが連なった形で形成され、種には複数の針状
の毛が多数生える。動物の毛などに付着して範囲
を広げるもので、人の衣服においてはセーター類
の目の荒いものに付

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駒繋

駒繋

駒繋 (コマツナギ)

マメ目、マメ科、コマツナギ属の植物。

日本や中国を始めとし東南アジアに生息する
多年生低木となる。

駒繋(コマツナギ)の名前の由来は、この枝
は見た目は華奢なのだが、しなやかで丈夫な
事と、根もしっかり張る事から馬を繋いでも
切れぬ程に丈夫である事からその名が付いた
とされている。一方でこの植物を馬が好んで
食べる事からその場に馬を繋ぎ止めるものの
意味からとの説もある

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鳥兜

鳥兜

鳥兜 (トリカブト)

キンポウゲ目、キンポウゲ科、トリカブト属、の
多年生草本にして猛毒植物。

日本で最も有名な猛毒植物と知られたのは、この
植物による保険金殺人事件が、その理由となる。

以前に横溝正史の作『悪魔の手毬唄』の原作中に
登場する毒草は、『沢桔梗』だったのが映像化の
時にこの植物に変えられたのも、保険金殺人事件
による毒草の知名度を『鳥兜』が最上位の地位に
躍り出た事によるもので

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荒地盗人萩

荒地盗人萩

荒地盗人萩 (アレチヌスビトハギ)

マメ目、マメ科、ヌスビトハギ属の多年生の
植物である。

侵襲性が強く、他の植物を淘汰していく性質
もあり、この植物を庭には植えてはならない
と説明したものである。

この植物は花が萎んでくると桃色から青色へ
変わると云われている。その鞘を見る事から
アレチヌスビトハギだと認識ができる。

だが、これから咲こうとしているものも青く
見える。なかなかに興味深い事

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BOUVARDIA

BOUVARDIA

ブバルディア (BOUVARDIA)

リンドウ目、アカネ科、ブバルディア属

メキシコを原産とする常緑低木をベースとし
交配を重ねる事で、洗練された美しき花姿が
人気の園芸品種となる。

花言葉にある、『交流』『親交』の言葉とは
交配を重ねて生み出された美しき花に対して
ついたもの。『清楚』はこれの純白の花だけ
与えられた花言葉となる。

ブバルディアの学名は、フランス王室庭園長
シャルル ブバ

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三角葱

三角葱

三角葱 (ミツカドネギ)

キジカクシ目、ヒガンバナ科、ネギ属の植物。

名称の三角 (ミツカド) とは、この植物の
茎をカットして断面を見ると、三角形だから
ミツカドという名前がついているもの。

その花と葉の、白と緑のコントラストが美しく
観賞用としても価値が高い。

地中海を原産とするこの植物はネギやニラの
仲間の多年生草本。球根はピクルスに、花や
葉はサラダに使用できるものである。

これ

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蔓豆

蔓豆

蔓豆 (ツルマメ)

マメ目、マメ科、ダイズ属の植物。

我々の食卓に並ぶ大豆 (ダイズ)の原種とも
言われているのが、このツルマメという植物。

このツルマメの鞘の中には、2〜4粒の豆が
出来るが、それは平たいものであり食用にも
なるものだが、収穫するにも不揃いだったり
豆の生育などには問題があり、農業的な観点
からは商業ベースには土俵に乗らない。

その事から先人はツルマメを品種改良を重ね

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大葈耳

大葈耳

大葈耳 (オオオナモミ)

キク目、キク科、オナモミ属の一年生植物。

引っ付き虫の名で呼ばれる植物の中では最も
普通に思い浮かぶのがこの植物となる。

この実に付いている無数の棘、この先端部分
がキュッと釣り針の様に曲がっている事から
我々の洋服や動物の体毛に取り憑いては遠方
へと運ばれる事によって、生息範囲を拡げる
戦略を持つ植物となる。

この種の引っ付く機構部分を分析、研究して
面ファスナ

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