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国立京都国際会館


国立京都国際会館
(コクリツキョウトコクサイカイカン)



日本で最初に作られた国立の国際会議施設。
地球環境の国際協議より、『京都議定書』が
採択されたのはこの会議場である。



立地は京都府京都市左京区岩倉に所在しており
宝が池公園に隣接しており、自然に恵まれた
環境となっている。



この国立京都国際会館は大きな日本初が並ぶ

1、日本で最初の国立の会議施設である
2、日本で最初の公開設計競技方式、つまり
  コンペ採用方式が初に採用されたもの。



そんな公募に集まった件数は、195件。
勝ち抜いたのが大谷幸夫(オオタニユキオ)の
デザインのもの。全体に模された形状は戦艦や
宇宙船にも見えるが、後者を意味している。



台形と、逆台形を交錯させたデザインが未来
を予見させる構造美を見せつけて、これが
60年代のものとは思えないモダンな作りと
なっており、古臭いどころか今見ても未来感
を我々に与えてくれる見事なデザインである。






通路とか、各種照明とかは、後の追加工事の
ものであるが、それらも併せたデザイン群も
統一のコンセプトが図られており掲載する。




さてメインの大会場の方へと足を運ぼう。
ここで行われた国際会議、地球規模で環境を
考える地球温暖化防止京都会議(COP3)が
1997年末に行われ「京都議定書」が採択
その会場となったものがこちらの大会議場。
天井部に浮かび上がるのは地球号を意味する。
ステージにあるオブジェには色んな文字等が
散りばめられた集合体で、これは国際会議の
場で多くの国の参加により色んな言語や文化
の交流をイメージさせている。このホールは
普段は一般公開されてないのでご注意を。
縦パノラマイナバウワー撮影写真は多分ここ
でしか見ることの出来ない貴重撮影である。


ラウンジ側を見て回るとそれら造形も美しい。
この斬新なデザインの椅子は、近代インテリア
デザインの先駆者とも呼ばれる剣持勇氏の作品
ハニカム型のそれらを組み合わせる事で自由に
配置して、その造形美を楽しめるものである。
座り心地もまた良いのである。ジャパニーズ
モダンとして世界に名の知られたデザイナー。






こちらは入り口から各種施設へと結ばれた通路
だが、台形を上手く組み合わせ、陽光の反射と
施設内照明の融合がとても美しく見応えがある
ものとなっている。ここも宇宙船の中の通路を
模しているものである。





最後の一枚はイナバウワー撮影によるもの。
人がいない事とえびぞる為には柔軟な身体と
真っ直ぐにブレないで撮る技術が必要となる。






建物 国立京都国際会館
   (コクリツキョウトコクサイカイカン)
所在 〒606-0001
   京都府京都市左京区岩倉大鷲町422
運営 公益財団法人国立京都国際会館
最寄 地下鉄烏丸線「国際会館」駅 
   駅番号 K 01
用途 国際会議場
構造 鉄骨鉄筋コンクリート造
   一部鉄筋コンクリート造
耐震 官庁施設の耐震安全性の分類Ⅱ類該当
   新耐震基準1.25倍耐震性能確保
   *各地の大震災より耐震追加工事内容
面積 156,000m²
施主 日本国
設計 大谷幸夫(オオタニユキオ)
   日本初の公開設計競技方式が採用
   応募件数195作品から選出
竣工 1966年



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