見出し画像

BERNARD BUFFET


蝶をダイナミックな画法で描いた画家がいる。


ベルナール ビュフェ (BERNARD BUFFET)

フランスの画家で、絵画以外には版画を何点も残しその美しい蝶の版画はとても印象的である。


関西の阪急電鉄さんは、この版画を企業イメージに
使われていて関西人なら目にした事があると思う。


程よいレベルでのデフォルメ、そして力強いその
アウトラインが、これらの虫達の生命力を見事に
描いていて美しい。


第二次世界大戦の最中、フランスは劣勢を強いられ
人々の心は絶望感に打ちひしがれていっているのを
彼の力強いタッチの作品は元気付けたという。


漆黒のアウトラインに、多くの色などを入れずに
シンプルに仕上げる。完全なる写実主義の画家なら
もっと色数は多かったであろう。その中で最も大切だと判断した色だけを黒に重ねる。


だからこそ印象深く我々の記憶にこれらのアートは刷り込ませられるのである。


消えていく命のその美の姿を残してやる事は人に
しかできない事。その命には限りがありからこそ
尊く、それを見る者に感動を与えてくれる。



彼は家族愛とは縁遠い世界に生きた。
工場経営者である父親との関係は希薄であったし
母は10代で亡くしており、孤独の中で一人絵を
描いて過ごしている子供時代を過ごす。
パリ国立高等芸術学校に入学し本格的に絵を学ぶ。
1948年にパリで最も権威のあるとされている
新人賞と批評家賞を受賞し、天才画家と称される。


硬質なタッチの輪郭と独特な色彩使いが見た者に
強いインパクトを与える画風は、前述の通り。


彼が何枚も描いた女性の絵は、妻の絵であった。
孤独で愛に飢えた子供時代の反動だったのだろう。


名称 ベルナール ビュフェ
   (BERNARD BUFFET)
生誕 1928年7月10日
出身 フランス、パリ
死没 1999年10月4日
没地 フランス



この記事が参加している募集

このデザインが好き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?