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祖母の日記

先日、家の片付けをしていたら亡き祖母の日記を見つけました。

悪いと思いながらも中身を読んでみるとそこには天気やニュース、家族のこと、友達のこと、その日一日の出来事などとともに祖母の心情が包み隠すことなく綴られていました。

幼いころ日記を書く祖母に「ばあちゃん、コレなんて書いてあるの?」と聞くと「色々だよ、その日あったことや思ったことを書いてるんだよ」と優しく答えてくれたことを思い出しました。

日記は祖母のルーティンとなっていて夜の9時ごろになるとタンスから日記帳と筆ペンを引っ張り出して日記を書き始めます。

キャンパスノートを90度倒し細字の筆ペンで縦書きに書くのが祖母の執筆スタイルで、畳に直にノートを置いて背中を小さく丸めて一心に日記を書く姿は今でも目に浮かびます。

日記を読み返していると時々僕の名前も出てきてその度に嬉しいような気恥ずかしいような気持ちが湧き、まるで日記を通じてまた祖母と話をしているようでした。

晩年は身体が弱り歩くことも難しくなった祖母でしたが日記を書くことはやめませんでした。

最後に書かれたと思われる日記には「体が思うように動かない、来年まで持つだろうか」と祖母の不安そうな心のうちが書かれていました。上手だった筆文字も読むのが難しいほどの乱筆になっていましたが祖母は最後まで日記を書き続けたのです。

noteを始めてまだ3ヶ月しか経ってない僕ですが祖母にならってnoteの更新を習慣化できるようにこれからも頑張って書き続けていきたいと思いました。

祖母は時々古い日記を読み返しては物思いにふけっていましたが、それと同じくこのnoteを何年後かに読み返した時に僕は一体何を思うのでしょう。きっと「馬鹿なことばっか書いてるな」と笑ってしまうんでしょうけど。

今日は祖母の月命日ということもあってかいつになく湿っぽい記事になってしまったので最後に素敵な曲を紹介して締めたいと思います。

花のように/高橋優

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