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こだわりの”丸み”で描くキャラクター イラストレーター misato

こんにちは!note更新担当のたぬ子です。

まずは、こちらをご覧ください。

缶ジュースを一心不乱に振っているネコ

容赦なく目薬をさしてくるネコ

今回は、この可愛くてシュールで、クスっと笑ってしまうイラストを描かれている、イラストレーターのmisatoさんにお話を伺いました。
独特な動きはどこから生まれるのか、何かを訴えかけくる表情のポイントはどこかなど、misatoさんの魅力に迫るインタビューです。

[プロフィール]
■氏名
 misato 
■ジャンル
 イラストレーター
■連絡先
 Mail:misato@torineko.com
■経歴
 愛媛県松山市出身/在住のイラストレーター。
 2008年頃からデザインフェスタやコミティア等に出展。
 2016年からイラストレーターとして本格的に活動開始。
 一度見たら忘れられないインパクトのあるキャラやイラストを描くことを心がけています。
■SNS
 ・Twitter
 ・Instagram

絵を描くことが好きな少女時代

― どのようなきっかけで、イラストレーターの活動を始められたんですか。

 最初は、働きながら趣味で漫画やイラストを描いてました。
 それを、デザインの仕事をしている姉が見ていて「昔から絵が得意なんやし、せっかくならイラストの仕事やってみんけん」って、いろんなところと繋いでくれました。

― 昔から、今のような絵柄だったんですか。

 もっと尖っていて、抽象的な人の絵とか、めちゃくちゃに崩した動物の絵が多かったです。
 ネコのキャラクターも、ツンとして話を聞いてくれなさそうな子ばかりで。ブラックユーモアっぽい、アングラ系のとっつきにくい絵ばっかり描いてました(笑)

― 趣味でずっと絵を描かれていたとのことですが、ちいさい頃から、絵を描くのが好きでしたか。

 そうですね!もう大好きで、幼稚園の時からずっと描いてます
 小学生の頃は、休み時間も帰ってからもずっと絵を描いていたので、自由帳が1日で無くなってました(笑)

丸くて、ゆるくて、シュールなキャラクターたち

愛媛トヨタ自動車株式会社「ランクルフェス」イベント出店 写真提供:misato

― キャラクターづくりで、どんなことを大切にされていますか。

 パッと見た時の可愛らしさや、丸み、見た人の印象に残ることですね。
 太ももやおなかのラインは、特にこだわっています。
 納得できる線が引けるまで、何回も書き直しますよ。

― 納得できるまで何回もですか!
  SNSで投稿されているイラストは、完成までにどのぐらい時間がかかるんですか。

 平均で1時間ぐらいかかってますね。動画は、始めて間もないのですが、動きに凝りだすと2時間半とかかかっちゃいます。
 案外少ない枚数で動かした方が、滑らかに動いてくれて。逆に、手をかけて何枚も描いちゃうと、不自然な動きになってしまったり。
 動画の世界は、深いです…。

― とてもシュールな動きの投稿が多いですが、あの動きはどうやって考えられていますか。

 単純に、私が好きな動きですね。
 ちょっと変だけど、可愛くて、印象に残るポーズが昔から好きで。
 特に、腰をキュッとさせたポーズがお気に入りです。

― 描かれる時は、家族の方に踊ってもらったり、何か参考にされますか。

 家族は毎日見てるんで、無意識のうちに参考にしてると思います(笑)
 足の長さや丸み、あと普段の動きも勝手に頭の中に入ってるから、たぶんイラストに反映されてるでしょうね。

― 特に写真などを参考にして、描かれているわけではないんですね。

 見る時もあるんですけど、ネコのイラストは私の想像で描くことが多いです。
 私の場合、何かを参考にしたり真面目に考えて描いたら、勢いがなくなって、あまりおもしろくない絵になっちゃうんですよ。
 個人的に、ゆるくて、可愛くて、シュールで笑えるのが好きなんで。そういうのを描いてます。

実は、イヌを飼ってました

― ネコのキャラクターが多いですが、おうちで飼われているんですか。

 みんなに言われるんですけど、飼ってないんですよ。むしろ、イヌを飼ってました(笑)
 逆に飼ってないからこそ、キャラクターに特化した発想ができるのかもしれないですね。

― ネコを描かれているのは、動物の中で1番好きだからですか。

 そうですね。1番好きかもしれません。
 ネコって可愛いだけじゃなく、美しかったり、時に不気味で何を考えているか分からない表情をしていますよね。
 動きにもいろんなバリエーションがあって、ついつい絵に描きたくなってしまうんです。

すらすらと描いたキャラクターが採用

― 愛媛トヨタの“にゃんと”は、どうやって誕生したんですか。

 最初は、愛媛トヨタさんがイベントで配るパンフレットの漫画用に、ささっと描いたキャラクターだったんですけど、それをトヨタさんが気に入ってくださって、公式イメージキャラクターとして採用いただきました。

愛媛トヨタ自動車株式会社 イメージキャラクター”にゃんと”
画像提供:愛媛トヨタ自動車株式会社

― そうなんですね⁉
  企業さんと打ち合わせを重ねて誕生したのかと思っていたので、驚きです。

 他にもキャラクターを作って、提案させてもらったんですけど、”にゃんと”を選んでくださいました。
 私の場合は、力を抜いてすらすらっと描いたキャラクターの方がいいみたいです。

― では、NHK松山ひめDON!の“ど~にゃん”は、どうやって誕生したんですか。

 愛媛らしい特産物を身に着けたキャラがいいかなと思い、みかんのアイテムを装備したキャラクターを6種類ほど提案させていだきました。
 その中で「この、みかんを被ってる子が可愛い」と、選ばれたのが”ど~にゃん”です。
 キャラクター1体だけというお話だったんですが、”ど~にゃん”の横にちょこっと描いていた”みっけちゃん(みかん)”も気に入ってくださり、”ど~にゃん”とコンビで採用していただきました。
 ひめDON!が地域に根差した番組なので、ひと目で”みかん=愛媛”と分かるキャラクターが、ぴったりだったんじゃないですかね。

ミリ単位で調整された表情に注目!

― misatoさんが描かれるキャラクターは、表情で訴えかけてくる子たちばかりですが、表情を決めるのに大事なパーツはどこですか。

 えー、どれやろ。眉毛、目、口、全部大事なんですよ。
 全体のバランスを見て描いてるんで、1ヵ所直したら、他も全部直さないといけなくて。だから、”これ”って1つには決めれないですね。

― 眉毛、目、口、3つで1つという感じなんですね。

 シンプルな線で描いているので、ミリ単位での調整が必要なんですよ。
 SNSに毎日投稿してるイラストは、ゆるく描いてるんで、そこまで微調整はしてないんですけど、お仕事のイラストはかなり調整しています。

ずっと描き続けてきたから、今がある

愛媛トヨタ自動車株式会社「ランクルフェス」イベント出店 写真提供:misato

― イラストレーターになってすぐのmisatoさんにアドバイスをするなら、何と声をかけますか。

 「なりたい自分になれるけん、頑張って続けてね。諦めるな!」って言いたいです。

― と言うことは、現在のmisatoさんが当時思い描いていた自分に近いということですか。

 NHKさんやトヨタさんに、キャラクターづくりを任せてもらえるなんて、思ってもいなかったので「夢にまで見た!」という感じです。
 当時は、こんな大きなお仕事をいただけるなんて、まったく予想をしていなかったので、「頑張って、続けてきてよかったな」と思っています。

夢は、ミュージアムの館長⁉

― 今後、愛媛でやっていきたいことを教えてください。

 愛媛を代表するイラストレーターになりたいです。
 夢はでっかく!愛媛に、misatoミュージアムを作りたい!(笑)
 私のキャラがいっぱい居て、お土産コーナーや銅像があって、グッズも販売して、記念撮影用の被りものもあって!そんなミュージアムがいいですね。
 あとは「一緒に仕事したいな」って、思ってもらえるイラストレーターになりたいです。
 新しいことにチャレンジして、どんどん活動範囲を広げていきたいと思っているので、いろんな方とお仕事してみたいです。
 他に、全部自分が監修したフィギュアも出したいですね。
 「ここから見た角度のおなかを、もっと丸くなだらかに!」とか、「この太ももの曲線ラインはもう少し細く!メリハリをつけて!」など、こだわりの丸みやラインを3Dで再現したいです(笑)

絵しりとり ルーペ ⇒ ○

「マッキーの”描いてる”って感じが好きなんで」と、愛用のマッキーで描いていただきました。
すらすらとペンが動いている様子は、さすがイラストレーターさんだなと感激です!
主役のキャラクターを描き終えたあとも、細かな描きこみや文章を書いていただいて、とても可愛い1枚に仕上がりました。


■BASE

■SUZURI


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