(4)5歳頃からの積読本が「本読む子」への最短ルートでした~10年前に出会ったママさんへ~
お手紙、つづきです。
「家にある本で、デジタル漬けになる前に『読む』習慣を」
・・・というお話をしています。
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(3)5歳頃からの積読本が「本読む子」への最短ルートでした~10年前に出会ったママさんへ~|涼原永美 (note.com)
今日は、
「本読みスイッチをオフにしないことがカギ!」
というお話です。
ーーさて、シオリさん。
積読本のメリットはまだまだあって、子どもにとって「読んでいる本がなくならない」ということもポイントなんです。
たとえばパパ・ママがいろいろ悩み、「これなら読みそう!」という本を見つけて、子どももそれを喜んで読んだとしますよね。
おもしろい!と感じたとしても、子どもにとって本を一冊読み切るのはなかなか骨の折れる仕事(?)です。
そのあと読むものがなくなって、本を読まない時間が2~3日でもあると、子どもの興味は次のものにどんどん移っていってしまいます。
とくにまだ「本を読む」ことが体に染み込んでいなければ、なおさらそうなります・・・。
そんな時にゲームや動画視聴などの刺激の強~い娯楽に出会うと、一気にそちらに行ってしまう・・・なんていうこともあり得ると思うんです。
子どもが何かに夢中になって「自分のもの」にする時には、スピード感が大事だと思うことってありませんか?
たとえば自転車に乗る練習をするとき、「週1回、1カ月かけて」マスターさせようと思う親はいませんよね?
なので、子どもが本を読んでおもしろさを感じている=読むスイッチが入った状態を確認したら、スピード感をもって「次はこういうのもあるよ」とご紹介(!)することが大事だと思うんです。
スイッチが入った状態ならまた続けて読むので、あらかじめ家に本がたくさんある・・・のは、本読む子が育つうえで本当に良い環境です。
そして、この「スイッチ持続」の強い味方が「シリーズ本」と「作品数の多い作家さん」なのですがーーこれについてはまた後でお話しますね。
「本はおもしろい」というスイッチが入ったら、一度読めた本と同じくらいの文字の大きさ、文章量の本を繰り返し読むことで、子どもが読むことのペースをつかんでいきます。
「わりと短い話だな・・・」と大人が思っても、子どもにとっては「本一冊を読んで、おもしろかった!」というのは成功体験。
子育てではよく「成功体験」という言葉が出てきますよね。
本当にその通り、子どもは成功体験が大好きですから、「これはうまくできる!」ということを繰り返しやりたがります――読書をこれにあてはめるといいと思うんです。
積読本があれば子ども自身も「あ、読みたい」と思える本を気軽にさがせますし、親も「こんなのあるよ~」と勧めやすい。
一冊読み終わった、じゃあ次の本・・・とネットで探したり、
買いに行ったり、借りに行ったり、ためになる本・・・なんて本選びに時間をかけていると、2~3日で子どもの熱が冷めてしまうようなこともあります。
子どもは日々変化して、とっても自由! ですもんね。
積読本はファミレスのメニュー、というお話をお手紙(3)でしたのですが、大人にも「熱が冷める」ことってあると思うんです。
例えばシオリさんが、会社帰りにしょっちゅう晩御飯を食べているファミレスがあったのに、ある日突然閉店してしまったら・・どう思うでしょうか?
最初はガッカリしても、そのうち熱が冷めてしまい、もう他のお店でいいかな・・・と違うお店が習慣化されてしまう可能性って、きっとありますよね。
まったく同じにはできませんが、子どもが何かに興味を示している時に、熱とか、スイッチオンが持続するようにサポートすることって大切かなと思います。
読書に興味をもったら、その熱がさめないように、積読本。
――ただ、ここでもうひとつお伝えしたいことがあるんです。
本好き子への最短ルートは「積読本と暮らすこと」・・・と大きな自信を持って言いたいところなのですが、じつはこの条件だけでは最短ルートとは言えません。
あることを「する」以上に、あることを「しない」道を選択することが、本好き子を育てるうえで、かなり重要だと私は思っています。
それは、簡単に言えば、ゲームや動画に早期にハマらせない、幼少期にスマホを気軽に触らせない・・・ということ。
私はこれをとてもとても大切な「ルート選び」だと考えています。
子どもは、あっという間に刺激の強い娯楽にハマりますよね。
登山のルートに例えると、「もう少しで頂上だ、素晴らしい景色が見られるよ!」と言っても、二股に分かれた分岐点の一方にカラフルで楽しそうな遊具があれば・・・
「少しだけあれで遊びたい!」と走っていってしまうのが子どもです。
「後で遊べるから」と説得しても、年齢の低い子どもほど、「いま」しか見えません。
そうしてそのうちに、日が暮れてしまうこともあるでしょう・・・。
分岐点で、「あえてその遊具を見せず、とりあえず登頂」して雄大な景色を見せてから、その後遊具で遊べば、子どもはどちらの良さも体験することができると思うんです。
――こんなたとえを思いついたのも、私自身が長女の子育て中に、「やってしまった!」という体験をしたからなんです・・・。
お手紙、つづきます。
〈まっさらな5歳の心に染み込んで 芽吹き育てよ君の言の葉〉
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(5)5歳頃からの積読本が「本読む子」への最短ルートでした~10年前に出会ったママさんへ~|涼原永美 (note.com)
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