音の記憶

朝の電車の窓際
リーガルリリーの「好きでよかった。」の隙間の無音の中、これを書いている

起きてから妙に心がパッとしない
いろんなものが怖く感じる

朝ごはんを食べそびれたからか
大寒波が日本を襲うからか
昨夜みた映画のせいだろうか

すべてのことが混ざり合って
私を不穏な闇に陥れようとしている


イヤホンから聞こえる音楽が
脳天をつくような時がある
初めて音楽を聴いた時の、あの感じ

世の中に存在するさまざまな音をわたしはちゃんと聞けているだろうか

鳥がなく声、遠くで聞こえる踏切の音、
誰かの寝息や誰かの生活音

すべて脳内で遮断されてきた音

どこかに置いてきてしまった記憶の音

すべてとは言わない
ただ、
大切な音を聞き逃さないように生きたい

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