見出し画像

『終着駅』

白川道の『終着駅』を読んだ。
ネタばれ、ありあり。

これはmixiの方で、ミク友達の日記を見たのがきっかけ。それで気になっていたところ、たまたまBOOKOFF(確か成田の)で見つけて購入したもの。それで。
私は大いに不満だった。
特に終盤。

傷ついた身体をおして(無理に)岡部が苫小牧へ向かう動機つけが、弱いと思った。

それはそれでもいいとしても。

岡部の舎弟や、謙介は?何をしていたのか?と思われて、岡部の苫小牧行きが、作者の無理押しに思われてしかたなかった。

ことに謙介。彼は、岡部を助けようと何かできたはずなのだ。

何しろ、苫小牧、そこへ向かうまで時間かかっている。その途中に電話で話しているのだ。とすれば、どこぞの駅員なり警察なりに連絡して、岡部をつかまえてもらうなりできたはず、ではないか。

これは、作者の無理押し(作者がそうしたかったからそう書いた)だろう。

そして、その作者の無理押しは、私には共感できなかった。

岡部の去就。

岡部がどうなるか?それは私の大いに関心あるところだった。

(ヤクザ稼業から足をあらって)かほるとうまくいくにせよ、そうではなくて(かほるが離れていくなり岡部が死ぬなり)悲劇?になるにせよ、そうなると思われるシーンは、あそこまでいかなくても、その前にいくつかあった。

けれども、作者は、あそこまで引っ張った。

であるならば、もっと、その動機つけを書いておかなくてはいけない。

あるいは、

足をあらうまでの経緯は?

とにかく、謙介は何をしていたのか?、そこが気になって、私の不満は解消されなかった。

私の読み込みが足りないのだろうか?


蛇足。
私の不満といえば。

この文庫本の表紙。この絵。
湘南(あるいは苫小牧?)の海辺でもなく、ましてはレインボーブリッジでもない。

男女が見上げているが、であれば、それはレインボーブリッジでなくてはなるまい。(あるいは湘南の海辺)。
この絵はないだろう。

。。?これは、レインボーブリッジへ続く道の手前あたりなのか?




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?