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10年遅れの彼女のこと。

うちの奥さんが、友達からブルーレイディスクをもらったようだ。なんでも友達が作った動画が入ってるとのことで。

そこで奥さんが私に尋ねた。

「ブルーレイディスクって、、、、テレビ???」

早くこの人を何とかしなければと本気で思う。彼女はブルーレイディスクを知らないのだ。いや、冗談じゃなくて。質問の仕方も訳が分からない。だいたいテレビ??って、それこそ何なんだ????

彼女はこういった機械もの(?)や流行りものに弱い。

SNSなんてものも全くしないし、そもそもネットも見ない。というか見方を知らない。知ろうともしない。音楽を聴くのも、いまだにミニディスクで昔の歌を聞いているといった具合だ。(最近、MDラジカセが音飛びするようになり、壊れるもの時間の問題だ。)

彼女は多分、世間から10年くらい遅れていると思う。ほんとに。彼女はスマホを持ってはいるけれど、ようやく息子とラインをする程度になったばかりで、あまり活用していない。出掛けるときは、なぜかスマホを家に置いてゆくという信じがたい人だ。

けれども時々、そんな彼女をうらやましく思う時がある。彼女はまったく、くよくよと悩むことがない。もちろん、悩むことはあるけれど、とてもあっさりしている。「うーん、どうしよう?ま、いいか」と言った感じだ。

私は思うのだけれども、別にSNSをしているからといって、必ずしも幸せとは限らない。もちろん、物事にはいいこともあれば悪いこともある。大切なのは、その人がその人らしく何を自分でどう選択するのか?ということだと思う。

彼女は自分の好きなものを自分で選んでいる。
ただ、それだけなのだ。

そして私はその選び方が、彼女らしいなと納得してる。
ただ、それだけなのだ。

それでも、さすがにスマホは出掛ける時も、携帯しなさいと伝えたけれど。(私が連絡できなくてとても困る。)

さて、ブルーレイディスクの再生機がないのでどうするか?買うべきか?彼女に聞こうかと思ったけれど、今、彼女は大のお気に入りのアニメ「どろろ」を夢中になって見ていたので、それどころではなかった。(毎回録画している)

「あのう…」と尋ねたら「百鬼丸!」とひとこと言って終わってしまった。(たぶん、アニメのイケメンヒーローのことだと思う。)

一体、どうすりゃいいんだ?

最後まで読んで下さってありがとうございます。大切なあなたの時間を使って共有できたこのひとときを、心から感謝いたします。 青木詠一