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夢の街東京で初夢をリベンジ観測する旅3選!


 どうも、地図屋です。

 京都・大阪・愛知ときてついに東京の記事を書きます。京都は非-歴史、大阪はキャラ、愛知は地味さと、それぞれの特性を元にテーマを決めてきました。そして、今回やる東京のテーマは"夢"です。東京といえばキャラよりも歴史よりも、夢を叶える場所としてのイメージが強いですよね。




 初夢ってありますよね。富士山と鷹と茄子(なすび)が出てきたら縁起がいいと言われる、正月に全日本人に強制的に行われる一大ギャンブルのことです。この初夢という文化は意外なことに日本にしかない独自の文化です。

 一富士 二鷹 三茄子、有名なことわざです。この言葉が確認できる最古の資料は1733年に江戸で刊行された『悉皆世話字彙墨宝(しっかい せわ じい ぼくほう)』で、出版された時代より前にこのことわざが広まっていたことがこの書で説明されています。

 また、発祥地を駒込または駿河とする説があり、駒込説は1806年に刊行された『俳風柳多留(はいふう やなぎだる)第33編』に出てくる川柳「駒込は一富士二鷹三茄子」を根拠としています。
 駿河説は1821年~1841年の間に平戸藩第9代藩主の松浦清によって書かれた随筆『甲子夜話(かっしやわ)』を根拠としており、一富士二鷹三茄子の説明で、駿河の初茄子の値段が高かったので徳川家康が駿河の高いものを富士山・足高山(現:愛鷹山)・初茄子の値段と順に挙げた、と書かれています。

 なお、駒込発祥地説では富士は駒込富士神社の富士塚、鷹は当時あった鷹匠屋敷、茄子は当時の名産だった駒込ナスとする説もありますが、これを裏付ける資料は確認されていません。


駒込富士神社の富士塚(富士山を模した人工の山)


鷹匠屋敷の跡地にある都立駒込病院

 

 今回、夢の街東京の観光スポットを3つ考案するにあたり、駒込に初夢の発祥地説があることを知り、初夢に縁起物が出てこなかった人々のために現実でリベンジ観測できる場所があればと思いつきました(そもそも富士山・鷹・茄子が初夢に出てくる人なんてごく少数でしょうから)。それに初夢は古くからある日本独自の文化で行事的知名度も全国的に高く、それを場所化しないのは勿体ないと思うんですけどね。



 ということで東京での初夢をリベンジ観測する旅3選を独断と偏見で選んでみました。どうぞご覧ください。




①一富士:品川神社の富士塚




 品川駅から近くにある品川神社の中にある"江戸七富士"最大の富士塚です。最寄り駅は新馬場(しんばんば)駅です。1869年(明治2年)に品川の富士講(民間の富士信仰の団体)によって造営されました。実際の富士山の溶岩を使っています。道中に1合目から9合目までの標石が設置されており、6合目から傾斜が急になるという実際の富士山を模した演出があります。


山頂からの眺めも良い





②二鷹:鷲(おおとり)神社



 神仏分離令で浅草の長國寺から独立してすぐ隣に建てられた神社です。酉(とり)の市の発祥地の一つとして有名ですね。同じ酉の市の発祥地である花畑大鷲神社と迷ったんですが、アクセスの良さでこちらにしました。鷹(たか)じゃなくて鷲(わし)じゃないかと思うでしょうが、鷹も鷲も同じタカ目タカ科の鳥で、両者を分ける分類学的な区分はありません。なので現代の生物学的な定義では鷲もタカなのであり、異論を受け付ける気は毛頭ございません。

 

鷲のホルダー(?)と、鷲=イーグルにちなんだゴルフのお守りが販売されている。








③三茄子:寺島茄子之介(てらじま なすのすけ)


左の小さい像が寺島茄子之介

 江戸時代に東向島で作られていた寺島(てらじま)ナスを復興させるプロジェクトが現在、東向島で行われています。寺島茄子之介はそのマスコットキャラクターで、写真は東向島駅のすぐ前にあったオブジェです。

 1923年の関東大震災以降、東向島の農地が被災者の住宅用地に置き換わったことにより、寺島ナスは幻の存在となりました。その後、時を経て、農業生物資源研究所のジーンバンクに寺島ナスの種が保存されていることが分かり、2008年に取り寄せて地元の人々によって栽培が始められました。


市民緑地のたもんじ交流農園


園内の寺島ナス。別名、蔓細千成(つるぼそせんなり)ナス。


 寺島なすの旬の時期は6月から10月の間で、寺島・玉ノ井まちづくり協議会のHPに載ってるお店で寺島なすを食べることができます。丁度よかったので、今回、東向島にある長平という蕎麦屋で寺島ナスの天ぷらをいただきました。









 いかがでしたか? 前回の記事で東京の旅の内容は直球ストレートど真ん中と予告しましたが、どの辺がど真ん中かと言うと、夢に関するもので古来からあるメジャーな日本文化という点でど真ん中と表現しました。

 あと、実は、そもそも夢とは何ぞやと夢の定義に突っ込んだ内容も書いてたのですが、思いの外闇が深くなったので記事を分けようと思い泣く泣く削除しました。来週も記事を上げるつもりですが、場所・テーマ共に未定でございます。





 終わり





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