Taishi Jogu

北海道で社会の底辺をサバイブしてます。変な文書を翻訳するのが好きです。 最近の関心事は…

Taishi Jogu

北海道で社会の底辺をサバイブしてます。変な文書を翻訳するのが好きです。 最近の関心事は「宗教(仏教、ヒンドゥー、儒教、キリスト教等)」。 Twitter ID: @Einhald_1 上宮太子 ニコニコ動画: けーねと妹紅の解説部屋

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完成!!「エリオット・ロジャーのマニフェストの邦訳プロジェクト」

 「インセル神」エリオット・ロジャーが2014年に人類に送信したマニフェストの邦訳が完成して、発表できる形になりました。原典とおなじPDF形式にしましたので、ご自由にDLして彼の生と性の軌跡に触れてください。 ※2024/02/21 85頁にあった重複を削除した版に差し替えました。 ↑ 原典もどうぞ。  エリオット・ロジャーの事件のあらましと、「incel」とは何かの解説も収録しました。  「incel」は本来のincel自身の思惑を超えて、コミュニケーションを通した社会

    • 『ターナー日記』の邦訳⑤第八章~第九章

      第八章 1991年11月4日。今夜もスープとパンだ。十分とはいえない。俺たちの資金が底をつきそうだったが、ワシントン司令部からはまだ何もこない。あと二日も給料が届かなかったら、また武器をもって強盗をしにいくしかない――うれしくない未来予測だ。 第二部隊はいまだに無尽蔵におもえるほどの食料品を貯めこんでいた。一月前に彼らが缶詰を車一台分くれなかったら、状況はすでにもっとひどくなっていただろう――なにしろ、俺たちはいまや七人分の餌を必要としているのだから。しかし、食料を調達す

      • 『ターナー日記』の邦訳④第六章~第七章

        第六章 1991年10月13日。昨日の朝九時十五分に、FBIの本部ビルで爆弾が炸裂した。爆弾が計画より小さいという心配は杞憂だった。ビルの損害は途方もしれない。FBI本部の業務の大部分をすくなくとも何週間かは確実に停止させてやることができたし、やつらのコンピュータ施設をつぶすという目標を達成することもできたようにみえる。 昨日の朝五時からすこし前にエドワード・サンダースが第八部隊の車庫で灯油と硝酸アンモニウム肥料を混ぜるのを手伝って、その日の俺の仕事がはじまった。袋を一つ

        • 『ターナー日記』の邦訳③第四章~第五章

          第四章 1991年9月30日。先週は仕事がたくさんあったので書き物をする時間がとれなかった。ネットワークを立上げる段取りは単純で簡単極まりないものだ。しかし、じっさいにそれをこなすには恐ろしいほどの努力が要求されている。すくなくとも、俺の受持ち分はそうだ。俺が打破しなければならない難題の数々は、どんなによく練られた計画でも、予期せぬ障害に耐えられる柔軟性をたっぷりと用意して盛込んでおかなければ危険な落とし穴に落ちることを、今一度おもいださせてくれた。 基本的に、ネットワー

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        完成!!「エリオット・ロジャーのマニフェストの邦訳プロジェクト」

          『ターナー日記』の邦訳②第二章~第三章

          第二章 1991年9月18日。昨日までの二日間は喜劇的な大失敗だったが、今日はほとんど悲劇に変わっちまった。昨日は俺がたたき起こされてから、何をするべきかを話し合った。最初に合意したのは、武器を手に入れてからもっといい隠れ家をみつけることだった。 俺たちの部隊は―第四部隊―このアパートを必要になったときに利用するために約六か月前に偽名で借りた。(銀行口座を開設するときのように入居人ごとのソーシャルセキュリティナンバーを警察に届け出るように家主に義務付ける新法を犯すことにな

          『ターナー日記』の邦訳②第二章~第三章

          『ターナー日記』の邦訳①序文~第一章

          米国の白人至上主義者の聖典だといわれている『ターナー日記』の邦訳をはじめました。今回は序文と第一章を公開してみます。進度に応じてすこしずつ公開していって、今年中の完成を目指していきます。ご意見ご感想がございましたら、聞かせてもらえればたぶん励みになります。 序文 「偉大な革命」については豊富な文献が存在する。「新世紀」まで生き延びた、革命の指導的な人々のほぼ全員の回顧録もある。劇的な大変革と再生を経験した、あの時代の出来事と状況をものがたる書物までは読み切れないといわれる

          『ターナー日記』の邦訳①序文~第一章

          『Aster』をプレイした。※たぶんネタバレはなし。

          前振り 2007年にRuskから発売された十八禁Windows用ドラマティックノベルPCゲーム『Aster』のメインストーリーを読み終えた。何年も前に購入してあったのを、ふと五日前から始めた。 四組のカップルが、一つの事件(交通事故です)によって、それぞれの喪失を経験する物語だった。四人の主人公と五人のヒロインは顔見知りだったり家族だったりするが、それぞれの物語はおなじ時間軸で並行してはじまり、完結する。短編を集めた群像劇である。 一つの事件で(当事者にとってのみ深刻

          『Aster』をプレイした。※たぶんネタバレはなし。

          九州北部いろいろ巡礼旅行2023年夏の記録【後篇】~雲仙・阿蘇・福岡・北海道~

          08/29(火)六日目 長崎市-雲仙市 三泊もした長崎市と、ついにお別れする朝が来た。雲仙行きのバスにいっしょに乗るために、バスターミナルで友人を待った。 バスの時間のギリギリにやっとあらわれたので、無言で切符を買って一緒にバスに飛び乗った。間に合ってくれてよかった。 片道一時間以上も揺られて、温泉地の雲仙についた。遠い昔の雲仙普賢岳の噴火がおぼろな記憶として残っているが、まさか自分が雲仙という地に足を踏み入れる日がくるとは。 雲仙地獄 リゾートホテルに荷物を置いて

          九州北部いろいろ巡礼旅行2023年夏の記録【後篇】~雲仙・阿蘇・福岡・北海道~

          九州北部いろいろ巡礼旅行2023年夏の記録【中篇】~長崎~

          08/26(土)三日目 長崎市柳川市から高速鉄道で長崎駅に到着した。この日はカプセルホテル『ファーストキャビン長崎』にチェックインして、そのまま休むことにした。 ビジネスクラスキャビンに泊まったが、カプセルホテルとしては最上級だった。 中華街でちゃんぽん チェックインして一息入れてから、夕食を食べるために近隣の中華街に繰り出した。遅かったのですでに閉まっている店が多かったが、夢の中華街がみられて感動した。いやー、中華街に行くのが夢だったんだ。今回の旅行を計画してからで

          九州北部いろいろ巡礼旅行2023年夏の記録【中篇】~長崎~

          九州北部いろいろ巡礼旅行2023年夏の記録【前篇】~一宮と三柱神社、νガンダム~

          今夏の旅行の記憶を私的な記録のためにまとめておきたい。すでに記憶が揮発しているので写真が頼りだ。 出発まで 長崎にいる友人に会いに行くという口実で久しぶりに札幌を出て旅をしたらおもしろかろうと、旅の数か月前に思いついた。ついでにライフワークの一の宮参りをして、御朱印を集めることもできる。九州は日本民族の神話的な故地なので足を踏み入れてみたかったという事情もある。 日程:2023/08/24(木) - 08/31(木) 目的地:札幌→福岡→久留米→佐賀→柳川→長崎→雲仙

          九州北部いろいろ巡礼旅行2023年夏の記録【前篇】~一宮と三柱神社、νガンダム~

          コロンバインの真実~『実存の書』の邦訳が完成しました!

           1999年4月20日に米国中西部コロラド州のコロンバイン高校で起った銃撃殺傷事件の犯人の一人、ディラン・クレボルドが書いた手記(ジャーナル) 『A Virtual Book 「EXISTENCES」』(実存の書) の邦訳がおわりました。以下のPDFに収録されています。  底本は以下の二つです。 ↑『The Journals of DYLAN KLEBOLD AND ERIC HARRIS, Columbine Killers Diaries』 (Amazon ISB

          コロンバインの真実~『実存の書』の邦訳が完成しました!

          コロンバインの真実~エリック・ハリスのジャーナルの邦訳が完成しました。

          1999年4月20日に米国中西部コロラド州のコロンバイン高校で起った銃撃殺傷事件の犯人の一人、エリック・ハリスが書いた日誌(ジャーナル)『神の書[The Book of God]』を邦訳しました。 『神の書』は、卑陋な語彙が多用されているにも関わらず、ティーンエイジャーが書いた哲学書とも称せられる傑作です。その思想をエリック・ハリス本人がどれだけ真面目に信じていたかはあやしいのですが、犯罪史上にのこる、恐るべきテロリズムの主犯である一介の少年が、計画と準備を

          コロンバインの真実~エリック・ハリスのジャーナルの邦訳が完成しました。

          ウクライナ侵攻の破綻は予告されていた!謎の全ロシア将校会議議長レオニード・イヴァショフ大佐の予言。

           ただいま進行中の、ロシアによるウクライナ侵攻がはじまる24日前に、ロシア軍の保守的な退役将校たちがウラジミール・プーチンの退陣をもとめる声明を発表していたと知ったので、これを全文DeepLにかけたものを掲載してみます。  発信元は『全ロシア将校会議』という、ロシア軍の退役した将校と一部の現役将校がロシア国家の未来像を話し合うという組織です。ロシアの事情に疎い日本人には内実がつかめない組織ですが、そういうロシア軍人の集まりは現地にほかにも多数あるそうなので、不自然な組織では

          ウクライナ侵攻の破綻は予告されていた!謎の全ロシア将校会議議長レオニード・イヴァショフ大佐の予言。

          ウクライナ戦争「ロシア連邦大統領による演説」の簡易邦訳

           現在、ロシア連邦が突如としてウクライナ全土に侵攻しています。当事者のみならず、全世界が動揺しています。  ロシア連邦大統領ウラジミール・プーチンが開戦直後に国民に呼びかけた演説をDeepL翻訳で邦訳したものをここでシェアします。ロシアの真意を知る手掛かりにしてください。  わたしはロシア語ができないので、翻訳の精度は保証できません。手直しもしていないので読みにくいかもしれませんが、ご了承してください。  演説のソースは下です。 http://kremlin.ru/even

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          『諸君は総力戦演説の完訳を望むか』プロジェクト

           日本のネットでもミームとして有名になっている『総力戦演説』の全文を邦訳してみました。 ※01/30 第二版と差替えます。一か所テキストを修正して、一か所に異説を併記しました。演説の主旨を変えるほどの修正ではありません。  『総力戦演説』とは、大ドイツ国のヨーゼフ・ゲッベルス宣伝大臣が1943年2月18日にベルリンのスポーツ宮殿で実施したスピーチのことです。  時はスターリングラードでの致命的な敗戦からわずか二か月の後であった。事前に選び抜いた聴衆の前で、ゲッベルス大臣

          『諸君は総力戦演説の完訳を望むか』プロジェクト

          エリオット・ロジャーのマニフェスト邦訳プロジェクト_パイロット版②第二章『アメリカでの成長』

          マニフェストのパイロット版の続きを公開します。 前回は↑ 続きは↓ パート 2 『アメリカでの成長』 5-9才 飛行機に乗るのは、世界をまたぐ次元移動みたいだった。僕はまったく新しい世界に飛込もうとしていた。まったく新しい生活。でも、そのときの小さな五才児だった僕の頭に、そんなことは関係がなかった。その移動のあいだのほとんどを僕は寝ていた。窓の外をみたら、眼下に広大な雲が広がっていたのをおぼえている。まるで陸塊のようなそこに降り立って駆けだしたら、どうなるだろうと考

          エリオット・ロジャーのマニフェスト邦訳プロジェクト_パイロット版②第二章『アメリカでの成長』