見出し画像

『観察力を磨く 名画読解』

「知識が無く絵を楽しむには」ということで悩んでいたら、
コメントで『観察力を磨く』という本を紹介してもらった。
ありがたく読みつつ感想を書いてみる。

アート作品を見るように様々なものや事象を観察する術を身につけると、仕事やコミュニケーションなど、いろんな面でいい影響があるよっていうことが書いてあるもよう。

アート作品を見るような視線がなんなのか?
っていうのが気になるところ。

①この中でどんなことが起きてる? ②どこからそう思う? ③もっと発見はある?
の3つの流れに沿って言葉にしてみる。

①この中でどんなことが起きてる?(どんなことが言えそう?)

この人にとっての「アート作品を見る」はよく観察することで、
観察は分析して伝達することでようやく意味が出てきそう

②どこからそう思う? 

本全体の構成は四部構成で観察・分析・伝達・応用になってる。

タイトルが「観察力を磨く」だし、”第一部 観察”では
特に何度も主観的な感情と客観的な事実を分けて
事実を重視するって書いていた。

作中では何度も実生活での影響やどう活かすかっていうことが書いてある。実際に技術が使われる際には伝えるところまでがセットになってる。

③もっと発見はある?

認知バイアスの話になったり社会人に共感しやすい具体例が出てきたりして
かなりビジネス書の雰囲気が出ている。

アートを見る技術は実用的だよっていうことを推してるように見える。

対話型鑑賞での問いと比べると、
主観と客観的な事実を分けるところが一緒。
知識ゼロで絵を見るにはそこが大事なのかなって思った。

ただ、主観の扱いが大きく違う。

今日見た本の中では主観は排除しようっていう傾向にありそう。
対話型鑑賞での問いは「この中でどんなことが起きてる?」って真っ先に主観を聞く。

人に適切に伝えようと観察するときには主観をわきに置いて、
人と対話しながら鑑賞するときには主観を最初に話すのは
おもしろい違いだなぁと思う。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?