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卵を食べすぎると?1日何個まで?

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本日はこの記事について。

「卵はコレステロールが多いから1日1個まで」と耳にしたことはありませんか?卵を食べ過ぎると健康に悪影響はあるのでしょうか

この記事では、卵の食べ過ぎによる体への影響や1日の摂取目安量など、身近な食品「卵」について抱きがちな疑問についてご紹介していきたいと思います。


卵を食べるとコレステロールの摂り過ぎになる?

「卵は1日1個まで、コレステロールが多いから食べ過ぎてはいけない」と言われたことがある人は少なくないでしょうか。

卵はコレステロールが多い食品に分類されます。卵の食べ過ぎは、体によくないのでしょうか?

しかし、厚生労働省が現在発表している「日本人の食事摂取基準」において、健康な人のコレステロールの値は設定されていません。そもそもコレステロールは、すべてが体に悪であるわけではありません。

コレステロールは食事から摂るだけではなく、必要量の大半が体の中でも作られています。体内での合成量は常に調整されており、食事からのコレステロール摂取量が多ければ、体内での合成量が少なくなる仕組みになっているのです。

そのほかさまざまな研究の結果、コレステロールの摂り過ぎは体によくない、という説には十分な根拠がないとされました。

気をつけるべきは飽和脂肪酸

飽和脂肪酸は体を動かすエネルギーとして使われるほか、中性脂肪になって体に蓄えられます。飽和脂肪酸を摂りすぎると肥満になるだけではなく、LDLコレステロールの増加から動脈硬化が進行し、心筋梗塞脳梗塞になるリスクが高まります。

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、飽和脂肪酸の摂取量は1日に必要なエネルギー量の7%以下におさえる、とする目標量が設定されています。

卵は1日2個を目安に

卵の食べ過ぎで気にするのは、コレステロールではなく飽和脂肪酸です。飽和脂肪酸の過剰摂取を避けるために、卵は1日2個までとするのがよいでしょう。もし3個以上食べてしまっても、1週間のなかで調整すれば問題ありません。

「卵はコレストロール値が高いので1日1個まで」といった情報を信じている方が、まだまだたくさんいます。管理栄養士さんの中では常識なことも、一般の方は「新しい知識」になることも意識してSNSなどを発信していくのもアリなのではないでしょうか??