見出し画像

これはただのカヌー体験じゃない。ダイアログカヌーだ!

ゴールデンウイーク10連休が終わった。
西和賀にとってはカタクリやヤマザクラが咲き乱れ、オオルリやキビタキの声が聞こえ始めるハイシーズン。ブナの芽吹きも始まり、他の木々、いろんな色の芽吹きは紅葉のような色合いも見られる。
ネビラキとしての体験初事業のカヌーツアーも連日お客さんが訪れ、廻戸の微妙な季節の変化を楽しんだ。
いろいろ試行錯誤の連続のため、失敗や新しい発見が毎日あってとても新鮮な日々を送れた10日間であった。

感想文寄稿割の効能

割引オプションについてはこのnoteで何度か触れていますが、実際にやってみると想像以上にいい効果を発揮したことがわかりました。

割引オプションについての記事はこちら

連休中のカヌーに乗ってのゲストからの感想はこちら

家族でカヌー体験からの西和賀満喫で癒やされる

10連休のハイライトは、岩手県西和賀町にある錦秋湖でのカヌー体験

はるか昔の人が見ていた光景

我々のしているカヌー体験はただのカヌー体験ではありません。
アクティブにカヌーを漕いで遊ぶという思いで来られた方は、ちょっとがっかりされるかもしれませんが、我々の目指していることとやっていることは、普段見られない光景や自然の状態を参加者と見つけ、ここに生きることの意味や目的を探してみるということです。

どうして、この雪深い西和賀で暮らすのか、縄文のはるか彼方から人々の営みが受け継がれてきたのはどうしてなのか、を見つけ出していくことにより、これから我々が幸せに生きていくことの答えが見つけ出せるような気がしています。

錦秋湖という湖が作られたのは、たった50数年前ですが、はるか彼方の昔にこの地域は大きな湖があったそうです。
今私が暮らしているのは、錦秋湖の湖畔の家ですが、本当にここから見える景色は目を見張るくらい美しい。もしかしたら、この地域に大きな湖があった時代、ここにあった湖を見て感動していたに違いありません。

雪どけ水の綺麗なエメラルドグリーン、山々の峰を走るブナの新緑、夕日が当たって、湖面がキラキラしているさま。

そんな人の本能をくすぶるような光景に対して、自分の中から出てきた言葉で表現できたら、はるか昔の先祖と繋がれるような気がしています。

感想文寄稿割は表現してくれたことへの謝礼

カヌーを漕ぐのは私です。ゲストが漕ぐこともありますが、カジを取るのは後ろに座る私なので、前に座るゲストは推進力の役割しかありません。なのでどうしても、ゲストは自由が効かず、お客様になってしまいます。

今回のネビラキカヌーでは、感想文寄稿割という500字〜1000文字程度の文章を書いて送ってくれたら、料金を1,000円値引くという企画をしています。これは、客体になりがちなカヌー体験を、主体側に持ってくる仕掛けの1つです。どういうことかと言いますと、まず、作文を書くということになると、しっかり見聞きししなければならなくなります。そうなると、お客さんは後ろで漕ぎながらガイドをする私の話や、周囲の鳥の声にとても敏感になります。廻戸川は1kmくらいの川ですので、そこで何か面白い現象や動物と出会えるかは、運次第なところがあります。カワガラスが湖面をバシャバシャと泳ぐさま、崖地をのぼるツキノワグマ。これらは実際に私が見た光景の1部ですが、廻戸川でカヌーを漕いでいてまだ1度しかみたことがありません。いや、もしかしたら、雪国の植物の春の成長はとても早いので、昨日と今日では全く違った光景が見られることは茶飯事です。そういった現象をたった1度の貴重な体験として、1度に3人までしか乗れないカヌーで一緒に見つけて行きたいのです。

SNS投稿割もその1つ。#ネビラキ #西和賀  とつけて写真付きでSNSで発信してくれたら500円割り引くというもの。こちらが漕いでいると写真が取れないので、ゲストの皆様に素敵な写真を撮っていただいたお礼を支払う。

感想文を書いていただいてわかったのですが、みなさん、自分が思っている以上にいろんなことを考えております。

自分の中ではこれがまさに対話があるカヌー、ダイアログカヌーなんだと確信しました。自然との間、ゲストとの間。きちんと話すべきところで話し、静になるところで静かになる。自然と一体になるという表現が近いかもしれません。

そうなってくるとカヌーはあくまで手段の1つで、サップでもゴムボートでもいいのかもしれません。個人的にカヌーしか乗ったことがなかったし、ロケーションとのマッチング具合を見てみて、カヌーが1番しっくりくるような気がしているからカヌーに乗っているだけというのはあります。

感想文寄稿割としていますが、個人的には絵でも詩でも、動画作品でもいいと思っています。自分の得意の表現のなかで、言葉にしにくい感動を表に出していただくというのが目的ですので、この体験が、ゲストと主催者と一緒に作り上げていけるようなかけがえのない体験になることを、そしてさらに創意工夫し質の高い時間を目指します。

zen

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?