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外国で生活をするということ(5)

自国民が第一です


今回は、ちょっと厳しいお話を少々いたします。

日本国内にいて、あまり気づかなかったことが
外国で生活することでよく見えることがあります。
それは、自身の国の本当の側面です。

という話ではなく、タイトルの通り外国で生活をする
という視点でお話しします。

まず、タイで家族ビザでの私の現状と経験、そして
実際に見たことをお話しします。

まず、この国に住む外国人は、いかなるビザ(永住以外)で
あっても90日ごとにイミグレーション(入管)に住居報告を
しなければなりません。
遅れると、罰金、悪質な虚偽であったり遅延が重なる場合は
ビザ取り消しになる可能性があります。

家族ビザ、これはあくまで一年間の在留を認めるというだけのもので
仕事はおろか、国民保険にも加入できません。
(加入の際はワークパーミット(労働許可証)が必要)
なので、無職の場合は一般の保険会社の保険に加入することになります。
(入国の際の保険加入もビザによって必要な場合があります)

外国人はパスポートを常に携帯しなければなりません。

永住ビザ取得に関しては細かいビザ毎の対応要件は省きますが、
基本的な要件としてはNON-IMMIGRARAT VISAがあり、3年以上
更新していること。
タイ語が話せること(面接があります)
申請、許可後、ビザ発行に際し約80万円ほど要ります。

となっています。

これを、今の日本の現状と重ねてみましょう。
(あくまでも私のビザです)

居住報告
 日本  不要(ビザ毎)
 タイ  90日毎に入管へ報告(委任可)
健康保険
 日本  可(要住民登録)
 タイ  不可(労働許可証があれば可)
就労
 日本  配偶者なら可
 タイ  不可(労働許可証を取得後可)
レジャー施設料金
 日本  同じ
 タイ  自国民優遇
軍施設(ビーチや観光船含む)
 日本  一部可
 タイ  不可
というように、外国人は一定の区別をされ、自国民との
差別化はされています。

ちなみに私のビザの要件に40万バーツ以上の預金3ヶ月以上
あることがあります。リタイヤメントは80万バーツ。

厳しい入管

また、こちらのイミグレーションは、厳しい面があります。
これは、こちらの態度一つで変わります。
好意的に、下手に対応していれば、相手は優しくなり、教えてくれ、
多めにみてくれる場合もあります(期日や必要な物は無理)
甘え上手になれば、スムーズにいきます。

先日、私の申請の時、隣の窓口にも同様に更新する夫婦がいました。
私は、書類の不備もなくスムーズに進みましたが、隣の夫婦は
提出後、すぐに返されていました。
その時、旦那がおらず、奥さん一人だったのです。
申請時は夫婦一緒に窓口に行かなければならず、そのことで
私たちも一度叱られたことがあります。(突き返されました)

で、その夫婦もそうだったのですが、その奥さんの対応が
ちょっとぶっきらぼうで、「外にいてる」「トイレに行ってる」
とか適当に答えてるようでした。

すると、運悪く、書類に不備があったのです。
入管「これ、あかんで、旦那呼んで」
奥さん「え、はい」

夫婦「来ました」
入管「これ、ラオス行ったやろ?」
夫婦「はい、入国のスタンプがこれです」
入管「これは、あかん」
夫婦「え、あかんのですか?」
入管「あかんね」
夫婦「え?どうしたらいいですか」
入管「一回中国に帰って、もう一度申請してください」
夫婦「え?中国に?もう一度?」
入管「はい、そうです。終わり・・・次どうぞ」

残酷な場面でした。
でも、リエントリーで出ればビザは有効で、
その申請なら問題ないはずなんだけどね。
おそらくその夫婦は、ビザが切れるので
一旦外に出て、観光で入って、書類を揃えて、配偶者ビザの
更新をしようとしたのではないかと推測してますが、家族が
聞き耳を立ててると、どうもその日がビザの最終日だけど
外に出る時リエントリーを忘れたのでは?ということです。
いずれにせよ厳しい現実を見ましたね。


あと当然ですが、参政権など もってのほかです。
彼らの主張は、「この国は俺たちタイ人が守るんだ」
ということです。

「一週間滞在の契約をしたホテルの部屋は確かにあなたの
 部屋だけど、ベッドを捨てたり、壁を改造したりテレビを
 持ち出したりしてはいけない。それはホテル側だけが許され
 ることです」

土地も売らない

少し前に、中国人が土地を売買することで問題になり
条例を提出した党がありましたが、他党から売国政策だと
言われ一蹴されてました。しっかり政府は機能してますね。

不満もありますが、当然のことと思います。
なぜなら、仕事は自国民の職を失わせないようにする目的が
あることと、施設利用などは税金で賄われているため、
自国民を第一に手厚くしているのでしょう。

ちなみにコロナの一時金、日本では外国人にも配られましたが、
こちらでは外国人には配られませんでした。
さらに日本にいる外国人は自国と二重でもらった事例も聞いています。というように、外国人にとって、不便なことはありますが

「この国で生活をしたい」 というこちらの希望に、

「ではこの条件下でならいいですよ」 と許可をしてくれた。

ということなのです。
それを承諾して来たのだから、それに対して物申すのは
筋が違いますよね。

しかし、今の日本は、外国人に甘く、自国民に厳しい政策
ばかりですね。
四公六民ならぬ五公五民、いや六公四民に
なりそうな勢いですね。
江戸時代なら一揆が起こりますよ。
今の日本人はどうでしょう。

そろそろ立ち上がるのかな?

「外国で生活をするということ」は、
あくまでも私は外国人であるという自覚を持って暮らしましょう。

「ここは、あなたの国ではありません。」

肝に銘じます。


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